1番・島田海吏というチョイス

どうも、ブルーです。

交流戦をキッカケに、開幕逆ダッシュをなんとか振り切りたい我らがタイガース。
やっと良い形で戦えはじめましたね。

課題が打撃力であることが誰の目にも明らかなチームで、6月1日に矢野監督は大幅なオーダー変更を行います。(敬称略)

1番ライト島田海吏

近本を1番から3番に移すこのオーダーは、多くの阪神ファンの反感を買うこととなります。
「控えの選手を近本を動かしてまでいきなり1番に入れるのはどうだ?」
「二軍で打って上がってきた旬な選手を優先して使うべきだ」

そもそも1番島田に関しては昨年も数試合起用しており、その際も大きく批判の声が上がったと記憶しております。

2年にわたって繰り広げられる1番島田問題について私なりに考察してみようと思いますので、どうか最後までお付き合いください。

島田を起用するに至る経緯

・2021年

まずは2021年シーズンの起用に関して見てみます。

島田が1番に起用されたのは10月の8試合で、そのうち5試合で近本が3番で出場しています。
他3試合は最終盤の近本離脱時で、糸原が3番を務めました。
(思い返すだけで頭が痛いですね。)

島田1番時のスタメン一覧は以下の通りです。

この時期、大山は故障により主にスタメンを外れている状況でした。
そしてサンズは打撃不振でロハスと入れ替わって二軍、佐藤と梅野も極度の打撃不振に陥りスタメンを外されています。

10月の各打者の成績は以下の表の通りです。
スタメン試合数順に並べてあります。(近本・大山の試合数が少ないのは故障の為です。)

大山離脱前までは近本-中野-マルテ-大山-糸原-両翼-捕手の流れで試合に臨んでいたことから、2021年の1番島田に関しては大山離脱の危機に対応する臨時のオーダーであったと言えそうです。
そして島田スタメン試合で奥川・柳のエースクラスに勝利するなど一定の成果が得られたため、大山復帰後からCSにかけて数試合継続的に起用されることとなります。

・2022年

さて、次は2022年度です。

今シーズン6月6日時点で島田が1番に起用されたのは6試合で、いずれの試合も近本が3番を務めています。

島田1番時のスタメン一覧は以下の通りです。

4月12日は開幕9連敗のあとに訪れた6連敗期間で、スタメンを大幅に変更した試合でした。
6月1日の試合は、マルテ離脱以降前日まで5試合続いた近本-中野-大山-佐藤の1-4までの並びを変更して島田が1番に入っています。
そして好結果が出たためこのオーダーが6月6日現在まで継続しています。

このいずれの試合も共通して言える事は、マルテが離脱している期間であるという点です。
この点から、2022年においても1番島田のキッカケは主力離脱によるものだと言えると思います。

・スタメンに至る経緯

2021・2022年の起用パターンより、島田のスタメンはクリンナップを務める主軸の離脱によってもたらされていると言えそうです。

島田1番への個人的見解

1番島田・3番近本

ここまでで起用に至る経緯は何となく理解できましたが、主軸が離脱した際にどうしてタイプの違う島田がチョイスされるのでしょうか。

マルテ離脱により不足した長打力を少しでも補おうとすれば、今のメンバーだとロハス・陽川・小野寺・原口あたりをチョイスするでしょう。

しかし、矢野監督はマルテの長打力だけでなく、彼の持つ出塁能力・対応力を高く評価しています。

矢野監督は他の主軸打者に関しては不調に陥れば下位打線に移して復調を待つ、というパターンの起用をすることがよく見られますが、ことマルテに関しては、2020年以降1軍では3・4番でしか起用していません。
2020年にマルテが長期離脱から復帰した際もいきなり3番で起用しましたし、今期もこれだけの不振にもかかわらず一度も3番を外しておりません。

3番打者に最低限の長打力を求めるというより、最低限の対応力を求めているのではないでしょうか。
この点において、大山佐藤に満足いっていなかったのでしょう。

島田の起用を考える際は近本の起用法も併せて考える必要があります。
1番に島田を入れたい、というより3番に近本が必要だという認識でこの打順をチョイスしているように思えるからです。

今年のマルテ離脱直後、5月26日~31日の期間は近本-中野-大山-佐藤と並べて5番に糸井と原口を起用しています。

この期間、大山佐藤の二人は得点圏で13打数2安打 4打点 打率.154の成績でした。

私自身も、無死・一死のチャンスでサードゴロや三振が多く見られ、チャンスがなかなか広がっていかないもどかしさを見ていて感じました。
しかし、大山や佐藤にそんなことは期待していません。阪神打線の中の貴重な長距離砲として輝いてもらうために、ゴロや進塁打を打つことなど意識してもらいたくないのです。

大山と佐藤がのびのびとした打撃をする為の一番の方法は、彼らに回るまでに得点をあげておくことでしょう。
歴史に残るペースで完封負けを続ける人気チームで投手陣の奮闘から常に1点勝負、のびのび自分の打撃を貫くのは簡単なことではありません。

彼らのウエイトを少しでも軽くするため、彼らに頼らない得点パターンが必要です。

先ほどの期間
5番には糸井と原口が起用され、併せて19打数2安打 打率.105
6番に起用された糸原は18打数7安打の打率.389
7番以降には島田・小野寺・髙山の3人が2試合ずつスタメン起用され、そのうちヒットが出たのは2安打を記録した島田のみでした。

大山佐藤の後ろを誰にするか、また大山佐藤以外にどこで得点するかの2点を考えた結果、導き出されたのが1番島田・3番近本・6番糸原の並びでしょう。

島田は足もあり、「今期ここまでの近本」の代役は務めてくれると監督は判断したのです。

また、近本に走者を返す責任を共有する「格」があるのも大きいと思います。

生え抜きで唯一打撃タイトルを獲得している近本光司なら佐藤大山の責任を共有できるはずです。
5番に糸原・糸井・ロハス等が入ってチャンスで凡退したとしても、チームの負けを背負えません。
どうしても大山佐藤が打たなかったから負けたとなってしまう。

現有戦力でクリンナップとしてその責任を共有できるのは近本だけでしょう。
相乗効果で近本に昨年の強打が戻ることもひそかに期待しています。)

6月1日

オーダー変更して迎えた6月1日、初回からこのオーダーが機能します。
1番島田がヒットで出塁し、2番中野がヒットエンドランから初球盗塁を決め、無死二三塁のチャンスから近本のショートゴロであっさり1点を先制しました。
このあとの佐藤大山は慣れないアンダースローにタイミングが合わず連続三振を喫してしまい、初回は1得点にとどまりましたが、この1点が非常に大きかったと私は思います。

佐藤大山がチャンスで連続三振に倒れても得点が入った

この事実が非常に大きく、二人の重圧がぐっと軽くなったように思うのです。
2打席目に佐藤はタイムリー・大山はホームランで結果を残して見せました。

まとめ

1番島田・3番近本に関する私の考えは以上になります。

6月に入って大山が大爆発を見せていますが、それは打順変更と無関係ではないと私は思っています。

現状上手くいっているのでしばらくは島田に近本の代役を務めてもらい、佐藤大山が本来の打撃を取り戻してくるか島田がへばってきたら、徐々により得点効率のいい打順に移行していけばいいのかなと思います。

どんな打順になろうとも佐藤大山が中心のチームなのは変わりありません。得点パターンも当然彼らに集中してしまいます。

そんな2人に近本を混ぜる事でチームがより良い方向に動くような気がするので、今回の打順変更を私は前向きに捉えて応援したいと思います。

おわりに

いかがだったでしょうか。
なんかアホみたいに長い上に、話があっちこっち行った事を謝罪させてください。

そもそも6月1日に書きはじめてダラダラと今日に至ってしまっているのが問題です。土日もあったのに。
1番島田が終わった頃に発表したんじゃカッコつかないので、もうちょい詰めたいポイントもありますがここらで完成とします。

机上の計算ではマルテ居ないなら近本中野佐藤大山を前から並べたらいいんでしょうけど、選手のメンタル等も考慮するとこんな考え方もあるのかなあと思って書いてみました。

ファンの声が大きくめんどくさいチームですので、ほかのチームより選手を活かすのが難しいのでしょう。
そんなチームで頑張っている選手・首脳陣には尊敬の念しかありません。

ファンの立場でもまだまだ何も諦めずに、これからも応援していきたいと思います。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!!!


データ参照:1.02-Essence of Baseball(https://1point02.jp/op/index.aspx)
                       スタメンデータベース(https://sta-men.jp/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?