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【人怖話】事故を回避するために

今日も天からの指令が降りてきた。
事故を防ぐための注意喚起をして欲しいとのことだ。
というわけで、今日は日頃の心配事を文字にしてみることに・・・。

お店の店員をやっていると、親子連れや孫を連れた老夫婦が来店することが多々あるが、時折心がモヤモヤすることが発生してしまう。
今日も小さな子供がお店の什器のポールに触っている光景を目の当たりにするが、側に居る親は注意すらしない。

ポールが倒れたら危ないと考えないんだろうかと思いつつ、しばらく様子を見ていたが親は止めることすらしない。
そろそろ何とかしなければと思い、子供に向かって「そのポールはそこに置いておいてね」と教えたら子供はポールから離れて親の側まで行くが、それでも親は子供の行動に無関心だった。

どんなものでも油断をすれば一瞬で事故が起きたり身に危険が及ぶ場合があり、気付いた時には手遅れということもある。
小さな子供はその行動でどんなトラブルを招いてしまうか想像することが出来ない。
保護者や周囲の大人達が常に子供に注意を向けるしかない。

子供や孫が悪戯や知らずに危ないことをやってしまった時はきちんと注意してくれる人の方が多いのだが、中には放置する人も一定数存在するので困ってしまう。

目の前で何かやらかしても注意すらしない、事故が起きる前に止めようと思えば止められるはずなのに、それをやろうとしないのはいかがなものかと思う。

コンビニに勤めていた時にも小さな子供が関係者以外立ち入り禁止と表示されている従業員用の出入り口に勝手に入ってしまう出来事が何度かあった。

その時は老夫婦が3歳くらいの女の子を連れていたが、その女の子が従業員用のドアの中に入ろうとしていた。
老夫婦はニコニコしながら孫の動きを眺めている。
止めることもせず、ただ見つめているだけ。

おそらくは孫が可愛いのだろう。
だが、立ち入り禁止の場所に入ろうとしているのは止めて欲しい。
コンビニのバックルームには商品や電源のスイッチがあり、勝手に触られると困るものも多い。

女の子がドアを手で開けてドアが微かに動く。
老夫婦は動きもしないし何も言わない。

私は女の子の手を引いて「そこは入ってはいけない場所だよ、ダメだよ」と教えた。

ところが。

老夫婦のおじいさんの方が剣幕で私に怒鳴ってきたのだ。


爺「ダメとは何だダメとは!」

私「ここは従業員しか入れない場所なので、止めたのですが・・・(困惑)」

爺「こんな小さな子にダメなんて可哀想だろうが!」

私「勝手に入られると危ない場合もありますから、そういう理由で止めたんですが」

爺「ダメと言われて理解出来るわけないだろうが!」

私(何なのこのおじいさん、理解出来ないのが分かっているなら、あんたらが止めてくれればいいのに)


おじいさんは目ん玉を釣り上げて私に文句を言ってくる。
私は入ってはいけない場所に入ろうとしたから止めたと説明をするが聞いてもらえない。

他のお客さんがこちらを困った表情で見ている。
どう考えてもおじいさんの文句の方がおかしい。



婆「この店員には何を言っても通用しないからさっさと帰ろう」

私(むしろそっちに何を言っても通用しなくてこちらが困っているんだけど・・・まぁ、さっさと帰ってもらった方がいいか)


・・・老夫婦は孫の手を引いてお店を出て行った。

肝心の女の子はどうしていたのかというと、私が注意してから老夫婦が手を引いて店を出ていくまではきょとんとした表情をしており、何が起きているのか理解できていないようだった。

おそらくは店員に止められたことも、老夫婦が怒った理由も理解できていないのだろう。
理解するにはあまりにも幼すぎたわけで・・・。

確かに小さな子供には善悪の区別がつかない。
やっていいことと悪いことの判断が出来ない。
それを注意して制止するのが保護者の役目ではないのか?

だが、老夫婦は孫が可愛すぎて何でも許されると思っているようだ。
いくら可愛くてもダメなものはダメである。
老夫婦が止めてくれないなら誰が止めるか。
もう店員しか止められる者はいない。

他のお客さんが止めてくれる場合もあるが、場合によってはお客さん同士のトラブルに発展することもある。
トラブルを最小限に抑えるにはやはり店員が行動するしかない。

コンビニ時代の老夫婦の逆ギレを経験している身としては、出来るだけ注意をしないで穏便に済ませたいのだが。
そうはうまく行かない場合も多い。

保護者に言いたいことはただひとつ。
子供や孫に注意出来るのは保護者しかいない。
赤の他人が注意するとなると、トラブルに発展する危険性が出てくる。

過去にそういう光景(お客さん同士のトラブルや店員に絡んでくる等)を何度か見たことがあるから、だから、止められるのは保護者だけなんだと。
子供は大人の言うことを聞かないかもしれない。
保護者も大変なのはよく分かる。

だけど、事故が起きて怪我人が出てからでは遅い。
子供や孫が怪我するとは限らない、側に居る他のお客さんに被害が及ぶ場合だってある。

だから、気をつけて欲しい。
注意出来るものならして欲しい。
その注意を他人に委ねないで欲しい。

他人は注意することに躊躇する場合も多い。
どんなトラブルに巻き込まれるか分からない。

店員だから注意しなければならない状況に陥ることは多いが、それでも心臓がばくばくすることもある。
過去の出来事を思い出すから。
逆ギレする人がいるから。

私だって人間だ、怖いものは怖い。

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