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[NFL]8人のレギュラー外されるかもQB

表題のような記事がブリーチャーレポートに載ってました。
リストに挙げられたQBは8人。中にはそもそもレギュラーじゃないんじゃないのかというQBも含まれているのですが、ちょっとこちらを分類と感想付きでご紹介です。

そもそも先発になれるかわからないゾーン

このゾーンのQBはこちらです。

サム・ダーノルド(ミネソタ・バイキングス)

ミネソタはドラフト上位でJJマッカーシーというミシガン出身のQBを獲得しました。彼が1年後やあるいは2年後のこの時期にミネソタのエースQBとして攻撃フィールドの中心に君臨していることはほぼ間違いありません。
その一方で来る9月の開幕戦において彼がその地位にいるかについてはいろいろ議論があるそうです。
ESPNの報道によると、チームはマッカーシーに対して厳しい育成プランを示したとのことで、これは昨シーズンエースQBの負傷離脱によって右往左往することになったことの反省もあってのものだそうです。

マッカーシーが9月までにチームの期待に応えられるだけ万全の状態になれなかったとすると、開幕戦先発の座はベテランのサム・ダーノルドのものになります。
そしてこの可能性は低くないとの見方が強いそうです。

ただ、そのような見方をする人でも、1シーズン通してダーノルドが先発の座を守り続けることはないだろうとする人が多いのだとか。
まあそりゃそうですよね。
彼はここまでの現役生活で成功と呼べるほどのパフォーマンスを見せられていません。

ジャレッド・スティッドハム(デンバー・ブロンコズ)

デンバーのエースQBについてはオフシーズン序盤からいろいろな噂がありました。
その多くの噂の中心にいたのは昨シーズン終盤のレギュラーであるジャレッド・スティッドハムだったと言えるでしょう。

残念ながら彼は実績面でも将来性の面でもNFLチームのエースになれるレベルのものを持ったQBではないとみなされています。
一時は今シーズンは彼がエースになるという(ファンにとってがっかりするような)報道があったものの、結局そのあとチームはトレードにより元ドラフト全体2位QBのザック・ウィルソン、およびドラフト1巡ルーキーのボー・ニックスをルームに迎えています。

チームがニックスに肩入れしていることは現地メディアの報道からも明らかでしょう。中には「ニックス・エラ到来」などという大げさな見出しまであります。
反面、このルーキーがドラフト前からさほど高い評価を受けていなかったことも事実です。
ショーン・ペイトンHCは彼の現時点での実力と将来性について高く評価するコメントを連発していますが、これは彼を「ほめて伸ばす」ためのものだという世間の見方は根強いです。

いずれにせよボー・ニックスが即エース級のQBである可能性は低く、その場合はスティッドハムかウィルソンに攻撃の指揮棒を託すことになります。

ただどちらが先発になるにせよ、シーズン通して不動のエースというわけにはいかないでしょう。
とって代わるのがニックスなのか、それとも別の選手なのかはわかりませんが・・・。

先発争い真っ最中ゾーン

ジャコビー・ブリセット(ニューイングランド・ペイトリオッツ)

ペイトリオッツはドラフト全体3位で即戦力と目されるドレイク・メイを指名しました。
メイがニューイングランドの将来を担う選手であることは間違いありません。
ただしその「将来」というのが今年のことなのか来年のことなのか、はたまたそれ以降のことなのかはわかりません。

ニューイングランドのQBルームには長い旅を経てそこに戻ってきたジャコビー・ブリセットとなんとなく毎年そこにいるベイリー・ザッピーがいます。
3人を比べたときに、経験にまさるブリセットを先発の座に据えることは誰の目にも理にかなっているように見えるでしょう。

ただし3人の中でいちばんマシに見えた彼の実力の限界がわかり、チームがメイの未知の部分に賭けようとする未来もまた予測できます。そしてそれは近い将来(たとえば今年中)に起こるという見方はそれほど的外れではない予測のように思えます。

ガードナー・ミンシュー(ラスベガス・レイダーズ)

ラスベガス・レイダーズは昨シーズン途中、ベテランのジミー・ガロポロをあきらめ、当時新人だったエイダン・オコンネルに攻撃の指揮を委ねました。
オコンネルは悪くない成果を残したものの、それは決して彼のエースとしての未来を確定させる基準を満たしたものではありませんでした。

かくしてチームは新たなエースの確保に乗り出します。
ラスベガスがドラフト直前から当日にかけて即戦力ルーキーQB指名のためにいろいろな交渉を行ったこと、そしてそれに成功しなかったことは今では広く知られています。

チームの選択肢はふたつです。
「まあまあ」というレベルのオコンネルで我慢するのか、それとも新たにチームに加わった「代役のスペシャリスト」ガードナー・ミンシューを先発の座に据えるのか。
評論家たちはミンシューの実績と経験が彼を先発の座に導くだろうと考えているようです。

ただ、短期的な成果を出す状況に追い込まれたチームのコーチ陣が、ふたたびオコンネルを先発に起用しようとする動きを見せる可能性は低くないでしょう。

バリバリの現役エースゾーン

ダニエル・ジョーンズ(ニューヨーク・ジャイアンツ)

不運なことにダニエル・ジョーンズを支持するジャイアンツファンはもともと多くありませんでした。
前任のイーライ・マニングの現役晩年のプレーはスーパーボウル2勝という栄光を記憶のかなたに追いやるほどのものであり、ファンをしてチームの大幅な刷新を望ましめるものでした。
その状況の中1巡で指名されたダニエルでしたが、イーライとイメージ的にかぶることなどからファンからの疑問の声を浴びることになります。

5年目オプションをディクラインされたその年、ダニエルはキャリアハイの成績を収め、長期大型契約を勝ち取りますが、このことがまた彼への批判を呼ぶことになってしまいました。

彼の低評価が過小評価なのか、妥当なものなのか、いまだわかりません。
ただ、彼はあらゆるQBランキングで常に低く位置付けられ、現在も先発の座を新加入のドリュー・ロックに脅かされようとしています。

ドリュー・ロックはダニエルよりひとつ年上のドラフト同期(2巡)。最初に入ったチームで先発を任されるものの成功せずにトレードされ、トレード先で当時ロートルバックアップだった選手と先発争いをさせられ、それに敗れた選手です。
ダニエルはたとえエースの座を自分のものにしたとしてもシーズン途中で彼にとってかわられるのではないかと見られています。厳しいなー。

ウィル・リービス(テネシー・タイタンズ)

2年目を迎えるリービスは昨年シーズンの約半数の試合で先発しました。
デビュー戦でこそ活躍を見せたものの、多くの試合で苦戦することになってしまいました。

チームのコーチ陣は今年から本格的にリービスの持ち味を中心に据えた攻撃チーム作りを進めるようで、それは昨年までチームにいたパワフルなランニングバックのラン攻撃を中心にしたものではなくなるとのことですが、これが成功するという保証はどこにもありません。

「リービス・スペシャル」とも言えるやり方の成功の見込みが低くなったとき、リービスのうしろには器用なメイソン・ルドルフが控えています。
ピッツバーグから新加入のルドルフはリービスとは逆に、昨シーズン終盤に調子を上げ、チームのプレーオフ進出に貢献しました。

ラッセル・ウィルソン(ピッツバーグ・スティーラーズ)

昨年までいずれかのチームのエースだったけれども、今年はバックアップを務める予定、というQBは何人かいます。
その中でジャスティン・フィールズは、他チームであれば十分にエースになれる逸材だと目されている点で同じ立場にいるほかの選手(たとえばマック・ジョーンズやケニー・ピケットやデズモンド・リダー)とは異なります。

ピッツバーグのエースはラッセル・ウィルソンである、これはチームを率いる名将マイク・トムリンが明言しています。
不測の事態がないかぎり、9月の初戦の最初のスナップはウィルソンが受けることになるでしょう。
その一方でウィルソンより11歳も若い、先発経験豊富な若武者は自分にもエースの資格があると考えているでしょう。

もしシーズン中にウィルソンの成績が低迷したとき、ピッツバーグのファンはフィールドを縦横無尽に動き回り、きびきびとプレーする若武者の登場を望むでしょう。
ピッツバーグは「負けが込んでもウィルソンに託すしかない」チームではありません。

カーク・カズンズ(アトランタ・ファルコンズ)

カーク・カズンズはこのオフシーズンにFAとなるQBの中でナンバーワンの契約を勝ち取るべき存在だと見られていました。
QBに悩みを抱えるあらゆるチームからのオファーが予想された中、彼はアトランタを次の住処に決めました。
4年50Mという大型契約を結んだ彼のエースの座を脅かす存在は少なくとも1年は現れないと考えられていました。
しかし、その瞬間は契約からわずか6週間後にやってきました。

アトランタはドラフト全体8位で、有望なオフェンスラインやワイドレシーバー、ディフェンス選手ではなく、1巡目下位~2巡目相当と見られていたQBのマイケル・ペニックス・ジュニアを指名しました。

カズンズをどうしようというのか、ペニックスをどうしようというのか、チーム上層部の考えはいまだ明確にはわかりません。

ただ、現在ケガに悩まされているカズンズが満足にプレーできなかった時、または望ましい結果が出せそうになくなった時、チームには将来のエースに出番を与えるという選択肢があります。

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