花束みたいなゴリラしたい(inpaint の応用編)v1.1
※本記事は2023年2月7日にpixiv FANBOXへ投稿した記事を一部修正したものです。
要約
レタッチ(inpaint) を使って花束を贈るイラストを花束ゴリラを贈るイラストに改造しよう!
-1.どうでもいい前置き
一部のAIイラスト界隈では、AIイラストの特徴である圧倒的スピード感を生かしたお祝い絵を贈ったり贈られたりする風習があります
(主にフォロワー数がキリの良い数字を超えたツイートに対して贈られる)
で、このお祝い絵でもっとも一般的なものといえば、花束を渡すイラストです
ただ、この界隈あまりにも Twitter フォロワー数の伸びがおかしい & 急に爆増したりするのでこのお祝い絵を贈る機会が毎日のようにあります
そうなると毎回毎回、普通の花束を渡すイラストじゃあ芸がないな…って思い始めるのは自然の摂理ですね
別の何かを贈るイラストにするか…と思っても、プロンプトの組みなおしが発生する、つまり時間がかかります。
時間がかかるとどうなるか。もう次のお祝い絵のタイミングが来ます
急いでるけど変化が欲しい!
こういう状況で使えるのが inpaint を使って構図だけは保ったまま小物だけを入れ替えるという裏技です
1. ベースとなる構図のイラストを生成する
とりあえず花束を贈るイラストを生成します
今回は 512x768 にして以下のプロンプトで生成しました
プロンプト
(masterpiece:1.3),
(anime, illustration:1.0), (100 layer, sharp:1.2),
(best quality:1.2), (extremely high quality, high quality, ultra quality:0.8),
(detailed, ultra-detailed, extremely detailed, insanely detailed:1.1),
(intricate, extremely intricate, insanely intricate:1.1),
(extremely delicate, insanely delicate:1.0),
(high definition, high resolution, full hd, absurdres:0.8),
(extremely beautiful background, extremely detailed background:1.0),
, , +,
(cute, kawaii:1.0),
(hard light:1.0),
(shadow, shade:1.0),
(reflection, refraction:0.8),
(light rays, dappled light, light glare, lens flare, Tyndall effect:1.0),
(clear, shiny, glossy, caustics:1.0),
(4k, 8k, extremely detailed CG unity 8k wallpaper:0.8),
(detailed eyes:1.0), (beautiful eyes:1.0),
, , , , , , , , , , , +,
(1girl, solo, looking at viewer:1.1),
pale skin, white skin, (short hair, white hair:1.1), (blunt ends, blunt bangs:1.15), (expressionless:1.1), red eyes, (lips:0.7), flat chest,
stading, (holding bouquet:1.1),
(particles, confetti, 🎉:1.3)
ネガティブプロンプト
(EasyNegative:1.0),
(bokeh, blur, blurry:1.0),
(octane render, unity, unreal, maya, realistic, 3D, CG, symmetry:1.0),
(worst quality, low quality, normal quality, lowres, low res:1.0),
(bloom, overexporsure:1.0)
(flat shading, flat color:1.0),
(frame, border:1.0),
(text, signature, watermark, username:1.0), +,
(nsfw:1.0), (blush:1.5), (camera, embroidery:1.0), (elf ears:1.0), (holding:0.8), (ring, mole:1.0)
これを「レタッチに転送」を押して inpaint に送ります
2. inpaint で花束部分を差し替える
この花束の部分に、ゴリラを添えてみたいと思います。
まず、プロンプトにかなり強いゴリラ (🦍:2.0) を注入します(適当な場所に追加)
その上で花束部分にマスクをかけ、以下の設定で inpaint を実行します(今回は4枚生成)
マスクされたコンテンツ「潜在空間でのノイズ」
ノイズ除去強度「0.85」
画像を修復する範囲「マスクのみ」
他は txt2img と同じ / デフォルト値でいいです
すると…
無事、花束部分にゴリラが出現しましたね
なんとなくこれの4個目を選択し、「img2imgに転送」を押します
3. img2img で馴染ませる & サイズを大きくする
花束とゴリラを同居させることができましたが、まだ周りと馴染んでいません
こういう場合は全体に対して img2img をノイズ除去強度低めで実行することでいい感じに馴染んでくれます
ただし、プロンプトの (🦍:2.0) を (🦍:1.5) まで弱めておきます(img2img のプロンプトは全体に影響するため)
今回はついでに高解像度化も行うため、幅、高さをそれぞれ二倍にして以下の設定で img2img を実行します
ノイズ除去強度「0.5」
どうでしょうか?
花束の中に花とゴリラが自然に調和しているように見えませんか?
ちょっと指がゴリラ化してるような気もしますが、ゴリラの顔に目が行って誰もそんなところには気づかないので無視でOKです
あとはお好みでアップスケールして送り付ければお祝い完了です!
4. まとめ
このように inpaint を使えば通常では出すのが難しいイラストを割と簡単に出すことができます
うまく使うことで変な部分の修正だけでなく、要素の自由な配置や細かい部分の微調整などが可能になるので、いろいろと試してみることをおススメします
よくある(と思われる)質問
Q. マスクされたコンテンツの「埋める」「オリジナル」「潜在空間でのノイズ」「潜在空間における無」って違い何?
わからん!
元画像にある程度忠実であってほしいなら「オリジナル」にしてノイズ除去強度「0.6」、めちゃくちゃ変わってほしいなら「潜在空間でのノイズ」にしてノイズ除去強度「0.85」ぐらいにすればいいです!
Q. 画像を修復する範囲「全体像」「マスクのみ」の違いって何?
全体像:マスクされていない部分も含めて img2img した上で、マスクした部分だけを差し替え
マスクのみ:マスクされている部分だけを切り取って img2img して、差し替える
今回のケースだと花束部分を1枚の画像として切り取ってそこだけ i2i してることになります
🦍をめちゃくちゃ強化した結果、花束を持つ🦍が生成されるプロンプトになったので、マスクした部分が花束を持つ🦍の画像に差し替えられました(小さすぎてわかんないけど)
Q. つまりどういうこと?全然わかんないんですけど
自分でやればわかる!
参考: inpaint と img2img を駆使する人の例
実際の使用例
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