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コンコルディア ルール / サマリー [Concordia]

【基本情報】

プレイ人数:2-5人
プレイ時間:100分
対象年齢:13歳〜
発売時期:2013年
テーマ:古代ローマ×経済発展
メカニクス:ネットワーク形成/貿易/ハンドマネージメント
ゲームデザイナー:マック・ゲルツ(Mac Gerdts)

【ゲームの概要】

プレイヤーは古代ローマの名家の1つを導き、商業網を発展させて古代の神々の望みを満たし、より多くの勝利点の獲得を目指します。入植者を派遣し、家を建て、様々な品物を生産・販売します。最初は全員が同じ手札、同じ都市からスタートしますが、各プレイヤーの戦略で手札の構成や都市の種類などが大きく変わってきます。最終的に手札のカードから得る勝利点が最も多いプレイヤーの勝利となります。
1度使用した手札は回収するまで再利用ができず、カードを使う順番やタイミングが重要になってきます。他プレイヤーの動きを見ながら、効率よく得点を伸ばしていきましょう。簡単なルールで本格的な拡大再生産を楽しめます。少しボードゲームに慣れたら是非プレイして欲しい、傑作拡大再生産ゲームです。

【ゲームの準備】

ゲームボード
・両面仕様になっています。帝国面は3〜5人用、イタリア面は2〜4人用です。
・使用する面を決め、テーブル中央に広げます。
・各都市間にある青と茶色の線は路です。青は水路、茶は陸路を表しています。
・どの路にも複数の入植者が留まることはできません。
都市トークン
・30枚全てを裏向きでシャッフルし、ボード上のアルファベットが一致する都市に1枚ずつランダムに置いていきます。
・イタリア面では[D]の都市トークンは使用しません。
・全ての都市に配置したら、表にしていきます。
・各都市がどの物品を生産するかが決まります。
属州タイル
・ボードの地図の色分けされた区画が属州です。帝国面は12エリア、イタリア面は11エリアあります。
・属州ごとに都市トークンを確認し、その中で最も貨幣価値が高い物品を確認します。
・その物品が描かれた属州タイルを取り、物品の面を上にして、ボード左上の対応する属州の枠の上に置きます。
販売カード
・人物カードから販売カード30枚を用意し、背面の数字で分けて5つの山を作ります。
・プレイ人数よりも多い番号のカードは使用しません。
・残りのカードを山ごとにシャッフルし、裏向きのまま番号順に重ねます。一番上がⅠ、その下がⅡ…となるようにします。
・山札はボードの脇に置いておきます。
・山札から7枚引き、ボードの右上の場札枠にそれぞれ表向きで並べて置きます。
コンコルディアカード
・販売カードの山札の近くに置いておきます。
物品トークン
・種類別に分けておき、ストックとします。
・物品は次の5種類があります。
 食料(黄)、織物(青)、葡萄酒(赤)、レンガ(茶)、道具(灰)
貨幣
・単位はセステルティウスです。
・貨幣はまとめておき、銀行とします。

【プレイヤーの準備】

倉庫ボード
・各プレイヤーは色を選び、ボード1枚を受け取ります。
・食料2つ、織物1つ、葡萄酒1つ、レンガ1つ、道具1つを倉庫に置きます。
・倉庫の枠1つにつき、1つのトークンやコマを入れます。全部で12枠あります。
・物品を捨てることはできません。
・獲得した物品が全て収まらない場合、収まる分だけを入れます。空いたままにしたり、入れ替えたりはできません。
プレイヤーコマ
・自分の色の「陸路の入植者コマ」3つと「海路の入植者コマ」3つを受け取ります。
・入植者コマは、陸路と海路のそれぞれ1つずつを[ローマ(ROMA)]に置き、残り4つは倉庫ボードの枠に入れます。
勝利点マーカー
・自分の色の「勝利点マーカー」を受け取り、ボード外周の[0]のマスに置きます。
家コマ
・自分の色の「家コマ」15個を受け取り、手元に置きます。
初期配布札
・自分の色の「初期配布札」7枚を受け取り、手札とします。
スタートプレイヤー
・任意の方法で決めます。
・手番は時計回りに巡ります。
貨幣
・スタートプレイヤーに貨幣5、2番手のプレイヤーに貨幣6…と順番に増やし、それぞれ貨幣を受け取ります。
大長官カード
・手番が最後のプレイヤーが受け取ります。

【ゲームの流れ】

・スタートプレイヤーから時計回りで順番に手番を行います。
・手番では手札から1枚カードを出して、そのアクションを実行します。
・使用したカードは自分の捨て札置き場に表向きで重ねて置きます。一番上のカードだけが他プレイヤーから見えるようにします。
・手番を繰り返し、場札の最後のカードが購入されるか、15個全ての家を建て切ったプレイヤーが出たら、ゲームは終了に向います。
・他の全プレイヤーが1手番ずつ行い、ゲームは終了します。

【アクション】

A.護民官アクション (TRIBUNE)

・カードの回収と入植者の購入を行うことができます。
・手番プレイヤーは次の2つを順番に行います。

a-1.カードの回収
・自分の捨て札置き場の全てのカードを回収し、手札に戻します。
・今出したこの護民官も回収します。
・回収するカードが3枚以上の場合、4枚目以降のカード1枚につき貨幣1を銀行から受け取ります。

a-2.入植者の購入
・食料1個と道具1個を支払うことで、入植者コマ1つを購入できます。
・陸路か海路の入植者いずれか1つを選び、ローマに配置します。

B.建築家アクション (ARCHITECT)

・入植者の移動と家の建築を行うことができます。
・手番プレイヤーは次の2つを順番に行います。

b-1.入植者の移動
・手番に動かすことができる数は、ボード上の自分の入植者の数です。
・1回の移動で路から都市を挟んだ路へ移動します。
・最初の移動のみ、配置された都市から隣接する路へ移動します。
・陸路の入植者は陸路のみ、海路の入植者は海路のみを移動できます。
・同じ路に複数の入植者が留まることはできませんが、通過はできます。
・移動力は余らせても構いません。

b-2.家の建築
・自分の入植者がいる路に隣接する都市に、家を建築できます。
・建設するためのコストは物品と貨幣です。その都市のトークンの種類によって内容が異なります。
 - レンガ都市:食料1+貨幣1
 - 食料都市:レンガ1+都市トークンの物品1+貨幣2
 - 道具都市:レンガ1+都市トークンの物品1+貨幣3
 - 葡萄酒都市:レンガ1+都市トークンの物品1+貨幣4
 - 織物都市:レンガ1+都市トークンの物品1+貨幣5
・その都市に他のプレイヤーが既に家を建てている場合、貨幣コストに「現在の家の数+1」を掛けた額に増額します。
(すでに3軒建っている食料都市に4軒目を立てる場合、貨幣2×4となります)
・1つの都市にプレイヤーが建てられる家は1つだけです。
・ローマには家を建てられません。

C.長官アクション (PREFECT)

・物品の生産か貨幣の獲得を行うことができます。
・手番プレイヤーは次のどちらか1つを行います。

c-1.物品の生産
・属州を1つ選び、その属州タイルに描かれている物品1つを受け取り、その属州タイルを裏返し貨幣の面を向けます。
・その後、この属州内の全都市にある全プレイヤーの家が、この物品を1つずつ生産します。生産した物品は家の所有者が受け取り、倉庫に置きます。
・選ぶ属州は、自分の都市がなくても、家がなくても構いません。しかし、既に属州タイルが裏向き(貨幣の面)になっている属州は選べません。

c-2.貨幣の獲得
・全ての属州タイルを確認し、貨幣の面が向いている数を数えます。
・その総数に等しい貨幣を銀行から受け取ります。
・その後、貨幣の面を向いているタイルを物品の面に戻します。(生産が行えるようになります)

D.入植者アクション (COLONIST)

・入植者の購入か貨幣の獲得を行うことができます。
・手番プレイヤーは次のどちらか1つを行います。

d-1.入植者の購入
・銀行に物品を支払い、入植者を好きな組み合わせでいくつでも購入することができます。
・購入した入植者は、ローマか自分の家がある都市に置けます。
・都市に置く際、都市から繋がる路を確認し、それぞれの入植者がこの後に移動ができる都市にのみ配置できます。(海路が繋がっていない都市に海路の入植者は置けません)
・入植者1つにつき、食料1つと道具1つが必要になります。

d-2.貨幣の獲得
・「貨幣5」と「ボード上の自分の入植者1つにつき貨幣1」を銀行から受け取ります。

E.商人アクション (MERCATOR)

・貨幣の獲得と物品の売買を行うことができます。
・手番プレイヤーは次の2つを順番に行います。

e-1.貨幣の獲得
・初期配布札の場合は貨幣3、販売札の場合は貨幣5を銀行から受け取ります。

e-2.物品の売買
・2種類までの物品を売るか買うかできます。1種類を売って、1種類を買うこともできます。
・種類が2つまでであれば、個数は何個でも売買可能です。購入する場合は、倉庫の枠に注意してください。
・売買の価格は倉庫ボードの上に記されています。

F.外交官アクション (DIPLOMAT)

・他プレイヤーを1人選び、そのプレイヤーの捨て札の一番上のカードのアクションを実行します。
・外交官のアクションや護民官による手札回収は実行できません。

G.元老院議員アクション (SENATOR)

・場札を2枚まで購入し、手札に加えることができます。
・購入するためのコストは、「カードに描かれた赤枠内の物品」と「場札置き場のカード下の丸い枠の中の物品」です。(?マークは任意の物品1つです)
・2枚までの購入を終えたら、残ったカードを左に詰めて、空いた枠に山札から補充します。

H.執政官アクション (CONSUL)

・場札を1枚だけ購入し、手札に加えることができます。
・購入するためのコストは、「カードに描かれた赤枠内の物品」だけです。「場札置き場のカード下の丸い枠の中の物品」は無視します。
・購入後は、「元老院議員」と同様に補充します。

I.専門家アクション (SPECIALISTS)

・各物品に対応する専門家が5種類あります。
・自分の家の中で、対応する物品の都市1つにつき、物品1つを受け取ります。
・生産とは異なり、他のプレイヤーは受け取れません。

大長官カード

・大長官カードで生産を行う場合、属州タイルにより受け取れる物品の数が倍になります。各家から受け取れる数は変わりません。
・外交官カードで大長官カードをコピーした場合も同様の効果を得ます。
・大長官カードを使用した手番終了後、右隣のプレイヤーに大長官カードを渡します。
・大長官カードを持っていて、長官アクションで生産を選んだ場合、必ず大長官カードを使用しなくてはいけません。貨幣の獲得を実行する場合は、使用しなくて構いません。

【中間決算】

・中間決算は、ゲームの途中での得点状況を把握するために行います。慣れてきたら中間決算は行わずにプレイします。
・各プレイヤーが初めて護民官による手札の回収を実行した時、そのプレイヤーは「中間決算」を行います。
・計算方法は最終決算と同じです。獲得した分だけ、勝利点マーカーを進めます。
・全員が中間決算を行ったら、各プレイヤーの勝利点を比べ、最高点のプレイヤーは貨幣2、2位のプレイヤーは貨幣1を受け取ります。同点の場合は、その全員が受け取ります。
・その後、全ての勝利点マーカーを[0]に戻します。

【ゲームの終了】

・場札の最後のカードが購入されるか、15個全ての家を建て切ったプレイヤーが出たら、そのプレイヤーは「コンコルディア」カードを受け取ります。
・他の全プレイヤーが1手番ずつ行い、ゲームは終了します。コンコルディアカードを受け取ったプレイヤーは行いません。
・最終決算を行い、勝者を決めます。

【最終決算】

・各プレイヤーは自分の手札と捨て札を合わせ、各カードに描かれた神の名前ごとにカードを分けます。
・この神の種類ごとに次の方法でそれぞれ勝利点を計算します。
・獲得した勝利点は勝利点マーカーを進めて記録します。
● ウェスタ(VESTA)
・倉庫の物品を通常価格で貨幣に変えます。
・貨幣10につき勝利点1を獲得します。端数は点になりません。
・ウェスタのカード1枚につき、この勝利点を獲得します。
● ユピテル(JVPITER)
・レンガ都市以外都市に建っている自分の家1つにつき、勝利点1を獲得します。
・家は最大15個なので、最大15点です。
・ユピテルのカード1枚につき、この勝利点を獲得します。
● サトゥルヌス(SATVRNVS)
・自分の家が1つでもある属州1つにつき、勝利点1を獲得します。
・最大は帝国面が12点、イタリア面が11点です。
・サトゥルヌスのカード1枚につき、この勝利点を獲得します。
● メルクリウス(MERCVRIVS)
・自分の家を使って生産可能な物品1種類につき、勝利点2を獲得します。
・物品は5種類なので、最大10点です。
・メルクリウスのカード1枚につき、この勝利点を獲得します。
● マルス(MARS)
・ボード上の自分の入植者コマ1つにつき、勝利点2を獲得します。
・入植者コマは6個なので、最大12点です。
・マルスのカード1枚につき、この勝利点を獲得します。
● ミネルヴァ(MINERVA)
・専門家カードに記されている神です。
・カードに記された種類の都市に置いた家1つにつき、カードに描かれた勝利点を獲得します。

【ゲームの勝者】

・勝利点の最も多いプレイヤーが勝者になります。
・同点の場合、大長官カードを持っているプレイヤーになります。
・どちらも持っていない場合、カードが回ってくる順番が早い方を上位とします。


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