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タンタンの冒険

こどものころ、長期休みになると旅行に行った。たいていの場合、父の会社が所属している健康保険組合の保養所に泊まった。
保養所には応接セットのそろった大広間があり、テレビと新聞、そしてこどものために児童書がそろっていた。
そこに行くたびに「タンタンの冒険」シリーズを読みまくった。
原作は戦前のものもあるのに、当時とてもおもしろく読んでいた。
調べたら、1980年代に一気に翻訳出版がすすんだみたい。
タンタンが外国にでかけていって冒険をする(宇宙に行く話もあり)ので、インディージョーンズみたいな冒険劇。コマ割り絵本。

大人になって、ベルギーに旅行して、タンタンがベルギーで描かれたと初めて知ってますます親しみがわいた。

それからまたときが経って、こどもを連れて保養所に行く機会があった。
ボロボロになったタンタンがあった。
(買い替えてよ、と思った)
こどもが小さいからか、文字の多すぎるタンタンには興味を示さず。

読んでみて、当時の世相がものすごく反映されてるなあ、としみじみ。当時はわからなかったよ。東西冷戦の影響とか。あとやっぱりヨーロッパ人なのでアフリカや南米に対する強烈な憧れというか未開の地、という印象が。
こういうストーリーが今の子に受けるのかよくわからない。

こどもが読める年齢になったらコロナで絵本が全部撤去されていた。

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