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オイラは1980年代の中ごろから知り合いのPA屋の手伝いを始め、その後、自分でも少しずつPA機材を集めてゆき、1995年から後述の理由により、本格的にアマチュアPA屋を始めて現在に至ります。

オイラがアマチュアPA屋を始めるきっかけとなった事象は次の点。
1 サウンドハウスが開業し、PA機材の価格が劇的に安くなった
2 ヤマハから廉価版デジタルミキサー「Pro-MIX01」リリース
3 エレクトロボイスから「SX200」リリース。

「1」については、改めて説明の必要はないと思いますが、たとえば日本バルコムが代理店だった頃のシュアーSM58の価格は約3~4万円だったのが、サウンドハウスでは約1万円! 他の機材も言わずもがな。
「2」については、当時からオイラは「これからはデジミキの時代」との予見があったので、ようやく「現実的な売価=約24万円」の製品がリリースされたことで購入を決意。
「3」については、当時のコンパクトスピーカーの定番は「BOSE 802」でしたが、その対抗馬となる製品=SX200がついに登場したと思い速攻で購入を決意。

というワケで、ミキサー、スピーカーを購入し、次はマイクとパワーアンプを揃えることになるワケですが、オイラは「シュアーSM58」が好きではなく、なぜみんなゴッパーを絶賛するのか、未だに同意できません。
なので、自分がPA屋を始めるときは、絶対、ゴッパーは使うまい、と決めていました。

んで、開業したばかりのサウンドハウスの広告を見ると、見慣れぬ、聞きなれぬマイクを全力でプッシュしているではあーりませんか。
それが Audix OM3 でした。
その広告を見たオイラは、実際の音質も聴かずに、見た目のカッコよさに惹かれて、いきなり6本をオーダーしてしまいます。ちなみにそのときは、6本買うとマイクケースを無料でプレゼントキャンペーンをやっておりましたとさ。

それ以来、約30年にわたって Audix OM3 を使い続けていますが、オイラ的にはまったく支障ないと感じています。
いや、ゴッパーだったらハウリングが出まくっていただろうな~という現場も、なんとか乗り切ってこれたと自負しております。

よくPA屋や出演者の間で、ゴッパーとOM3を比較してあーだ、こーだという意見が散見されますが、オイラ的には「そんなに違いはない」と思っています。繰り返しますがオイラがOM3を使う理由は「ゴッパーがきらい」「OM3の見た目がカッコいい」の2点です。無理に付け足すなら「ゴッパーより若干ハウりにくい」というところでしょーか。

いやいや、ゴッパーとOM3では全く音質が違う、という方には、こちらのユーチューブ動画をご覧いただきたい。

7分50秒あたりから音質比較がありますが、ブラインドテストで聞き分けることができますでしょーか?
オイラ的には「100%の確率で聞き分けられないものを「まったく違う」と形容してはいけない」という信条があります。
残念ながらオイラの耳では100%の確率で聞き分けることができません。
よってオイラ的結論は「そんなに違いはない」です。アシカラズ。

蛇足ですが、数年前、ヤフオクでメイド・イン・チャイナの「ニセモノ58」が出回ったことがありましたが、購入者のほとんどは本物と音質比較しても違いに気づけなかったとのウワサあり。
失礼ながら、大半のアマチュアボーカリストの「耳の精度」などその程度だと思います。もしかするとオイラもその一人かも。

ブランドやネット上の評判を参考に機材を選ぶことは決して間違いではありませんが、安物であろうと、ニセモノであろうと、評判が悪かろうと、実際に自分が使ってみて(聞いてみて)「OK」と判断したのなら、それで問題ないんぢゃないでしょーか?

オイラは今後も OM3 を使い続け、ゴッパー には目もくれません。
そこんとこ、よしなに。

(追記)こちらの動画では、実際に OM3 と SM58 で録音した素材を、DAWのフリケンシーアナライザーのプラグインでそれぞれの波形を表示し、レイヤーすることで比較しています。
やはりほとんど違いはありませんな。
この違いを聞き分けられる「耳」を持っている方は超人レベルだと思います。


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▼参考リンク
BLUES和也のSoundCloud
GarageMihoのYouTubeチャンネル
旧ブログ「だからPA屋なんですってば」のアーカイヴ
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