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しょぼ喫【2019/11/21】

しょぼい喫茶店に来た。

新井薬師前の商店街をずっといったところにある、変わったお店。木曜夜の店番は詩人の向坂くじらさん。

今日はそのくじらさんの店番最終日だった。正確には、しょぼ喫そのものがもうすぐ店仕舞いになってしまう。その人に会いに来た。

くじらさんは詩人でもポエトリーリーディングという少し変わったことをやっているのもあって、ワークショップなど刺激をたくさん与えてくれた人だ。
しょぼ喫に来たのは一度きりだったし、なんならそれ以外で二回会っているのだけど、それでもくじらさんが店番さいごとなると居ても立ってもいられず店に来た次第だ。

親子丼、美味しかった。
くじらさんにはまた会うだろうけれど、くじらごはんを食べられるのはもしかしたら本当にラストかも知れない。
悲しい。

さいご、というのは何故か人を惹き付ける。それ以降手に入らない希少さのような理由もあるだろうけれど、それだけではないように思う。
さいご、は終わりとも違う。ある出来事がさいごでも、別の側面ではずっと続いていくもの、それがさいご、という感じがする。
寧ろさいごの先に広がっている余白のようなものを見たくて、さいごを見に来るような気がする。

帰り道、気さくなパブがあった。主体が人間ではないところにズレがあっていいと思った。

さて、本人はたぶん見ていないかもしれないけれど、
くじらさん一年半お疲れ様。

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