見出し画像

さよならカナダ

卒業式が無事終わり、皆に別れを告げ、私はカナダを後にすることとなった。
グリズリー(一緒に2年間過ごした犬)は、パッキングをしている時から私がいなくなってしまう事に気付いていた。
スーツケースを持って家を出る時、グリズリーが動揺すると思い、涙をこらえた。でも最後にギュッと抱きしめずにはいられなかった。

グリズリーは、いつも私を支えてくれていた。誰にも言えず、英語やら勉強やらで落ち込んでいる時、グリズリーは悲しそうな顔をしながら、私の側にいつもいてくれた。
特に犬好きではなかった私だったが、とても大切に思える犬となっていた。

皆が空港まで送ってくれた。カナダに行った時には知り合いは二人だけだったが、二年間で私は沢山の宝物を手にしたのだと、その時改めて感じた。
飛行機の中で、暫く涙が止まらなかった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?