たまご

‪卵10個入りパックを手を滑らせて床に落とし、‬

‪割れた卵の中身をボウルに移し、

丁寧に殻を取り、‬

‪フライパンをちんちんに熱し、

さあ卵焼きを作ろうと、ボウルを持って卵液を掻き混ぜた。

その途端、‪ボウルを持つ手が滑り、ボウルがシンクに落っこちた。‬

穏やかな色をした‪卵液は、余りにも滑らかに、排水溝へと消えて行った。‬

「最初に床に落ちた時に、私はもう死んでいたのだよ」と、優しく諭されているようだった。

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