8センチCDの話。

以前、音楽は盤で欲しいというお話を書きましたが、今回はその盤のお話。
皆さんは8センチCDというものを御存知でしょうか?

こんなものです。

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知っている!と言う方は恐らく昭和生まれの方々ではないでしょうか?
というのも、今日この話題を出そうと思ったのがツイッターで、
#昭和生まれっぽい発言をしろ というハッシュタグがトレンドに上がっていたからであります。

シングルCDは現在ではアルバムと同じ大きさのものでリリースされていますが、昔は盤自体が小さかったのです。恐らくこれもドーナツ盤からの影響でしょうが。

市場からこの形が姿を消した理由としては諸説ありますが、
一番有力なのは、初期はまだレコード屋さんにレコード用の棚が多く、
その棚を有効利用する為にシングルCDは縦長の構造になったそうです。下の空白部分の意味合いは嵩を高くする為のものだったんですね。
アルバムに関してはデータ容量上現在の12センチのものでした。
そこから時が過ぎ、レコード盤がCDにほぼ完全に移行したタイミングで、
今度はアーティスト毎に一箇所に作品を置きたいというニーズが高まった事から、
マキシシングルという形でアルバムとシングルの規格が同一になったという事です。

さて、この8センチCD、昨今ではもう制作されなくなって久しい訳であります。
ノスタルジックな企画として制作される以外にはもう見る事はなくなった…
と思いきや、最近はBOOK OFFで一つのコーナーとして取り扱われていたりします。
恐らく皆さん、昨今のサブスクや断捨離の流行で盤を手放される方が多いのでしょう。
この棚を見た時、結構衝撃的でした。
有名アーティストのものは勿論、既に解散しているバンドのものなんかもあって面白かったです。
個人的にKill≠SlayedとCRAZEを発見した時にはテンションが上がりました。
改めて見ると、今のCDのデザインからは考えられない印象を持ちました。
感覚としては恐らくスマートフォンの壁紙を見ているような感覚なのかもしれません。
特に人物写真などは、現在のCDに比べて非常に迫力があります。恐らく、余白の出来方が面白く感じたのだと推察しております。

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個人的にL'Arc〜en〜Cielの『Vivid Colors』と『夏の憂鬱~time to say good-bye~』は凄く良く出来ているなーと思いました。
あと、LUNA SEAのシングルも今見ても凄く洗練されたデザインだった。
特に『ROSIER』『MOTHER』はジャケット、裏ジャケ共にかなりレベル高いと思います。

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現在、コレクター魂があるとこれを欲しくなったりするんでしょうね。

色々なCDを見ていると当時は気付かなかった所に気付いたりして楽しかったです。
CDバブルの時代に青春時代を送った身としては、当時シングルCDが有名アーティストだと余裕で100万枚売れていたとかザラだったので、
リリースされる数が今の比ではなかった。
CDバブルという事もあって、有名なインディーズバンドは各レコード会社取り合いになっていたというのは有名な話。
新曲をクリアな音で聴ける機会というのがCDが発売されて初めて…という機会が当然の状態だっただけに一週間に発売される数も多かったのです。
当時コンスタントに発表される新曲のCDを買う余裕など無いので、
TSUTAYAで当日料金でCDをレンタルして、ダビングしてその日のうちに返却するっていう手段を取っていたのはいい思い出です。
最高でも倍速位でしかデータをダビング出来なかった時代ですから、時間も掛かったしジャケット写真をマジマジと眺める事なんてしてなかったですから。
しかし、今見ると細かいディテールで凝ってるなと思ったり、バンドと曲のイメージを上手く組み合わせたようなジャケットが多い。
昨今、特にアルバムだと収録されている楽曲のイメージにのみ焦点を合わせてジャケットを制作されているのだろうと感じるデザインのものが多いのですが、
当時のものは分かりやすく、アーティストの写真がジャケットもしくは裏ジャケットに採用されているのを見ると『私が作りました!』って生産者っぽい感じがするのも良かった。
だから昔のアーティストはアー写の種類が多いのか!と納得させられたり。
似通ったタイトルとかアーティスト名のものを間違えて買ってしまうっていう事もあったんでしょうね。なんて思います。
デザインも売れている実績のある方は、凝っているものがあったり。
思い浮かぶのがHYDEさんソロです。

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LUNA SEAの『ROSIER』もそうでありますが、
長細い作りのものを棺に見立てたのは見事だと思います。


と、昔の思い出と共に8センチCDの魅力を語った訳ですが如何でしたでしょうか?
恐らく、90年代から現在まで活動しているミュージシャンというのが最早かなり少なく、現行のバンドで8センチCDをリリースしたことのある過去を持つ方々は少ないでしょう。
バンドなら再結成後にハマった!なんて方が見ると新鮮だと思います。
バンドだと思い付くのはBUCK-TICKやL'Arc〜en〜CielやLUNA SEA、THE YELLOW MONKEYなどでしょうか?
シングル曲をマキシシングルに焼き直してリリースされたりもしておりますが、
ジャケットの迫力が段違いなので、是非活動期間の長いバンドがお好きな方は、8センチのジャケットを一度見られると面白いんではないでしょうか?
とゆーわけで皆!BOOK OFFへ行くんだ!

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