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火垂るの墓

長女が3年生になり,先日,図書室でジブリのアニメ絵本(といっても映画を題材にした長編漫画のようなもの)で「火垂るの墓」を途中まで読んだから続きが読みたいという。学校の図書室からは持出厳禁図書に指定されているらしい。

「原爆でお母さんが死んだところまで読んだ」というから,けっこう最初じゃん,それ。超こわがりの娘,むしろ最後まで読まない方が幸せなんじゃないかと思いつつ,自治体の図書館で調べて借りてくる約束をする。

火垂るの墓,といえば,思い出すのは超満員の映画館。当時,指定席販売などなく,立ち見オッケーの映画館で,通路に座って見た記憶がある。「トトロ」を見に行ったはずなのに,なんでこんなに恐ろしい映画を見せるんだ!とトラウマになった子供は多いはず。私もだ。

ものすごい怖がりだったので,戦争の悲惨さを映像とか絵で見せられると恐怖しかなかった。文章だと,少し怖さが和らいだ記憶がある。

その流れで,娘に原爆の話をした。8/5に広島,8/9に長崎,それから8/15にポツダム宣言。

娘は「アメリカ大嫌い」と言った。絶対行かないらしい。

これも,80年代と2020年代の大きな違いなんだろうか。当時,アメリカは確かに原爆を落とした国なんだけど,一方でアメリカン・ドリームがあって,アメカジ(西海岸スタイル)も流行ってて,勢いのある国で,しかも東西冷戦があったのでソ連の方が怖かった。アメリカは自由の国で行ってみたかった。

いまはソ連もないし(北朝鮮は脅威として残ってるけど),アメリカにはトランプいるし。日本の停滞もたいがいだけど,「アメリカにしかないもの」ってあんまりない。そしてアメリカは自由の国じゃなくなって,実力主義じゃなくてやっぱり学歴とコネがものいう国だってみんなわかってしまった。

行きたくないのもわかる。

戦争の話を読んで,平和について考えてほしいし,アメリカじゃなくていいから日本以外のところに行ってみて見聞をひろめてほしいと思うのは親のわがままだろうか。。。


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