短編小説:妄想癖

俺には、聞こえるはずのない声が聞こえたり、見えるはずのない物が見えたりすることがある。




「おはよっ」

な、なんだ!?
なんで俺の部屋に美少女が
いるんだ!?

「初めまして私はあなたのことが好きな巨乳の美少女よ」

まじ!?やったぜ!
早速その巨乳を揉ませてくれ!

「いいわよその代わり」

美少女は変装を解くとおかんの姿になった。
「あんたがちゃんと就職したらねえ!」

だあー!おかんだったのかよ!
こいつは一本とられた。

「あんたねぇ!妄想ばっかりしてないでちゃんと生活してくれないと困るんだよ!」

今ではそんな小言すらも心地よい。
でも今日もお別れだ。

俺が医師から処方された薬を飲むとおかんはすーっと消えていなくなった。

おかんがこの世にいないことを、俺はまだ受け入れられてないらしい。

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