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絶望しかない時は、花を見る。
先日実家へ行くと、いつものように母が庭の花を切って、薄い紙でくるくると巻いて手渡してくれた。
この時季は庭に花が咲き乱れているから、手渡された花束も充実している。
帰って2つの花瓶に分けた。
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リビングに飾ると、それだけで部屋が明るくなった気がした。
今年は私の小さな花壇も花がたくさん咲いている。
ツルバラが満開だ。
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毎年咲いてくれるガーベラも次々に花をつける。
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今日は久しぶりにとてもお腹が痛い日。
気圧の変化が大きいからだろうか。
どうしてもやらなければならない原稿だけ、お腹を温めながら休み休み書いて提出した。
今も珍しく、ソファに寝転びながらスマホでこれを書いている。(いつもはパソコン)
疼痛、というのかな。
気が遠くなるような痛みがずっとある。
この一年、湯たんぽが手放せず、お腹は低温火傷みたいになって、アザだらけ。それでも、痛みをごまかすために熱い湯たんぽを作って当て続ける。今もそうだ。
痛みは肉体よりも精神を弱らせる。
気を抜くと、死神がやって来る。怖い。
こんな時は、大人なのに泣きたくなる。
絶望しかない時は、花を見る。
どれも形や色は違っているけど、完璧な美しさだ。
神様は優れた芸術家だと言うけれど、それは本当だと思う。
こんな細やかで完璧なものを創り出せるのだから。
花を見ていると、いつも心が落ち着く。パワーをもらえる。
だから家に花を絶やさない。
子どもの頃、庭で一人で遊ぶのが好きだった。
小2の時、授業で先生に「自分の良いところを書きましょう」と言われても何も思いつかず、「お花が好きなところ」と書いた。それが唯一、自分の良いところに思えた。あとは何一つ肯定できなかった。
小6の時、「生まれ変わったらお花になりたいです。人間は傷つけ合うのでもう嫌です」と作文に書いて、先生に心配された。(家庭訪問で母に報告された)
ずっと花がいっぱいの、実家の庭にいたかった。あそこから出ていきたくなかった。
だけど大人になって、人の中で生きる喜びも感じられるようになった。庭の外にも美しいものはたくさんあると知った。
それでも、今も花は私の味方だ。
今日もソファの上からじっと見ていたら、優しく「明日は元気に動けるよ」って慰めてくれた。
信じて眠ろう。
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