『稼ぐがすべて』 業界のプロ化に必要なこと。
今の仕事で成果を出せた背景には、たくさんのインプットとアウトプットの繰り返しがある。
結果ふとした時に何かコツを掴んで、急速にプランニングや考え方が身に付いたと思う。
長く働いたからといって力がつくものでもないし、役職が上がってもそれは社内でのこと。
常に学びつづける人でなければ大きな成長はない。
学ばない者は人のせいにする。
学びつつある者は自分のせいにする。
学ぶということを知っている者はだれのせいにもしない。
僕は学び続ける人間でいたい。
※noteは自分のメモの意味合いも持たせたいので本の引用部分は太字にします。
Bリーグはこれまでのスポーツ界で常識だった"競技の普及→チームの強化→事業収益というサイクルではなく、事業収益をあげ、普及し→強化する"という考え方。
スポーツを稼げる産業にするために必要な考え方が根っこにある本でした。
読みながら、あたりまえのことにも思ったけど、このあたりまえがクラブやリーグでは実現するハードルが高いんだろう。
コアコンテンツであるフィールドサイドと、事業収益をあげるビジネスサイドを切り分けてしまっているのが日本のスポーツ界の現状だと思うけど、選手もファンやスポンサーやメディアビジネスを意識し、それを活かして継続的に事業収益をあげられるように組織を横串で繋ぐ仕組みが大切だと思った。
そのためにはチームスローガンだけでなく、クラブの経営理念が重要になる。
迷ったときにいつもそこに立ち返る事ができる、社員の拠り所になるような理念、ビジョン。
そしてそれを浸透、実現するために推進するリーダーシップをもった人財が必要。
また、メインとするターゲットにもよるけど、今の時代に合わせて生活者のインフラであるデジタルプラットフォームを整備すること、それをいかに効果的に活用できるか、高速PDCAを回せるかが鍵となる。
・顧客データをもとにしたCRM(取得・活用)
・オウンド・シェアドメディアの整備・活性化
・アーンドメディアとの関わりによるクチコミ創出の仕組みづくり
まず手をつけるべきはこの3点かなと。
顧客データの“数”をまずは集め、データベースを構築して顧客の動きを可視化し分析する。
☞顧客のニーズの把握と求めるサービスの改善と戦略的提供が目的(跳ね返るのは客単価、リピート率)
蓄積した顧客データを分類し、例えば以下のように活用できる。
1、チケット購入者
2、ファンクラブ入会者
3、WEBでグッズ購入者
4、来場者
ファンというのは同分類で考えてしまいがちだけど、お金を払って来てくれた来場者と、ただ好きな人、関心がある人ではまるで違うので、それぞれに区別したアプローチが必要。
この中で、年間5回以上来場するコアファン、年間1回のファン、観戦意向のある人などに分けて、どこにどのタイミングでどんな手法でアプローチをするのかを考えることに時間を費やした方が良い。
データを集めて分析はするが、データだけ見て答えを探さず、自らの信念や仮説を大事にして答えを探すいちツールとして利用することを忘れてはいけない。
データから見えること、わかることもたくさんあるけど、数字だけで判断できないのがブランディングの奥が深いところだと思う。色々と調査してファクトを集めて提案したものが世に出たときに微風だったり、逆に感覚的になんだか良さそう、面白そうとして提案したものが共感を伴って生活者に受け入れられたりする。
過去の体験が潜在意識に蓄積されてブランドイメージはつくられると思うけど、スポーツにおいても人それぞれが感じた体験がブランドイメージを創ると思う。
データは必要条件だけど十分条件ではない。ということは忘れないようにしたい。
また、来場のきっかけが「誘われたから」という理由が多いことに着目。ライト層は単純に告知をしても来ないという前提にコアファンが「誰を誘いたくなるか、どういう情報を伝えれば誘おうと思うのか」を解明するためUIとUXの改善に力をいれる。
どんなに広告費を使ったり、招待して来場者数を増やしてもスタジアムやアリーナ体験が楽しめるものでなければライト層のリピートは期待できないし、サッカークラスターが「誘ってみよう」という気も起きないと思うのでUIとUXの改善余地はまだまだある。
自社サイトやスタジアムUIやUXを中心としたオウンドメディアと、シェアドメディアといわれるSNSやクチコミを整備すること。まだまだアカウントを保有してるだけというクラブが多く、基本的な機能の活用を整えるだけでフォロワーへの価値提供は一定の変化が見られると思う。(たぶんw)
また、自社とは別の切り口、かつ第3者視点で信頼性の高い発信をしてもらうためにアーンドメディアとのリレーションとコミュニティ形成もする必要がある。
Bリーグのように映像や写真などの素材をリレーションのあるメディアやインフルエンサーに自動配信する仕組みがあれば、地方の試合が多いJリーグの試合ももっとマスメディアに取り上げられる可能性がある。
あくまで考えるべきは生活者が受け取る情報の質の向上、情報流通量が過剰な今の時代ではオウンド発信ではなく、第3者からのクチコミ(レコメンド、噂、レビューなどクチコミの種類は様々)発信が起こることによってどんなブランド形成がされるかを意識したマーケティング活動が必要だと思う。
その結果、ファンが増え、発券率、着券率があがり、事業収益をあげ、普及、強化につながる。
リーグがプロ化し選手や監督がプロ化を遂げたスポーツ界において、これからはクラブスタッフのプロ化が急速に進む。そうすることで、スポーツが稼げる産業になり、より世の中の人を幸せにすることができる。
本当の意味でのドリームジョブとなっていくよう少しでもこの業界に貢献していけるといいな。
関係ないけど、今日はお花見でした🍡笑
よろしくお願いします🙇♂️