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0×1=LOVESONGと銀河鉄道の夜

0×1=LOVESONGのMVを見てあまりにも胸がキュッとなったのと、0×1=LOVESONG及びTXTの作品群に銀河鉄道の夜を感じるので言語化してみようと思います。(CROWN~0×1=LOVESONG)

※公式から明言されているコンセプトやテーマ、設定等とは違う解釈をしています。


0×1=LOVESONGのMVはヨンジュン視点で展開されていて、最後にヨンジュンが目を覚ますことでそれまでの5人でのシーンが現実だったのかそれともヨンジュンの回想や夢のようなものなのか含みを持たせて終わるという作りになっています。

1:4の構図は943や夢の章:Eternityのトレーラー等でもあったのですが、1側の孤独感がすごくて、4人は943の時点で亡くなっているという考察をされている方の意見がとてもしっくり来たので、0×1=LOVESONGでも1人は残されていて、あとの4人はもういないと解釈しています。

CROWN~0×1=LOVESONGまで一連の流れの中で、私はヨンジュン=ジョバンニ、ヒュニンカイ=カムパネルラがとても似合うなぁと思っていて、

最初のアルバム『THE DREAM CHAPTER:STAR』のCROWNとNap of a starで「角の生えた僕」と「天使」が登場し、Nap of a starのMVで角の生えた僕=ヨンジュン、天使=ヒュニンカイとされていますよね。この僕と天使が生と死の間の空間を感じさせるな〜と思っていて、現実を生きる「僕」と、死んでしまう=人間として存在しない「天使」の対比にジョバンニとカムパネルラを重ね合わせてしまいます。


銀河鉄道の夜では死んでしまうカムパネルラと残されるジョバンニが銀河鉄道に乗って最後の時間を過ごしますが、ゼロバイのMVがまさにそれを感じさせるなと。

ヨンジュンがMVの最後で目を覚ます描写がジョバンニが目を覚ます部分と重なります。

印象的だったのが以下のシーンのヒュニンカイ。



ヨンジュンのこのダンスシーンは映画『欲望の翼』からの引用だそうで、4人の前で突然踊り出すというコミカルさですが、Ofiicial Teaser 1では同じダンスをヨンジュンが部屋で一人で踊っていて、それを踏まえて見ると4人とヨンジュンが同じ部屋にいるのにその間には距離があるような、別世界にいるような印象を受けて孤独と寂しさを感じてしまいます。そしてこの場面のヒュニンカイのヨンジュンを見る表情があまりにも優しくて、というか基本的にMVの中でヒュニンカイは穏やかな表情を浮かべてるんですよね、、、もし自分が友人を残して死んでしまって、友人が自分と一緒にいたい(=必然的に友人も死ぬしか方法がない)と言ったらそれを受け入れることはできないし、生きていてほしいと私だったら思います。銀河鉄道の夜の中でもジョバンニがカムパネルラに対して「一緒に行こう」と言っても決して一緒に行こうと答えないのはそういうことなのかなって。だから現実で孤独と寂しさを感じる=生きる選択をするヨンジュンに対してヒュニンカイはこの表情なのかなと思いました。

プールサイドで石ころを蹴る場面に関してはこの状況でこんなにも待ちぼうけを表すのはもう天国で待ってるしかないじゃん、、、

天使は現実を生きる人間に対して見守る、待つしかできないんですよね。


ツノで出会い、943(MV)で喪失、553で回顧という位置付けを勝手にしていて、セブルバムだけ解釈が進まず掴めていなかったのですが、「一緒に行こう」が約束ならそれに答えず自分を残して一人で行ってしまった相手に対して悲しみと同時に「どうして?」という怒りの感情を持ってしまうのも頷けると思ったのでやはりこれも銀河鉄道だとなりました。生者と死者はお互い「見る」ことができないし、、、


ちなみにTXTもKPOPも全然知らない友人(友人の好きなジャンルの解釈に通ずるものがあったので布教した)が553のMVを見て、いる場所自体は広々してるのに外の世界が見えなくて閉塞感がある。と言っていてすごく良かったです。


こんな感じでツノからゼロバイまでの流れの中で僕と天使の二人の関係性へのバカデカ感情みたいなものが大きくなった上で夢の章:星のアルバムの1曲目、つまり一番最初の曲であるBlue Orangeadeを聴くともうあまりの眩しさにため息が出ます。


加えて0×1=LOVESONGにさらに深みを与えているのが日本語バージョンだと思っていて、

ヨンジュン=ジョバンニ=僕、ヒュニンカイ=カムパネルラ=天使という解釈をしていたところ、空から星とともに降ってくるのがヨンジュンでそれに手を伸ばすのが地上にいるヒュニンカイという構図、今までの「僕」の「Please use me like a drug」と言うほどの愛情から見える、自分を救ってくれた相手に対して自分も救うこと、必要とされることで特別だと相手にも思っていてほしいという一方通行の感情がこの構図によって「逆もまた然り」として返答されるのがあまりにも美しい。

最後に、2023年2月12日のインガで1位を取った時の写真が

二人の衣装の差がいい味出してて、天井のライトが星空のようで銀河鉄道の夜だ、、、!と感動しました。(何一つ関係ない偶然だけど)

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