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Orange-consoleの概要と補足説明#1(組み立て編)

実は、ちょっとしたきっかけでこれを買ったのですが、この手のものに多いのが、「説明不足」。
海外だったら良くあるんですが、最近だと日本でもこの手のが本当に多い。
もうちょっと初心者に優しく書けよ、分かってる人から「くどい!」って言われるのは褒め言葉なんだからさぁ・・
と思いつつ、今回はこれの取り扱いについて書いていこうと思います。

そもそもOrange-consoleって何よ?

要するにダム端末ってやつです。
昔の大型コンピュータではこの端末が必ずありました。
大型コンピューターは、処理中心のため、画面表示までの能力がないものが多いのです(裏を返せばその能力を削ってでも処理に集中したい)。
なので、昔はいろんな端末がありました。
昔の特撮物などでは良く出てくるネタですが、穴開きの紙テープとかがプログラムだったりデータだったり処理結果だったり(笑)したものです。

とはいえ、結果的に人間が理解できないと行けないので、より便利な方向になり、記憶媒体はオープンリール磁気テープから始まって、テープ系はDATなどバックアップ中心にシフトしていきます(今でも有るんかな?・・・)
テープに代わって使われるようになったのがフロッピーディスク。そしてハードディスクや(昔はシリコンディスクと言われていた)USBメモリやSSDがでてきているわけですね。
そして人間が操作する端末は、タイプライター系(実はこれは大学でタイプライターとして使われていたIBMの端末システムを見たことがあります。キーが重かった・・・)のものの前は、前述の紙テープが入出力でした。紙テープでデータを入れてあげて、答えを紙テープで出すというやり取り。
見るだけで周囲がテープだらけになるのが想像できますw
そこからタイプライターになったんですから便利にはなりましたね。
テレックスなどにも使われてました。

そこから更に進化して、やっといまの形、つまり画面とキーボードと言う形になります。
いろんな端末システムがありますが(IBMは4桁のモデル名で呼んでましたが、10数年前までは確実に大企業で使われていました)、一番端末で有名なやつがこれ。

これの先代のVT52も有名ですが、大体端末の完成形とされて、引き合いに出されるのはだいたいVT100ですね。
かなり前に開発され、原作者が開発終了を宣言したときに多くの人が引き継ぎを申し出て?オープンソースプロジェクトとして今も残っているPC用の端末ソフトであるteraTermなんかも、大本をたどればVT100互換の端末ソフトです。

話は前後しますが、実は今みなさんが使っているWindowsのハードウエアのご先祖様、IBM PC/AT(XT)は、この端末にも化けられるという特技がありました。だから最初は家庭にではなく企業導入が多かったのです。それで他にも使えるって便利だよねって話になり・・今に続いていたりするわけです(笑)。
いまのGPUとか(もうここまで来るとディスプレイサブシステム超えてそれ自体がPCの能力もってたりするんですが)いうまえのご先祖さまは、もう文字表示がある意味手一杯の、実質端末動作しか考えられてないものでした(MDAとかCGAとか言うやつです。そこからEGAになり、VGA、XGAになり、今のようなディスプレイシステムになってたりします。
※ちなみに一般の人には馴染みが薄いですが、AXパソコンなんてのも昔はありまして、本体はPC/AT互換機、ディスプレイシステムはEGAに日本語ROMフォント乗っけたJEGAなんてのもありました。あっという間にIBMが作ったVGA+ソフトウエアフォント(DOS/V)に負けましたけどw

というわけで本論です(前置き長っ)

話は思いっきりそれましたが、その端末を手のひらサイズのハードウエアに(サブセットではありますが)凝縮したのがこのOrange-console。

購入時の注意

これ実は3.3V版と5V版があります。
接続先(主にワンボードマイコンなど)に合わせましょう。
基本的に5V版で大丈夫です。今回私も5V版買ってます。
(ある意味3.3V版は超低電力の端末用なので、そんなにないと思います)
※このあたりは結構ややこしい話で、3.3v版の端末でも5Vトレラントってのがあって、5Vでもいけまっせ、ってのがあったりします。
このあたりはわからない人は詳しい人に確認してもらうのが吉です。
一般的に昔のCPU(Z80系、8080、8086、6800/6803/6809、68000(68008)などは5Vが多いです。

必要なもの

・ハンダごて(電子用の15W~30W程度のもの)
・ハンダ(一般プリント基板用で大丈夫です)。
・Pickit3(あればベターですがなくても大丈夫なはず、私は持ってました)
・接続先(ワンボードマイコンなど、これないと買った意味ない:笑)

作り方や使用方法について私の見解

使用方法はホームページにも有るのですが、(万が一リンク切れたら私も忘れちゃうので)備忘録として残しておきます。

作り方の注意事項

組立方法はホームページに、というか基板にもある程度書いてあるのでそれに合わせて部品を付けてはんだ付けすればよろし。
気をつけないといけない点を下記に挙げときます。

・ハンダごては小さめのものを使うこと。細い小手先のほうがはんだ付けはしやすいです。

・ICとかLED、トランジスタとレギュレータには当然向きがありますから向きには必ず注意しましょう。

・やり方的には背の低いものからはんだ付けするのが定番。抵抗をはんだ付けしたら、次はコンデンサ・・・と言った形で少しずつ。一気にやろうとしないようにしましょう。

・発振(クロック発生)用クリスタル(8MHz)は、基板にビタッとつけるのではなく、なにか絶縁物をかませるほうが安全です。
私の場合はメール便で製品固定していた厚紙で作りましたけど(廃材利用)、専用のものも別売りでありますのでそれ使うのもありです(そっちのほうがいいかも)。

・3つの3本脚のトランジスタ(2N7000)とレギュレータ(7333-A)。ハンダごての熱に弱いのて金属の洗濯ばさみっぽい放熱クリップ使うか、手早くハンダ付けしましょう(なれない人は前者が絶対的におすすめ)。

・大きなパーツのはんだ付け(ICソケット含む)は一番手間が掛かりますが、パーツをマスキングテープなどで固定し、まず1本ピンをはんだ付けして、向きときちんと基板についているかを確認し(調整もその段階で行う)、大丈夫だったら全体のはんだ付け・・で終わったらマスキングテープを外す、というやり方をおすすめします。焦らずじっくりやりましょう。

なお、このハードウエアは2024/01現在バグがあり、正常動作しない可能性があります。
その原因と対策はこちらをお読みくださると幸いです。
こちらの対策で確実に(各デバイスが正常動作し、作り間違えていなければ)正常動作するはずです。


今回はここまで。


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