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レコードレーベルあれこれ~個人研究のまとめと疑問点~第9回

泉谷しげるのレーベル移籍変遷にみるレーベルデザイン(8)

アナログ・レコードの中心部にある丸いレーベル。
そこにはいろいろな情報が詰め込まれている。

泉谷しげるは、ポリドール期からビクター(Invitation)への移籍の間に、自主制作でミニアルバム(と言うよりは12インチ・シングル)を発売した。

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『Scar People(スカーピープル)』(15SW-4509)1986年

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レーベルはSWITCH。雑誌『SWITCH』を出しているスイッチ・コーポレーション(Switch Corporation)が製造を行っている。

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“Distributed By – Canyon Records, Inc.”とクレジットがある通り、配給はキャニオンレコード。
こうして見ると、シングル「春夏秋冬」を出したAARD-VARKにも、フォーライフの販売委託にもキャニオンは登場してくる。そして、現在はポニーキャニオンに移籍しているというのも、なにか運命のような感じがする。

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帯の裏に自身の脚本・監督作品『デスパウダー』のビデオ宣伝が載っていた。どうやらこの作品のサントラとしてミニアルバムが制作されたようだ。プロデュースは、『デスパウダー』にも出演している忌野清志郎。

品番が中途半端な数字であるからして他にもSWITCHから出ている作品があるのかと思って調べてみると、子供ばんどや平山三紀、ゴーバンズなどもここから出しているではありませんか。(参考:ゴーバンズのレーベル写真

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スイッチ・コーポレーションは、フジパシフィック音楽出版の子会社であり、雑誌“SWITCH”を創刊、発行していた(発売は扶桑社から)。その兼ね合いもあり、帯裏にも雑誌“SWITCH”のバックナンバーが載せられている。(現在、雑誌“SWITCH”は株式会社スイッチ・パブリッシングより出版されている。)


(第9回完)

※かつて会社のホームページで社員が自由テーマでブログ発信をしていたことがあり、その時に私が書いた内容を改編・加筆したものです。