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ホワイトチャペルからの手紙 ルール / サマリー [Letters from Whitechapel]

【基本情報】

プレイ人数:2-6人
プレイ時間:120分
対象年齢:13歳〜
発売時期:2010年
テーマ:殺人鬼×警官
メカニクス:推理接続マスへの移動/チーム戦/シークレットユニット/ブラフ
ゲームデザイナー:ガブリエル・マリ(Gabriele Mari)/ジャンルカ・サントピエトロ(Gianluca Santopietro)

【ゲームの概要】

・このゲームは1888年のロンドンで発生した連続猟奇的殺人事件「切り裂きジャック事件」をテーマとしています。
・プレイヤーは切り裂くジャックと捜査員に分かれ、捜査員は切り裂きジャックを逮捕することを目指し、切り裂きジャックは5人の犠牲者を殺害することを目指します。

【ゲームの準備】

ゲームボード
・テーブルの中央に広げます。
・地図には195箇所の数字が振られた円と黒い四角の交差点があります。
《コマの移動》
・円と四角のマスは点線で繋がっており、各コマは点線を通って移動します。

□切り裂きジャックコマ
・数字が振られた円を密かに移動します。
□捜査員コマ
・黒い四角の交差点を移動します。
□婦人コマ
・数字が振られた円を移動します。
切り裂きジャック
・プレイヤーのうち1人が切り裂きジャックを担当します。(最もゲームに慣れたプレイヤーがおすすめです)
・次のものを受け取ります。
 □ついたて
 □移動記録シート(1枚)と筆記用具
 □切り裂きジャックコマ(2体)
 □早見表
・秘密裏に隠れ家として数字が振られた円を1箇所選び、移動記録シートの上段中央の枠の中にその数字を書きます。
・この番号は決して捜査員には見せず、犯行後にこのマスに戻ることが目標になります。
・切り裂きジャックコマ1つを、ボード下部右の夜トラックの第1夜のマスに置きます。
ジャック用トークン
・次のものをジャックプレイヤーの手元に置いておきます。
 □婦人トークン/婦人コマ
 □犯行現場マーカー(5個)
 □手がかりマーカー(19個)
 □特別移動トークン(5枚)[馬車3枚/小路2枚]
捜査員
・残りのプレイヤーが5人の捜査員を担当し、協力して犯人の逮捕を目指します。
・残りのプレイヤーが5人に満たない場合は、1人のプレイヤーが複数の捜査員を担当します。
・各捜査員は、色を選び、次のものを受け取ります。
 □早見表
 □捜査員コマ
捜査員用トークン
・次のものを捜査員プレイヤーの近くに置いておきます。
 □巡回警官トークン
捜査主任タイル
・5枚を裏向きのままシャッフルし、ボード左下に裏向きのまま置きます。

【ゲームの流れ】

・ゲームは4夜(4ラウンド)に分かれています。
・1ラウンドごとに1人、3ラウンド目だけは2人の犠牲者が出ます。
・各ラウンドは事件前と事件後に分かれており、それぞれ次の順番に処理を行います。
 《A 事件前》
 1. 事件の準備 [切り裂きジャック]
 2. 警官の巡回 [捜査員]
 3. 犠牲者の公開 [切り裂きジャック]
 4. 実行の選択 [切り裂きジャック
 5. 警官の公開 [捜査員]
 《B 事件後》
 1. ジャックの移動 [切り裂きジャック]
 2. 警官の移動 [捜査員]
 3. 警官のアクション [捜査員]

A-1. 事件の準備

特別移動トークンの獲得
・ジャックプレイヤーは次の特別移動トークンを受け取ります。
 第1夜:馬車x3、小路x2
 第2夜:馬車x2、小路x2
 第3夜:馬車x2、小路x1
 第4夜:馬車x1、小路x1
婦人トークンの配置
・ジャックプレイヤーは次の婦人トークンを受け取ります。
 第1夜:婦人トークンx8(赤い印ありx5)
 第2夜:婦人トークンx7(赤い印ありx4)
 第3夜:婦人トークンx6(赤い印ありx3)
 第4夜:婦人トークンx4(赤い印ありx1)
・婦人トークンを裏向きのまま、ボードの赤い数字のある円に配置していきます。
・赤い印があるものが本当の被害者であり、印がないものは捜査官の推理を誤らせる偽物です。
※ 既に赤い犯行現場マーカーが置かれている円には、トークンを配置できません。

A-2. 警官の巡回

捜査主任の決定
・捜査主任タイルの一番上のタイルをめくり、その色の捜査員がこの夜の捜査主任となります。
・捜査主任は第1プレイヤーとなり、捜査を指揮します。
巡回警官トークンの配置
・捜査主任プレイヤーは、7個のトークンを裏向きのまま、黄色い枠のある交差点に配置していきます。
・各色のついたトークンが本当の捜査員であり、裏面が黒い2つはジャックの判断を誤らせる偽物です。
・第1夜では全ての黄色い枠のある交差点から選ぶことができますが、第2夜以降は次のルールに従っておく必要があります。
 1) 5つのトークンは、前の夜に警官コマが置かれていた場所に置く(トークンの色は何色でもよく、交差点に黄色い枠はなくても良い)
 2) 残りの2つは、別の黄色い枠のある交差点に置く

A-3. 犠牲者の公開

・全ての婦人トークンを表にし、赤い印のあるトークンのマスに婦人コマを置きます。
・その後、全てのトークンをボードから取り除きます。
・赤い犯行時刻トークンをボード下部の移動トラックの「Ⅰ」のマスに置きます。

A-4. 実行の選択 [切り裂きジャック]

・ジャックプレイヤーは、「殺害を実行する」か「殺害を遅らせるか」を選択します。
・犯行を遅らせることで、逃走時間を伸ばすことができますが、婦人コマが移動して犯行に及びづらい状況になることもあります。
・もし犯行時刻トークンが「Ⅴ」のマスにある場合、必ず殺害を実行しなくてはいけません。
殺害を実行
・殺害を選んだ場合、ボード上の婦人コマを1つ選んで取り除き、そのマスに赤い犯行現場マーカーともう1つのジャックコマを置きます。
・移動記録シートの現在の犯行時刻に対応する欄(縦)と現在の夜の行(横)の交差する枠に、犯行現場となったマスの数字を書きます。
・その後、次のステップ(A-5. 警官の公開)に進みます。
《第3夜:2本立て》
・第3夜では、ジャックは婦人コマを2つ選び、2つの犯行現場マーカーを置かなくてはいけません。
・移動記録シートには2つの番号を続けて記入しますが、順番は任意の順で書きます。
・2つ目に記入したマスから逃走を開始します。
・その他の手順は通常通り行います。
殺害を遅らせる
・犯行時刻トークンを1マス左へ進めます。(ローマ数字が大きくなる方向)
・もし「Ⅴ」のマスに到達した場合、次は必ず殺害を実行しなくてはいけません。
・捜査主任は、各婦人コマをそれぞれ次のルールに従って移動させなくてはいけません。
 ●点線を通り、隣接した何も置かれていない番号の振られた円へと移動します。
 ●巡回警官の隣へは移動できません。
 ●巡回警官を通過して移動はできません。
 ●犯行現場マーカーのあるマスへは移動できません。
 ●もし移動できるマスがない場合、今いるマスに留まります。
・その後、ジャックプレイヤーは巡回警官トークンを1つ選んで表にし、そのトークンが偽物(黒)だった場合、そのトークンをボードから取り除きます。それ以外の場合は元のマスに戻します。
・全てが終わったら、再び「殺害を実行する」か「殺害を遅らせるか」を選択します。

A-5. 警官の公開 [捜査員]

・全ての巡回警官トークンを表向きにし、対応する色の警官コマをそのマスに置きます。
・全ての巡回警官トークンと婦人コマをボードから取り除きます。

B-1. ジャックの移動

通常移動
・ジャックは、現在いるマスから隣接するマスへ点線に沿って移動します。
・この時、警官コマがある交差点を通過することはできません。
・移動先のマスを選んだら、秘密裏に移動記録シートの現在のマスの右側にその数字を書きます。
・その後、移動トラック上のジャックコマを右に動かし、移動が完了したことを示します。
・移動先が隠れ家のマスの場合、逃走に成功したことを宣言し、この夜の追跡は終了します。
※ 警官コマがある等の理由で、移動するマスがない場合、ジャックの敗北となります。
※ 移動記録シートの全ての欄を使い切っても隠れ家までたどり着けなかった場合も、ジャックの敗北となります。
特別移動
・通常の移動の代わりに、馬車トークンか小路トークンを使用することで、特別な移動を行うことができます。
・使用したトークンは再利用できず、手元にトークンがない場合は、特別移動はできません。
※ 特別移動で直接隠れ家に移動した場合は、「逃走の終了」を宣言できません。隠れ家に到着できるのは通常移動のみです。
馬車移動
・1つではなく2つ先のマスまで移動でき、さらに警官コマがいる交差点を通過することもできます。
・移動するマスは、元のマスとはそれぞれ異なるマスでなくてはいけません。
・移動記録シートには、その2つの番号を順番に記入します。
・移動トラックではジャックコマを2つ進めて、移動した2マスに重なるように馬車トークンを置きます。
小路移動
・点線での隣接を無視し、家が立ち並ぶ区域上を横切り移動することができます。
・区域は点線で完全に囲まれた部分を指し、同じ区域であれば任意の数字のあるマスへ移動できます。
・移動記録シートには、通常通り数字を書きます。
・移動トラックではジャックコマを1つ進めて、マスに小路トークンを置きます。

B-2. 警官の移動

・捜査主任から時計回りで順番に、各捜査官は自分の警官コマを移動させます。
・移動先は相談して決めることができます。
・移動できるのは、交差点0〜2つ分です。
・警官コマも点線に沿って移動しますが、移動するのは黒い四角の交差点上です。数字のあるマスは無視します。

B-3. 警官のアクション

・捜査主任から時計回りで順番に、各捜査官は「手がかりの探索」か「容疑者の逮捕」のどちらかを実行します。
・どちらのアクションも、警官コマがある交差点に隣接している番号の振られた円のマスに対して実行できます。円との間に、別の黒い四角の交差点がある場合は実行できません。
手がかりの探索
・探索をしたいマスの番号を1つ選び、宣言します。
・宣言できる番号は1つだけですが、もし手がかりが見つからない場合、見つかるまで隣接する番号を宣言することができます。
・ジャックプレイヤーは、宣言された番号が移動記録シートの現在の夜(ラウンド)の行のいずれかのマスにあるか確認します。
 ▶︎番号がある場合、そのマスに手がかりマーカーを置きます。「何番目のマスにあった」などは伝える必要はありません。探索は終了になります。
 ▶︎番号がない場合、「ない」ということだけを伝えます。捜査員は続けて他のマスの番号を宣言することができます。
容疑者の逮捕
・逮捕を実行したいマスの番号を1つ選び、宣言します。
・ジャックプレイヤーは、宣言された番号が現在地であるか確認します。(現在の夜の一番右の数字)
 ▶︎現在地である場合、ジャックは逮捕されゲームに敗北します。
 ▶︎現在地ではない場合、「違う」ということだけを伝え、アクションは終了になります。
アクションの終了
・全ての捜査員のアクションが終了した時点で、ラウンドの終了条件が満たされていない場合、「B-1. ジャックの移動」に戻ります。
・ラウンドの終了条件は次のものです。
 □ジャックが逮捕された→捜査員の勝利、ジャックの敗北
 □移動記録シートの最後のマス(15マス目)での移動でも隠れ家に到着しなかった→捜査員の勝利、ジャックの敗北
 □ジャックが隠れ家に到達した→次のラウンドへ進む
《追跡の終了》
・ジャックプレイヤーは、隠れ家に到着した場合、逃走の完了を宣言することができます。
・逃走が完了すると、この夜(ラウンド)が終わります。
・現在が第4夜の場合、ゲームは終了します。それ以外の場合、次のラウンドの準備を行います。
次のラウンドの準備
・全ての手がかりマーカーを取り除きます。
・警官コマと犯行現場マーカーはそのまま残します。
・移動トラックから、使用した特別移動トークンとジャックコマを取り除きます。
・使わなかった特別移動トークンを場に戻します。

ゲームの終了

・第4夜までジャックが逮捕されず、5人の被害者を出し、隠れ家まで逃げ切った場合、ゲームに勝利します。



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