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大阪北部地震を振り返る

こんにちは。しげです。

2年前の6月18日、大阪府北部で震度6弱の地震が起きた。

この地震といえば、ブロック塀が倒れて、亡くなった少女が記憶にある。
まずは亡くなった方々に、ご冥福をお祈りいたします。

実は、僕もこの地震が発生したときに、被災した。だからこの話題に全く関係ない訳ではない。当時の印象を振り返る意味でこのnoteを投稿したい。(写真が無くて見づらいけど勘弁)

現在は就職のため、上京しているが当時はまだ大学生。大阪の実家から、大学のある京都へ阪急電車で通っていた。

地震が起きた6月18日は、確か2限の授業に出席するため、電車に揺られていた。電車が阪急長岡天神駅に到着する瞬間、ガタガタっと揺れて止まった。

阪急京都線は人身事故が多い。そのため、僕は「朝っぱらから人身事故とか勘弁してくれよ〜」と呑気に思っていた。

しかし、直後に聴こえてきた駅員さんのアナウンスによると地震が発生したらしい。

地震が起きたら、Twitterを開くのが現代人の習性。Twitterを見ると、確かに地震が起こったみたいだ。電車に乗っていると、地震の揺れなのか電車の揺れなのかが分かりづらい。

待っていれば動き出すかと思っていたが、当分は列車を動かせないらしい。烏丸駅まで出ていれば暇をつぶすのに苦労はしないが、現在地は長岡天神駅。お世辞にもお店が多いわけではない土地だ。

「電車再開まで、時間を潰すのに骨が折れそうだなぁ」などと思いながらTwitterで長岡天神にいる旨を呟いていると、

長岡天神に住む友達から「ウチくるか?」とリプライが来た。これは渡りに船だと思い、彼の家にお邪魔することに。

数分後、バイクに乗った彼が迎えにきてくれ、彼の家に避難させてもらった。

テレビをつけると、先ほどの地震がとても大きいものなんだということを強く知らされた。テレビの向こう側にあったはずの世界に、急に引っ張り込まれたような感覚だった。ニュースで見る事件や災害はいくら身近なところで起きても他人事に過ぎなかった。しかし、今回は自分自身が当事者。否が応でも自分事だ。

しばらく友達の家にいたが、このまま1日中いるわけにはいかない。お昼を一緒に食べた後、僕は再び駅に送ってもらった。

駅に戻ったものの、やはり電車は動いておらず。バスやタクシーも道が大渋滞らしく、一向に来る気配はなかった。

このままここにいてもどうにもならない。余震の心配もあったが、何か行動に移したい。とりあえず歩こう。そう決めて、家まで歩いて帰ることに。
グーグルマップで、家までの経路を確認する。距離にしておよそ、23.2km。徒歩での所要時間は4時間48分だ。

あたまおかしい

今にして思えば、絶対無理だと思う距離なのだが、その時の僕はいけると思っていた。

始めのうちは楽しく、”1人スタンドバイミー”など思いながら、線路沿いを歩いていた。しかし、照りつける太陽や長距離歩くことに向いていないサンダルが僕の体力を蝕んでいった。

暑いし、足痛い。1駅分歩いたくらいから後悔し始めた。
だが、乗りかかった舟でもあったので、歩き続けた。

大通り沿いを歩くと、見たこともない大渋滞が広がっていた。
この光景はまさに非日常。これが被災なのだと強く実感させられた

高槻駅という、大きな駅の1歩手前あたりで仕事を終えた母親からラインがきた。車で今から迎えに来るという趣旨のメッセージ。体力が割と限界に近かったので、この連絡はめちゃくちゃ嬉しかった。高槻駅で、母親と待ち合わせ1時間後に合流した。

この時間帯になると、渋滞もだいぶ落ち着いており、先程に比べると車も動きやすくなっていた。

車で自宅に帰る途中、一応備蓄するものでも買っていこうということになった。ドラッグストアに寄ると、みんな考えることは同じなようで、水やカロリーメイトなどは棚から無くなっていた。

今回のコロナ騒動でも思ったことだが、人間という生き物は危機的状況を目の前にすると買い占めなどの行為に走ることを肌で実感した瞬間だった。



僕の大阪北部地震の思い出といえば、こんなものだった。その後、この地震は余震であって、数日後に本震がくるなどと騒がれおり、不安な日々を過ごしていた。だが、幸いにも本震は来る気配は無かった。

今回の地震で学んだことが2つある。

1つは誰でも急に当事者になるということ。

2つめは危機的状況では人は利己的になるということだ。

災害はただ乗り越えるだけでなく、そこから学ばなければ意味がないと思っている。本心を言えば、めちゃくちゃ怖くて不安だったのでこんな想いはしたくなかった。だが、ポジティブに物事を捉えると、上記のことを肌で学べてよかったと思っている。

おしまい。

#大阪北部地震 #忘れないため #備忘録



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