アレンジの時代性⑧

後、技術の進歩と言えば、もう一つ大きな要素があります。

これはもう少し新しい時代の話なのですが、前回触れたDAWの発達があります。

それに加えてその時々で「傾向」はあるにしても、「古いアレンジ」は淘汰されていった、この2つが合わせるとどんなことになるか...。

アレンジのパターン化が可能になり、かつそれを再現する道具が出来れば、「編曲者」も淘汰されていきます。

当たり前のように「パターン」が販売されている位ですから...。自分は全く興味がないし、使ったこともありませんが、アマだと結構使っている方、多いです。

もちろん、「超一流」の人が淘汰されることはありません。プロでも自分達でアレンジをする方は確実に増えてはいますが(宇多田ヒカルさんも昔は人任せでしたが、今は自分でやってますよね)、やはり一定の需要がある限り、「超一流」の人はやっていけます。やはりアレンジはお任せ、という方や、アレンジが苦手、という方も多いですからね。

後、流れ作業的に作るためには「分業制」の方が効率はいいですから、需要は少なくなっても無くなることはないでしょう。

ただ、その下のクラスになるとかなり悲惨な状況になっています。名の知れた方でも、アマの作品の編曲をして、1曲辺りの手取りが数万円、というレベルが普通でしょう。

まあ直接依頼を受けられれば、桁は違うでしょうが、プロだと中抜きされますからね。でも桁が変わる程度のレベルです。

で、技術の進歩により、セミプロレベルの方たちが直接編曲依頼を受けて、それなりにしっかりしたアレンジが出来てしまう時代です。

コードとメロだけ作っている方がずっと楽なのに...。

上と下から挟まれて、一般的なレベルの「プロ」の編曲者は演奏者以上にきつい状況になっています。

ちょっと話がそれましたが、現状について知ってほしい、という気持ちから、このような記事を書いた次第です。



ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。