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Power Appsでハッカソンしたいけぇ#6の振り返り

2024/6/30に開催された、Power Appsでハッカソンしたいけぇ#6 の備忘です。
今回ほど執筆に時間がかかったイベントはありません。
10ページにもわたる記録を何度も読み返して、この記事の修正を繰り返し、この1ヶ月で社会人としての「厳しさと優しさ」が強まったように思います。

紙とハンコとホワイトボードの壁が、高〜く・分厚~い会社に入社してDX推進担当を仰せつかったものの、提案は即否定される状況に心砕けそうな日々を過ごしていた私にとって、背中を押されるようなお話ばかりでした。
今回は、伺った話の中で、衝撃を受けた言葉をランキング形式でお伝えしたいなと思います。


メインセッション

Power Platform を社内に浸透させてみた Yoshioさん

第5位 管理職が蓋をするようなことがあれば、みんなが一生懸命勉強してもDXは頓挫する
管理職の立場の方も柔軟な姿勢を持つことは大切ですが、下の立場の人は、上の意識が変わることだけを期待するのではなく、ITの素養がない管理職がアレルギー反応を起こすのを見越して、あらかじめワクチンを打ってあげるくらいの根回しが大事だと思います。管理職から承認をいただくことをゲームのように楽しめば、腹もたちません。どうすれば蓋をされないか、戦略を練るのも楽しいと最近は思っています。

第4位 敬意をもって対応しよう
メンバーで協力して目標を達成するためには、前向きな職場風土が必須ですね。敬意をもって接してもらえると、相手にも敬意をもって接することができ、安心感が生まれて、離職率も下がると思うんです。
どの職場にもツンケンした人は必ずいます。まずは自分が変わることで、自分の周りから良い雰囲気を社内に広げていく!八方美人と言われようとも、今後も徹底したいと思うことでした。

第3位 スクラップ・アンド・ビルド上等!!
後述tsuda_ahrさんからも「市民開発者はスクラップ・アンド・ビルドレベルの開発をしよう!作り直せない規模のものは初めから作らない!」とお話がありましたが、社内で使用するためのExcelフォーマットを作るときも、Webデザインにしても、後になってもっと良い方法をひらめくことって何度も経験しています。先に作ったものを改善する応用力と、古いやり方にこだわらない柔軟性をもって成長していきたいですね。

第2位 開発前に申請するというルールを作った
おうちで作りたいアプリを好き勝手作るのではなく、業務として取り組むのであれば至極当然という感覚です。似たアプリを作りたい人をみつけて社内コミュニティが活性化したり、野良アプリ対策にもなりますね。小さい会社だからこそ組織として動くってことを軽んじてはいけませぬ。
これに関して、否定的な意見の方もいらっしゃると思いますが、面倒かもしれないけれど、こういう仕組みを通じて、コミュニケーションの取り方や駆け引きを学んでいけば、後々社会人として役に立つことが多いと思います。

第1位 費用対効果など直接的な成果は求めない
会社には「投資してもらう」といった感覚でしょうか。経営陣やバックオフィスでは銭勘定が重要なのは当然です。が、改善することを常に頭の片隅において従事してくれる人を大切にする方が会社として先行き明るいと私は思うんです。すぐには費用対効果を求めない。けれども、その代わり、業務として取り組むのであれば開発前に申請する。この流れはバックオフィス側の人間として、すごく納得のいくものでした。

全体を通じての感想

和を以て貴しとなす
1位~5位まで、市民開発を行うための企業側の仕組みづくりに役立つお話でした。一本筋が通っている。業務改善なんて、やってみないと分からない。やりたい!と思う気持ちを潰すことなく、温かく見守る。見守りながらブラッシュアップできる組織づくり。今からデジタル推進に取り組む弊社にとって、すごくありがたいお話でした。

LT

15人以下の小さな企業のPower Platform導入事例 Yukioさん

第3位 大きな構想を描かず、小さなことから始めよう
これ、大事。身の回りのことから少しずつ!
小さなことを積み重ねていくことで信頼関係も築けると信じています。

第2位 小規模の会社ならMicrosoft365と既定の環境のみで全然いける
これ、聞けてよかった~~~。環境管理、不安で不安で・・・。実際に導入された感触、参考になりました。→2024/7/10時点

後日、別のイベントで「既定の環境はやめたほうが良い」というお話があり、戸惑い中。環境管理まわりのこと、よくわからんです(泣)
頭がパーンってなってます。

第1位 業界独自の資格勉強アプリを作成した
宅建士や介護福祉士などメジャーな資格は、市販の過去問アプリ等を使って勉強してきましたが、業界独自の資格勉強となると試験対策は限られくる。こういった痒い所に手が届くのがPower Platformだなぁ!と思います。
私のビットゼミの卒業制作「(正誤判定機能付き)マークシート解答用紙アプリ」を、スクラップ・アンド・ビルドさせたくなってきました。

開発者の先人として?後続にお伝えしてみる tsuda_ahrさん

第3位 セキュリティ問題が発生しない程度の領域をターゲットにする
個人情報の取扱いとか、賠償問題に発展する可能性のあるものは、市民開発者は触れないほうが良いですね。怖いもん。
欲張りたい気持ちをグッと抑えて、市民開発者レベルでは、背伸びせず、身の回りのお困りごとの範囲で生産性を高めることを狙っていきたいです。

第2位 RPAで覆い隠すのは運用が分かっているうちにブラックボックス化せず運用を見直す
「RPA最高!!って気持ちは分かるんだけど、抵抗がある私」が、なぜ抵抗があるのか。その答えがこれ!
決算書を作成するときも、年末調整するときもそうなんですが、会計システムや人事労務システムがやってくれたからこの数字になった!ってのは説明になりません。理屈を知らずに便利さだけに頼ると、後々苦労する。
ちゃんと理屈が説明できる人が使う分には異論なしです。

第1位 何かを仮想敵にしない コラボを意識する
非効率とみなされがちな「紙、はんこ、Excel」がなぜ今残っているか。
紙は2000年、Excelは35年使い続けられている。

私事ですが、超アナログな会社に入社して50日近く経って、ようやくDX推進担当として提出した稟議書が承認されました。
稟議書1回目:手書きの郵便授受簿をExcel管理に変えましょう!⇒却下
稟議書2回目:DX化進めるなら何でもかんでも押印する仕組みをやめましょう!⇒却下
稟議書3回目:保存中の紙の社内文書をスキャン保存してパソコン上ですぐに閲覧できるようにしましょう⇒承認
却下された2通の稟議書と承認された3通目の稟議書提出の間に、このイベントの記録を読み込んで戦略を立て直した結果、この仮想的にしないコラボを意識するが決定打になりました。
「紙とハンコで書類は提出する」ことを肯定して、それを「保存の段階でデジタル化する」という提案で、アナログな古株社員のアレルギー反応を抑え込みました。学習習慣のない人相手のため、社内文書は全く抵触しない「電帳法」をキーワードも盛り込んで…うまく騙せました。

感想

以前、急激な業務改善を正面突破で行って、残念な結果に陥ったことがあります。その経験から諸突猛進するのではなく、外堀から埋めていくようになった私。でも「仮想敵を作らない」のくだりを伺って、まだ天狗になっている部分が残っていたと反省しました。
個人プレーに走ると、どうしても独りよがりな改善になってしまう。協調・協働しながら組織としていかに成長していくかが弊社の最終課題と思います。

現状「紙の書類のスキャナ保存」程度の業務改善でも、いずれはガチでPower Platform導入をもくろんでいる身として、ランキング外にはなりましたが、tsuda_ahrさんの「システム開発と結婚は似ている(運用時のことを考えずシステムを作ると後が大変)」という言葉もよ~く守って、5年後良い報告ができるよう精進したいです。

冒頭でも記述しましたが、今回ほど、執筆に時間がかかったイベントはありません。元気をもらって悩んで反省して立ち上がる、そんな1ヶ月になりました。登壇者の皆様、ありがとうございました。

次回は明日(2024/7/28)開催!


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