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変われないKDDI

前回の楽天から時系列的に続きです。

12月9日、AUから5G新プランの発表が行われました。
NTTドコモが強気な格安プランを出した後だけに注目されましたが、残念ながら旧態依然で一見では分かりにくく、しかもかなり割高な内容でした。

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これはあくまでも推測ですが、元々ドコモの発表前から動いていた新プランで、プラン内容がAmazonやNetflix等、他社のサブスクを巻き込んでいる為に、後からやっぱり辞めようとは出来ず、どうにか強行されたのではないかと思いました。
そして、新プランの基本料金9350円では見栄えが悪いので、各種割引要素を後付けして全て適用時の値段で帳尻を合わせたというのが実情なのではないかと。

ただ、これでは菅政権や総務省が懸念するやり方と結果的には同じであり、発表後同日にKDDIに対し警告とも取れる発表を行なっています。

KDDI側からすれば、5G回線が使いたい放題でこの値段は安く充分ニーズに応えられていると思っているのかもしれません。後は格安プランはサブブランドであるUQで行うから5Gプランは競合しないと分けて考えている節も見られます。

しかし、今の消費者は高い携帯料金に対して諦めから怒りに移行している時であり、今回の稚拙なやり方が火に油を注ぐ格好になりました。KDDIを24年継続して使っている自分ですら今回の発表はキャリアを変えようと決断させるのに充分でした。

今回の発表で携帯4社のうち3社の新料金プランが出揃い、後はソフトバンクの出方待ちとなります。これだけの批判を見て後出しができるソフトバンクは、ドコモに対抗するプランか、少なくとも無難なプランを用意すると思われます。そしてその発表が出てきた時にもう一度KDDIはスケープゴートにされるでしょう。顧客流出は避けられないように思います。

株価指標上は配当も高めで割安に見えますが、今後は低価格化の競争に晒されて、今の利益率は維持できないと思われます。
ドコモの新格安プランが3月からなので、もしこのプランが電波が悪い等の何かしら不備があったとしても、それが分かるのは最低でも3月以降です。それまではマスコミもドコモの格安プランを期待込みで盛り上げるでしょう。

楽天モバイルも回線の範囲や品質はこれから上がってくると思われるので、料金的にもドコモの対抗馬と見られ、そして後出しできるソフトバンクが更に対抗してくるならば相対的にKDDIはイメージが更に落ちるので、今のところ上がり目がありません。

この、政府が携帯各社や国民を巻き込んだ競争激化の流れは急には変わる事が有り得ないので、KDDIはかなりの苦境に立たされたように見えます。今後の携帯事情に注目していきたいです。

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