旋法⑨

今日は、現代において旋法的な音楽が復活したきっかけとなった人物を取り上げたいと思います。

もちろん、クラシックや現代音楽においても、継続的に旋法を使用した作品は作られています。

ただ、やはり一般的な方にはあまり聴かれない音楽になったことと、それをメインに持ってくる曲は少ないが故に、旋法が前面に出ることはありませんでした。

例えば武満徹さんの「地平線のドーリア」なんて名前からしてこのタイトルですし元々のタイトルも「The Dorian Horizon」ですから。

ただこの曲、名前を知っていても聴いたことのない方が大半だと思います。

そう考えると、やはりここまで教会旋法を復活させた、と言うべき存在はMiles Davisだと思います。

「Kind of Blue」、JAZZの名盤とも言っていいアルバムですが、このアルバムでいわゆる「モードジャズ」が完成した訳です。

「So What」があまりに有名なドリアンだけで構成された作品です。

モードジャズと言っても、複数のモードを使うのが一般的で、一つのモードだけで構成(基本Dドリアンだが他のドリアンも含まれる)で構成されている曲はなかなか無いんですよね。

完全に意図的にやってますよね、一曲目だし。

モードチェンジをしてしまうと、やはりモード感は薄れますから、敢えて単一のモードを使っているんでしょう。

実際に例えば「Blue in Green(どこかで聞いたような名に似てますが(笑))」はモードチェンジをしてますからね。

多分このアルバムがあったからこそ、「教会旋法」という名前が一般的なものになったのでしょう。

実際には「旋法」というより、「スケール」として使われることが多いのですが。

明日はこのドリア旋法(ドリアン)について書いてみたいと思います。

恐らく最も使われる旋法ですから。

ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。