作曲の方法論③

作曲の方法論①で抜けていた作曲の手段がありました。自分自身では全く使わない手法であるから「忘れていた」というのもありますが、そもそも作曲と言えるのかどうか、と考える方も多く、微妙な制作方法です。

それは「ループ素材」の組み合わせです。

ループ素材というのは各パートの音が既に出来上がっている「各パートの断片」的なものであり、有料無料、色々な手段で手に入れることが出来ます。

当然「ありもの」の組み合わせであり、そのまま使わず、加工して使う方も多いのですが、そのまま切り張りしても「曲」が出来上がります。

自分の場合、使ったことも無く、使おうとしたこともないのですが、実際には単なる切り張りで曲を作っている方もアマでは多いです。

他の方の作品を切り張りしているものを「作曲」と呼ぶことには当然批判的な声も多いです。

ただ難しいのは、ループ素材を使おうが使わまいが全ての音楽において「完全なオリジナル」というものは存在しておらず、どんな作曲方法をとっても、「コピー」的な要素が付きまとう、という点です。

全く何もないところから作品を作れる方は存在しません。例えば和声を使用して作曲をする場合、実際に和声を自ら構築して作品を制作している方はいません。これまでにある和声を使って曲を作っています。

もちろん自分自身はループ素材は使いません。やはり「オリジナリティ」なるものに対する拘りがありますから。

ただそれも「近代的自我」の産物に過ぎない訳で、ここ数百年の考え方にしか過ぎません。

まあ、聴いていて「その方らしい作品」になっていれば、それはそれでいいような気もします。

実際に組み合わせるのにもセンスは必要ですから。

でもやはり違うな、と考えている自分もいる訳で、正直自分自身結論が出せていません。

ほぼ書きたいことを書いていて、読んでいただけることも期待していませんが、もし波長が合えばサポートいただけると嬉しいです!。