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積み重ねたその日々に喝采を。これから積み重ねる日々に声援を。

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今回のライブで、えのぐは先陣を切ってバーチャルとリアルの壁を壊すことを改めて宣言した。
とくに、「リアルのライブフェスや対バンに出演しまくって実績を山ほど作れば主催者側にVRアイドルやバーチャルアイドルをキャスティングするという選択肢が生まれる」「今よりもたくさん、VRアイドルやバーチャルアイドルがライブをする機会を得られるようになる。私たちのような存在が認められるようになる。リアル・バーチャル関係なくライブ会場に見かけるようになることがVRアイドルを当たり前にすることの第一歩」「だからとにかく現場に出る」という言葉は、これまで以上に強気な発言だったと思う。
では、なぜそこまで強気の発言ができたのか。答えは単純。そう言い切れるほど積み上げたものがあるからだ。と、考える。

積み重ねた曲数40以上。オリ曲だけでライブができる。

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もっともわかりやすいのは曲数。5年目を迎えた現在、えのぐは40曲以上のオリジナル曲を持っている。バーチャルの存在は数多くいるけれど、オリジナル曲をこれだけ持っているのは数少ないのではないだろうか。というより私はえのぐ以外知らない。
ライブのたびに新曲を出し続けてきた。その積み重ねがライブパフォーマンスの幅を大きく広げた。雰囲気が異なる曲を連続して歌うことで大きなギャップを生み出したり、初手のメドレーのようにお祭り感を出したりできる。
とくにメドレーについては今回なんと9曲連続。それだけやっても弾が尽きない。それどころか、ⅰ(ファースト)、ⅱ(セカンド)通してまだ「曲を選ぶ」という余裕すらある。
あと単純に曲数が多い=一人ひとり好きな曲を見つけやすいというのも大きな利点である。

ここまで曲数を増やせたのは、作詞家・作曲家との縁や関係各所との契約だとか企業努力があるのはもちろんだが、何よりメンバーやスタッフが曲を大切にしているからだと感じずにはいられない。
デビュー曲の「えのぐ」から始まり、ずっと自分たちの曲を大切にしてきたからこそ、「曲を作ったら大切にしてくれる」という信頼を勝ち取れたのではないか。私も曲ではないけど、自分の仕事(制作物)が大切にされているのを見聞きするとやっぱりうれしくなる。きっとそこは、音楽も同じではないかと思う。

人生懸けて積み重ねた技術がある。

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曲数が増えると、それらをマスターするのが大変だ。えのぐはその課題も積み重ねてクリアしている。
ここでデビュー曲「えのぐ」の初お披露目を見てみよう。すでにうまいと思うし、曲調とマッチしている。しかし、初ということもあって緊張しているのがものすごく伝わってくる。

https://www.youtube.com/watch?v=Nj-ij99bjfg&list=PLVgMytg4cke0JGtFsdabfe6YsAw5dAFfd&index=39

その直後にこちらを見てみる。2021年12月末に行われたワンマンライブ(YouTubeで全編無料配信)。

https://youtu.be/smxtKCF-Lbs?list=PLVgMytg4cke0JGtFsdabfe6YsAw5dAFfd&t=7359

会場による音響の違いなどはあるにしても、声の安定感、動きのキレ、目線すべてが明らかに上達しており、歌い方(ラスサビの「どんな未来でも形にできる」の部分がわかりやすい)も自分たちの色を加えて進化させている。
この曲に限らず、えのぐはとにかく歌と向き合う時間が濃密であるのだと、ライブを見るたびに伝わる。鈴木あんず、白藤環による「君がいてくれれば」のハモリや日向奈央のソロダンスとゾクッとするような力強い歌声、そして何よりも英語バージョンや夏目ハルのボイスパーカッションはもはやすさまじいと戦慄を覚えるほどの努力を感じた。
そして年末に披露したばかりの新曲も完成度がさらに高まっていた。いったいどれほどの練習を積んだのだろうか。そこまでやっていれば、生放送とかゲーム実況とか雑談とか、YouTubeでよく見る「VTuberの活動」の時間が少ないのは当然だ。
しかし、だから彼女たちは音楽活動という点においてバーチャル界でトップであり、リアルでも共演したアイドルさんたちからも「よかった」という言葉が贈られるほどの実力者になったのだと思う。
彼女たちは確かにバーチャルだし、YouTubeでの活動も行っているから「VTuber」といっても間違いではないし、そっちの方が説明はしやすい。
しかし、私は「えのぐって何?」と聞かれたらVTuberではなくVRアイドルだと答える。彼女たちはVTuberが浸透する前から、初めからそう名乗って信頼を積み重ねて来たのだから。

ステージ上の皆が証拠。

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事務所含め、えのぐは一足飛びに人気になってやろうという心はない。一歩ずつ歩いて、その一歩を軽く扱わない。だから進歩がすごい。だからトラブルになるリスクが少ない。
レベルが高いから、他のアイドルも出演するイベントに呼ばれる。トラブルになるリスクが少ないから、他のグループと共演できる。楽曲提供をしてもらえる。
アイドルという枠に囚われず、今回のようにダンサー・パフォーマーという新たなジャンルとの共演も果たせる。それがえのぐの最大の強さだ。
私がわざわざ語らずとも、メンバーや共演者の表情を見ればわかる。バーチャルとかリアルとか関係なく、信頼があるから一緒のステージに立って、満面の笑顔でパフォーマンスをして、生きている。
決して忘れられない景色を見せてもらった。その景色の一部にしてもらったことが、とてもうれしかった。

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積み重ねに驕らなかった

ここまで積み重ねて来たら、正直驕りが出てもしょうがないと思える。多少は驕ってもいいんじゃないかと。
しかしその不安はすぐに消えるわけである。

「昨年末に開催した雲外蒼天で、2021年までのライブの完成形を見つけたというか、今まで取り組んできたものが形になったような実感がありました。でも、時間が経つにつれてこのままだと私たちは今の延長線で小さくまとまってしまうんじゃないか。もっといろいろな引き出しが必要なんじゃないかって気持ちが出てきて。それなら一度真っ白なところから始めようと今日までライブと向き合ってきました」

メンバーを代表して語る鈴木あんずさんの言葉には、驕りなど微塵もなかった。彼女たちはもっと先を見ている。その「先」に向かってここから、これまで積み重ねたものを背負いながらまた一歩ずつ積み重ねていくと宣言した。
改めて信じられるようになった。彼女たちはこれからもずっと成長するし、これから先、人として間違ったことはしないと。
海外公演などでさらに大変になるとは思うけど、まっすぐな人であり続けてほしい。誰にでも手を伸ばす優しい人であってほしい。

これまでえのぐが積み重ねて来た日々に喝采を、これからえのぐが積み重ねていく日々に声援を贈りながら、この結局何を言いたかったのかわからない文章を締めることにする。

Blues

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ライブ情報

【タイムシフト】
POSSIBLE -(ⅰ)
https://live.nicovideo.jp/watch/lv335788427
POSSIBLE -(ⅱ)
https://live.nicovideo.jp/watch/lv335788452

【えのぐ関連(敬称略)】
●YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCFI81W9F49a7GvimKF905eQ

●Twitter
公式(@rbc_geino)
鈴木あんず(@anzu15_225)
白藤環(@erimakitamaki)
日向奈央(@hinao_23ku)
夏目ハル(@haru_neee)

【すてきな共演者(敬称略)】
●サクマリョウ(@nc_ryo)
●POI LAB
https://www.poi-lab.com/
●elevenplay
https://elevenplay.net/

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