見出し画像

22日目 - オレに聞くなオブザイヤー

むしろ聞きたい。人付き合いで一番大切なことってなんなんですか?
しかしこのチャレンジは僕が始めた物語なので書かねばならない。釈迦に説法を自覚したうえで持論を語るの、罰ゲームが過ぎるぜ。でもやるぜ。

僕が最も大事だと思っているのは、感謝や敬意をもって接することだ。これは母の影響が大きい。

子どもの頃、母に「店員さんに『ありがとう』をちゃんと言いなさい」とよく言われた。選んだお菓子をピッ!としてもらった後にお礼を言うのだと。
それが恥ずかしくてしょうがなかった。だって周りの大人はそんなこと言ってない。子供だって言ってない。なんでうちの兄弟だけ?と思っていた。
でも言わないと叱られるのでしぶしぶゴニョゴニョと言っていた。母と一緒でないときは言わないこともあったと思う。

しかし今は必ず言っている。
もしも僕が子供を育てるようなことがあるのなら同じように言うだろう。
最初は儀式のようなものでしかなかったが、何かしてもらったのなら礼を言うべきだと自然に思えるようになった。それがきっかけかどうかわからないが、人と接するときは丁寧で親切な対応をすべきだと無意識に思う。

そう心掛けていると……と言うと論の飛躍があるが、同じように自分を丁寧に扱ってくれる人たちと出会いやすくなるのだ。あまり人といることが得意でない僕ですらそうなのだから、人付き合いの好きな人たちはなおさらなんじゃないだろうか。

まあ変な人が寄ってくることもある。つけこまれるというか。
しかし僕の父が「死ぬって言うやつには死ねって言っとけ」とスーパードライな持論を語る人だったので、そのメンタリティが僕の心のどこかにもいるのだろう。ダメージを負うことはあれど致命傷に至ったことはない。
いや実際文字に起こすとなおのことどうかと思うが、大事っちゃ大事なのかもしれない。まあこの話は置いておいて。

悲しいかな人に話しかけてもらう機会は多くないが、僕に対して親切にしてくれる人たちとたくさん出会えた。人に恵まれてきた。本当に。
今更人付き合いを好きになるのはちょっとハードルが高いかもしれないけれど、これからの人生でも相手を大切にしていければいいな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?