おばた りょうすけ

プロの中国伝統武術家です。都内などで形意拳や八卦掌という伝統武術や武器術を教えています。以前は18年間、茨城県警察科学捜査研究所・法医研究室で鑑定をやっていました。武術修行や科捜研勤務などで得た経験をもとに感じたことなどを書きます。京都出身。茨城大学農学部卒。旺龍堂代表。

おばた りょうすけ

プロの中国伝統武術家です。都内などで形意拳や八卦掌という伝統武術や武器術を教えています。以前は18年間、茨城県警察科学捜査研究所・法医研究室で鑑定をやっていました。武術修行や科捜研勤務などで得た経験をもとに感じたことなどを書きます。京都出身。茨城大学農学部卒。旺龍堂代表。

    最近の記事

    『修行しない修行』

    中学時代に「強くなりたい」と思った時から、 日常生活に修行を取り入れて生きてきました。 歩く時も、寝る時も、たたずむ時も。 - 中国武術に出会い、修行の方向性が決まってからは、 武術鍛錬に加え、 日々の暮らしにおいても、より精細に修行を組み込んできました。 - そのような生き方をしてきた私ですが、 最近、「私自身は何者か?」とよく考えるようになりました。 - 「武術家」という対外的に分かりやすい肩書はありますが、 『小幡良祐』という一人の人間はどのような生命なのか・・・ -

      • 武術で学ぶ~引く時は引き、出る時は出る~

        「ひたすらに自分の想いのままに猛進する」   それは困難を跳ね除け、勢いに乗って躍進させてくれます。 ただし・・・ 状況を見るということを心得ていないと、思わぬ失敗をして窮地に陥る危険性もあります。 - - 「失敗しないように常に心掛ける」   それは自らを危険から遠ざけ、安全を確保することができます。 ただし・・・ 自らを向上させて人生を切り開いてゆくチカラに欠けます。 - - 大切なのを【機を見る(状況を把握する)】ことだと思います。 『引くべき時には引き、出るべき時には

        • 『弾の武術家』Bullet Martial Artist

          以前に我が師、趙玉祥老師が我ら弟子たちの前で、 武術家としての【個性】 について話されたことがあります。 たとえ同門といえど、皆異なる人間なので、風格は異なるという話でした。 もちろん師と弟子も異なる人間なので、最終的には風格は異なって当たり前だとも。 そうして、目の前にした弟子一人一人に対して、老師から見た武術家としての個性を話してゆきました。 ある者は『円』、ある者は『力』、ある者は『柔』と・・・。 そして私は・・・『弾』と指摘されました。 弾けるような瞬発性が武術

          • 新ホームページ《OBATA RYOSUKE OFFICIAL SITE》オープン!!

            これまでの【旺龍堂ホームページ】に加えて、 新たに【小幡良祐オフィシャルサイト】をオープンしました!   https://bd-bagua.com/   伝統武術に加え、オリジナルワークやアクションへの展開などを総合的に紹介してゆくサイトです。 - 旺龍堂会員の相山智美さんが制作してくださいました。 - 私の武術に対する想いや各種動画も掲載。 英語ページもあります。 - 題字『武を生きる』は、 《武は人生を自分らしく生きる学びである》 という私の根本概念であり、書家の【愛光】

            ココロからの健康

            世の中には数多くの「健康法」と呼ばれるものがあります。 様々な運動や食事方法、サプリなどなど、 数えきれないほどの健康になる為の知恵が世の中には溢れています。 かく言う私の修する武術(形意拳・八卦掌)も、 中国の陰陽五行説などにもとづいた気功運動による健康効果を謳っています。 それらはいずれも人類が最終的に望む 《健康》 を獲得するのに一定の効果はあると思っています。 《健康》 どれほどのお金を稼ごうとも、 どれほどの名声を得ようとも、 健康でなければ肉

            反対側からの視点 ~客観的な判断~

            武術では「フェイント」というテクニックがしばしば用いられます。 上を打つと見せかけて、下を打ったり、 左を打つと見せかけて、右を打ったり。 相手の注意を特定の方向へと向かわせておいて、 その反対側などを攻める。 それによって、 こちらの攻撃を当たり易くしたり、 相手を混乱させたりするのです。 ですので、武術家は常に『反対側』を意識するクセを付けておきます。 正面に注意をひくものがあれば、背面を意識したり、 足元に何かあれば、同時に頭上に意識を向けたり。

            【新規YouTube動画UP】旺龍堂・形意拳《十二形》シリーズ『虎』~猛々しい精神を~

            今日、旺龍堂YouTube動画チャンネル【3spiritsryoken】に新しい動画をUPしました。 タイトルは、 旺龍堂・形意拳《十二形》シリーズ『虎』~猛々しい精神を~ OHRYUDO・Xing Yi Quan 12 Animal Fists “TIGER” ~Brave Spirit~ https://youtu.be/JSVFk1rO23Q 中国伝統武術・形意拳には、『十二形』と呼ばれる12種類の鳥獣をイメージした技があります。 旺龍堂では今後YouTub

            一芸を極める ~「一」から「無限」へ~

            芸を生業とする者として、よく次のような諺を目にします。 すなわち、 ◎『一芸に秀でる者は多芸に通ず』  ~一芸に秀でた者は、他のことをやっても精通する~   ◎『百芸は一芸の精しきに如かず』  ~何でもできる者は、一つの事に精通している者に及ばない~ などです。   表現は違えど、中国武術の世界でも同じようなことが言われます。 すなわち、 『千の技を身に付ける者より、恐るべきは、ただ一の技を極めつくした者である』 というような表現です。   我が師

            強くならねば ~私が武術を始めた理由~

            私は長い間、武道や武術を学んできました。 中学時代に1年ほど「剛柔流空手」を学び、 高校時代は3年間「柔道」部で汗を流しました。 大学浪人中の1年間は「日本少林寺拳法」にハマり・・・ そして、茨城大学に入り、我が師である中国伝統武術家・趙玉祥老師に出会いました。 そこでありがたくも3年間マンツーマンでほぼ毎日、「中国武術の基本功」と「形意拳」をご指導いただく事に。 大学を卒業後、老師の下を離れ、地元京都で警察官をしていた2年間は「柔道と逮捕術」を訓練し・・・ 奇しくも

            武術DVD『形意拳の崩拳』発売!

            7月20日にBABジャパンから武術DVD 『形意拳の崩拳』 が発売されました。 - 指導監修を担当させて頂きました。 既にご購入下さいました方、ありがとうございます。 - 本DVDでは当派形意拳の 最基本技【三体式推掌(真っ直ぐの掌打)】と 5種の基本技「五行拳」の一つ【崩拳(縦拳による中段突き)】 に技を絞り、 その発勁方法(特殊なチカラの発生方法)について詳細に解説しています。 - カラダの動きが分かり易いように、 ◎上衣はTシャツ ◎下衣は

            武術雑誌『月刊秘伝8月号』(BABジャパン刊)

            ちょっとお知らせです。 中国武術を日本で唯一あつかっている月刊誌 『月刊秘伝』8月号 に特別企画として、寄稿させて頂きました。 7月20日に同社から発売されるDVD【形意拳の崩拳】の内容を踏まえて、 旺龍堂で指導している車派形意拳における3段階のレベル 【三層之功夫(明勁・暗勁・化勁)】 について解説しています。 ただ一本の拳打を、ただ一本の掌打を どのように練り上げて向上させてゆくか・・。 伝統武術にはその明確なプロセスが存在します。 ご興味のおありの方は是非ご覧く

            相手の目を見る ~武術的コミュニケーション術~

            私の修する武術・形意拳には 『二目平視(にもくへいし)』 という目線についての要領があります。 「目線を水平に据える」ということです。 俯いたり(上目遣い)、仰向いたり(睥睨)せずに 真っ直ぐに相手を見る。 これによって、頭が正しい配置になり、体軸が頭頂まで通り、 全身のコントロール力が増します。 そして何より自分に対する自信がつくようになるのです。 今、対面で他人とのコミュニケーションを取る時に、 「相手の目を見て」話す人はどれだけいるでしょう。 「ちゃんと相手

            何もない? ~起点はいつでもそばにある~

            「私には何も取り柄がないから」 「俺にはこれといって特技はないからなぁ」 「特にやりたいことはないし」 時折、こうした言葉を耳にします。 ただ日常のちょっとした不満を言いたいだけなら、 その言葉を口にすることで少しでも気が晴れるなら、 現状に取り組むだけで精一杯の自分を慰められるなら、 そうやって言葉にすることもイイことだと思います。 今ある日常を大切に生きることは人生の基本だと感じます。 ただ・・・もし。 もし心のどこかで、 「今の自分を変えてゆきたい」 「何者か

            科捜研とは ~科捜研のおしごと・1~

            科学捜査研究所・・・略称『科捜研(かそうけん)』。 最近、様々なドラマや映画、小説などで目耳にする『科捜研』の実際の仕事はどのようなものか? 18年間、茨城県警の科捜研に勤務した私が、 時折ではありますが、そのリアルな姿を紹介してゆきたいと思います。 今回はその第1回目。 科捜研の概要と、 科捜研へ鑑定が依頼されるまでを簡単にお話しします。 科捜研とは、各都道府県警察に存在する部署の一つで、 「科学的手法をもって物的証拠を解析する」 ことがその主な仕事となっています。

            人生レコード ~中学生の頃の話~

            『人生はレコードのようなものだ』 プレーヤーの中でグルグル回りながら音楽を奏でる「レコード」を見ながら、私はそう思いました。 中学生の頃の話です。 その音は、 黒い円盤に刻まれているとても小さなギザギザの溝を 針が通り過ぎることによって出ます。 不思議。 ですが、とにもかくにも、このギザギザが美しい音を生み出しているのです。 ・・・レコードはグルグル回り続けている・・・ ふと、「走馬灯」という単語が頭に浮かびました。 人が死ぬ間際に観るという映像。 これまでの

            足のウラ ~大地に立つ~

            私の伝える武術《形意拳》や《八卦掌》は大地と繋がることによって、そのチカラを発揮します。 だから足のウラの感性をとても大切にします。 皆さんはどうですか? 普段、足のウラを意識していますか? 足のウラについては、 痛い。かゆい。蒸れる。疲れる・・・などなど、 おそらく足のウラという《自分の肉体の一部》の状態を感じるくらいではないでしょうか? 私も昔はそうでした。 この武術に出会うまでは。 大切なのは、 あなたの足のウラは《何に接しているか》 あなたの足のウラは《何を踏