漫画版パトレイバー読んだ(21/09/04)

今日あったこと

・長雨。涼しいのは何よりではあるものの、こう続いてしまうとそれはそれで。
・雨もあって食料品を買いそこねているのでピザとか頼んでしまった。

本文

・漫画。
・DMMセールで買った漫画を諸々消化しております。
・漫画版「機動警察パトレイバー」。
・アニメ(複数あるはずですが正確にどれだったか……)の一部と劇場版1・2だけ見たことあるような感じだったんですが、意外と味が違って、それでいて良かった。それぞれどういう味かと言われるとちょっと難しいんですが。

・作品全体を通して、バブル時代の華やかならざる方面の匂いというか、自分が残り香だけ知っているもの……が描かれている感じがする。
・とは言え作品自体は描かれた時代から見た未来を描いているもので、実際にその未来観にはかなり的を得たものもあるので、内容が古いというわけでは全くない。それだけに立脚点に少しズレを感じさせるものがあるというか。
・昔、自分より随分年齢が上の公務員の方から「バブル時代は誰もなりたがらなかったし相対的に給料も安くて……」という話を聞いたのが思い出される。当時警察官という題材にはそういうニュアンスもあったのかなあ。

・大前提として「ロボットもの」ではあるものの、お話の上では「仕事もの」「組織もの」的な要素が強くて、そのジャンルとして抜群に面白い。それでいて「メカへのこだわり」「メカ特有の要素」もしっかりとストーリーに絡んでくる。
・登場人物の間で「大人と若者」「上司と部下」みたいな関係性がハッキリしていて、とりわけ「大人側・上司側」に来る人物が常に役割の範囲内でやるべきことをしっかり果たしているのが見ていて気持ちいい。
・逆にキャラクターたちがこうした立ち位置を「乗り越える」瞬間がそれぞれ作品内での重要イベント・ターニングポイントになっていた感があって、凄くテーマがハッキリしている感じがした。

・最終決戦、互いに普段から「大人・上司」の括りから微妙に外れた部分を持つ後藤隊長と内海課長という非常に魅力的な二大キャラクターが決戦に挑むという構図そのものがまさにクライマックスで熱かった。
・実際に直接顔を合わせることなく互いの部下や関係組織を用いて戦うことに徹する形になっていたのも実にらしいし、その結末が主人公の……互いの「若者・部下」の成長によって決するという構成も本当に見事。
・後藤隊長、「理想の上司」と単純に言い切れるかと言えば怪しく、というかあまり関わり合いになりたくないタイプの人物ですが、「上司と心中せざるを得ない特殊かつ危機的な状況に陥った時、この人が上司なら仕方ないと思わせてくれる」みたいなタイプだよなと。非常時の指揮官タイプと言うか、まさに軍隊・警察向きなのかもしれない。

・ゆうきまさみ作品をちゃんと読んだのは初めてなんですが、メカや風景の(愛を感じる)描き込み、感情移入のできる心情描写、別人物によるセリフの引き継ぎや形状の似たものを連続して映すオシャレな場面転換等々、漫画として非常に好みでガンガン読めてしまった。機会があれば別作品も読みたいですね。

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