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年金って?

厚生年金は、主に会社員や公務員が加入する公的年金制度です。日本の年金制度は「3階建て」と呼ばれ、厚生年金はその2階部分にあたります。


  • 加入対象: 会社員、公務員、一定時間以上働くアルバイトやパートタイムの人が対象です。

  • 保険料: 毎月の給料やボーナスから計算され、事業主と加入者本人で折半して支払います。保険料率は上限18.3%(加入者本人負担9.15%)です1。

  • 給付金: 老齢厚生年金、障害厚生年金、遺族厚生年金の3種類があります。老齢厚生年金は、一定年齢に達した時に受け取ることができ、障害厚生年金は病気やケガで障害が残った場合に支給されます。遺族厚生年金は、加入者が亡くなった場合に遺族が受け取ることができます。

国民健康保険の仕組み

国民健康保険は、主に自営業者やフリーランス、無職の人が加入する医療保険制度です。

  • 加入対象: 社会保険に加入していない75歳以下の全ての住民が対象です。自営業者、フリーランス、短時間労働者などが主な対象です。

  • 保険料: 前年の所得と地域によって決まります。平均的な年収の人で月2~3万円程度が一般的ですが、地域差があります2。

  • 給付内容: 医療機関での診療費の一部を負担します。通常、医療費の3割を自己負担し、残りの7割は国民健康保険が負担します2。

障害者年金の仕組み

障害者年金は、病気やけがによって生活や仕事が制限されるようになった場合に受け取ることができる年金です3。

  • 種類: 障害基礎年金と障害厚生年金の2種類があります。障害基礎年金は国民年金に加入している間に障害が発生した場合に支給され、障害厚生年金は厚生年金に加入している間に障害が発生した場合に支給されます3。

  • 受給要件: 初診日の前日において、初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の3分の2以上の期間について保険料が納付または免除されていることが必要です。

  • 給付額: 障害の程度に応じて、1級から3級までの等級があり、それぞれの等級に応じた年金額が支給されます。


年金運用の重要性と現状

1. 年金運用の目的

年金運用は、将来の年金給付を安定的に行うために必要不可欠です。
日本の公的年金制度は、現役世代から高齢者世代への「世代間扶養」を基本としていますが、少子高齢化が進む中で、保険料収入の減少と給付の増加が課題となっています。
そのため、年金積立金を運用し、追加の収入を得ることで、年金財政の安定を図っています。

2. 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)

日本の年金積立金の運用は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が担当しています。
GPIFは、世界最大級の公的年金基金であり、長期的な視点で安全かつ効率的な運用を行っています2。GPIFの運用方針は、基本ポートフォリオに基づき、国内外の株式や債券、不動産など多様な資産に分散投資することです。

3. 運用実績とリスク管理

GPIFの運用実績は、リーマンショックなどの経済危機を乗り越え、年率平均4.47%の収益率を達成しています。
運用資産の累積収益額は162.8兆円に達しており、年金給付の安定に寄与しています。
また、リスク管理の観点から、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資を推進し、持続可能な社会の実現にも貢献しています。

4. 今後の見通し

今後の年金運用においては、少子高齢化の進行や経済環境の変動に対応するため、さらなる運用効率の向上が求められます。
GPIFは、引き続き多様な資産への分散投資を行い、リスクを抑えつつ安定した収益を確保する方針です。



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