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原点であり、最大で最高の推しのこと

プロローグ

久しぶりにこのnoteを開いた。
書き留めておきたい、残しておかねばならない、と思った。
と言っても、少し(いや、かなり)時間が空いてしまったために、残念な私の記憶力では保持できていない部分も多々ある。
可能な限り、思い出して行こうと思う。

5人の、歌って踊る、侍たちのことを。
(2022.8.6 那覇文化芸術劇場なはーと)
※本公演が千穐楽だったため、盛大にネタバレ


ゴスペラーズ坂ツアー2022 “まだまだいくよ”

ツアーの始まり

日程が発表になった時は、千穐楽に地元を選んでもらえた喜びもあった。
が、迷いも少なからずあった。
その数週間後に、大きな個人的イベントを控えていたからだ。
加えて、COVID−19の感染状況もあった。

とはいえ、地元で彼らのライブがあるのも久しぶり。
遡ってみると、最後のライブイベントは2018年9月のPower of Voice。
ワンマンツアーに至っては、2015年7月のG20以来、実に7年ぶりのことだった(!)。
(思えばあの時もツアー最終公演。)
私自身で言えば、2019年2月のW2N2ツアー苗場公演以来、3年半ぶり。
その翌年、2020年2月も、G25ツアー苗場公演に行こうとしていたのだが…。
出発の前日にあの「緊急事態宣言」により、同公演は即日中止が発表された。
その後の公演も全て中止となり、沖縄公演のチケットも泣く泣く払い戻した。

それなりに前列
しかもセンター席だったのもあって
ダメージは大きかった


「いつ何が起こるかわからない。会える時に会っておかねば。」
一連の想起は、その気持をは否応なしに加速させた。
「これを目標に頑張ること」「対策はしっかりすること」
自らに課し、地元公演にエントリーした。

そんな当時の私は、このチケット以上の神席が来るなど、これっぽちも予想していなかった。


いざ、ライブへ

当日は、いつも通り起きて。
いつもよりちゃんと朝食をとって。
いつもよりしっかりとメイクをして。
身支度を整えて。チケットよし。マスクよし。
予定より少し遅れて家を出て会場へ向かう。
その道中も、どこかふわふわした気分だった。

橙のトップスにブレスレット
緑の時計に猫のネックレス
赤いピアス
黄色と青のフットネイル

グッズも無事に購入し、開場を待つ。
友人と落ち合えなければ、挙動不審で怪しまれていたに違いない。
それくらいには、緊張していた。

訪れた開場の時間。
開封して、思わず二度見した座席。
場所を確認して、思わず呟いた。
「まじか…」
座るとすぐ目の前に、ステージがあった。

まさかの最前列
しかも番号は誕生日
ピンぼけからも動揺が隠せない

徐々に大きくなるざわめき。埋まっていく席。開演を告げるアナウンス。
ゆっくり会場内が暗転していく。
すると、徐々に大きくなる声。
これは…?
コロナ禍になる前の、「なりきりゴスペラーズ」の音。
メンバーの声。告げていく自身の名前。
ライブ恒例、最後の挨拶だ。
「では最後に、みなさんにこの歌をお届けします。」

『NEVER STOP』

同時に、ステージが薄く明かりがともる。
5人のシルエット。ブレス音。第一音。
それらが脳に届いた瞬間。

「やっとやっと、会えた。」

溢れた涙を、止める術などなかった。


レポみたいな備忘録みたいなただのメモ ~本編~

それ以降は正直、記憶が曖昧なので、セットリストを見ながら、断片的に記録していく。
ただ長いだけのほぼメモ。一部曖昧&薄すぎ内容なので、読み飛ばし推奨。

●NEVER STOP
彼らがよくやる、リードパートが両サイドの配置。
上手側が、目の前に立つ。近すぎる。
リーダーのサングラスの奥がよく見える。
といえば、ゴスマニには伝わるだろう。

●靴は履いたまま
黒沢さんのお手々ふりふりいただく。
勘違いでも構わない。
目の前での「沖縄、おまたせぇー!(君が好きだ)」byリーダーにまた泣く。

ここで、バンマスの本間さん、マニピュレーターの宇佐美さんが「新型コロナにつかまり」参加できないことが、村上さんから伝えられる。
本間さんがいるはずの場所に、楽器はきちんとセッティング済み。

●熱帯夜
イントロを聞いて、思わず出た悲鳴は必死にマスクに閉じ込めた。
ゴスマニにはお馴染みの「アダルティ曲」。
障害物が何もない状態での、あのジャケットプレイは、刺激が強すぎた。
ノリノリのミニズと、控えめな長身の対比がまた良き。
この後、乱れた北山さんのジャケット襟を直す村上さん。尊し。

●ひとり
村上さん、歌詞を一部間違えるも、何事もなく進行(プロや…)
そんなことがどうでもいいほどの、変わらぬ美声はいつ聞いても「CD以上」
(涙が急に こぼれた→あふれた)

●ミモザ
これはいつも、安岡さんに目が行ってしまう
というのはサビの「愛してる」で、手話を盛り込んだ振りつけをしているから。
確か、「I love you」の振りはsimple wordでもやってた、はず。

●約束の季節
もれなくイントロで号泣曲。
これを聞くと、MVのきれいな緑を思い出す仕様のゴスマニ。
パステルカラーの衣装も白く見えた(視力大丈夫か)。

●マジックナンバー
懐古するような年長組の寸劇(笑)
Street Corner Symphonyか、と思われたが…
ドゥンパッパ♪ドゥンパッパ♪ドゥンパッパ♪
脳内大混乱で、クラップも乱れまくり。
とにかく楽しそうに駆け回るゆたかさん。
「ギリギリなんだ」では、ギリギリShout!のサーフィンダンス。
そういうの、好き。

●風が聴こえる
久しぶりにゴス以外の方が作詞作曲した曲。
いい意味で、ゴスっぽくないというか。
新たな一面を見せてくれた曲だな、という印象でお気に入りの一曲。
クラップの難易度高め(笑)だけど、ステージに柔らかい風が吹き荒れてた。
酒井さんの声がとても似あう。

●五時までに
北山・うるみ系・陽一をひたすら拝む時間(こちら側だったのもあり)。
年少にスポットライトがあたる演出だったけど、羽でも生えてのぼっていくんじゃないか?と思ったくらい、ちょっと神々しかった。

●Keep It Goin’ On
黒沢さんの声の響き!
今回の会場は、以前よくやってたコンベンションセンターほどの大きさはないけど、めっちゃ響いて心地よかった。

●Dounuts
Twitterでも話題になった「両親」役のカレー部。
こちら側からは一部見切れちゃったけど、あの背中は尊すぎる。
あとは酒井さんの「跪く」姿はあれじゃないと見られない。
斜めに見てたこちらでも威力もすごかったが、目線の先にいたであろう方は大丈夫だったのか?

~換気タイム~
15分しかない中で、お手洗いとか、友人に挨拶とか、あるんだろうけど。
席から全く動けなかった。
相当、間抜けな顔してたろうな。

●ラヴ・ノーツ
本当にさぁ…「声にならないほど」なのよ…。
出だしから鳥肌が止まらない。
これを後半の1発目にもってくるなんて…泣くしかない。

●永遠に
言わずもがな、な名曲。
マイクオフのパフォーマンスも好きだけど、黒沢さんの天井に抜けるようなハイトーンを浴びる瞬間がいつもたまらない。

●風をつかまえて
地元でMV撮影、という意味でも思い入れの強い一曲。
夏の沖縄っぽい、と思うのは、きっとMVのせい。
風が聴こえる、とはまた違う風。

●Right on, Babe
イントロの2音で「ファッ?!」ってなった。
ライブで聞くのはいつぶりだろう…。
ハモると行方不明、な安岡さんの声も聴きやすいから、ガン見してた。

●いろは 2010
いつも思うけど、酒井さんさ、このテンポでの噛まなさ具合…すごい。
本間さんがいないので
「いってみな?弾いてみな!べっぷおんざべぃーす!」
Gtのタクさん、ソロの最後に「ハイサイおじさん」のワンフレーズ。粋ですね。
「いつもより多めに弾いております」『多ければいいわけじゃない』

●PRINCESS☆HUG
「お姫様抱っこ」の意味、っていうのもあるけど、大人な雰囲気というか、力強さみたいなのがあるっていうか。
ちょっと恥ずかしい気持ちになったのはなぜだろう…。
振り付け曖昧で悔しい。くそぅ、ライブブランク…っ。

●愛のシューティング・スター
踊るよね…踊るよねぇええ!!
いや、前曲のプリハグからダンサブルゾーンなんだけど。
通路側だったので、1人ミニディスコみたいな感覚でしたよ、ハイ。

●1,2,3 for 5
灼熱の後半戦、といえば、って感じに定着してる。
そりゃ、リリースが2009年だもんね…(白目)
誰担当なのかは見てればわかるし、お隣さんはチェックしちゃう。
(私は指差し番号変わりません。)
彼らが踊ることを話すと、未経験の方は驚かれることが多いけど、私はライブで楽しそうな5人がすごく好き。

●星屑の街
この曲になると、ステージには宇宙が広がる、と思っている。
きらきらする舞台天井を眺めるのが好き。
「大丈夫」
このフレーズに、これまで何度救われたか分からない。
(はい、ここでもまた泣きました。)

●ヒカリ
ブワっと明るくなる舞台とその歌詞に、今の状況を重ねている自分がいた。
出口の見えない闇のようなこのご時世で、彼らの歌が、言葉が光となって、包まれて守られて、ここまでやってこれているのだと。

●あたらしい世界
こんな情勢になった今が、ある意味「あたらしい世界」なのかもしれない。
不自由も制限もあるけど、それさえもポジティブにしてくれるんじゃないか。
ヒカリからの流れもあって、そんなことを思ったりした。

En
●VOXers
え、まだだっけ?って思ったのは内緒。
生で聞くと、がつがつのぶつかり合いがより鮮明になってよき。

●BRIDGE
ここで、セットが橋のモチーフだったんだな、と腑に落ちた。
これからもあちこちに「歌」という橋をかけるよ、っていうメッセージかな、なんて。
思ったらまた泣けた。

ほぼ泣いてるな、おい。
(酒井さんがハモリのときに斜めにマイクを持っていたんだけど、他の公演でもそうだったのかしら?)


レポみたいな(以下略) ~MC編~

MCかい摘み

安)カレーのおじさまの思い出
黒)ルーロー飯とカレーもいい。いろいろ聞いちゃった。
安)レシピ?
黒)いつからやってるの?とか。
酒)沖縄はコンビニでローカルパンが一列あるのがいい。でもパンだとお店の人に聞けない。
安)コンビニだと特にね。

北)360もよろしく、何度でも無料ですので。
安)北山が最後のお願いに参りました。
村)視聴者を動員するようなものはどうなのかっていう記事を見たんだよ。
北)動員ではございません。
安)みなさまが「見たいな」と思ったら見て下さい。

村)アカペラ侍も続編は視聴回数によりますので…。
北)(深々とお辞儀)
会場からは拍手
安)こういうのを以心伝心というんだよねっ。
酒)これは、どちらかというと忖度ってやつでは?

安)終演後にインスタライブやります。
黒)アーカイブは残りますので。帰宅途中の人も、落ち着いてから見てください。
北)どうしても、っていう人は路肩に停めてくださいね。
安)ながら運転は絶対ダメですよ!
酒)このお願いは俺が…(起立からの深々お辞儀)
安)社会が少し良くなったね。
酒)社会ゆうじです!
※このインスタライブ、もしまだアーカイブ残っていれば、最後の最後の1秒まで余すことなく、ぜひご覧あれ。
https://www.instagram.com/tv/Cg6qDimpiMD/?igshid=YmMyMTA2M2Y=

最後の挨拶をかい摘み(順不同)
酒)最近覚えた言葉、レジリエンス。「しなやかさ」とかって訳される。力がかかっても、なんとか耐えていけたら。
安)今日はツアーの最終公演。僕自身は48歳になって初めてのライブ。最初と最後の狭間で、やっぱり思うのは、"Show must go on"。また次へ、準備していく。
黒)毎回くるくる回って、三半規管が強くなりました。コール&レスポンスがやりたい。でも、関係者やスタッフが「ライブやって」というからやってこれた。
村)このツアーは各方面のスタッフたちがあってこそ。そして、声は出せなくても、拍手で、振り付けで、みなさんが僕らに愛を届けてくれる。それはとても有り難くて、おかげでステージができる。それを当たり前とは思わず、続けていきたい。
北)ここに来るために、いろんなことを頑張ってくれて、みんながここにいる。来れなかった人の気持ちも連れてきてくれた。この現状が治まるのが早い。それ以上に歌い続けるから。


番外編 ~アフタートーク~
全体のインスタライブが終わった後、北山さん、突然のインスタライブ開始。
酒井さん、村上さんも乱入。細かい内容は覚えてないけど、終始穏やかにいろんな話題(曲作りの話とかだったような)を語ってた。
2スぺはオリオンビール、りだは泡盛。地元のお酒を楽しんでくれてて、地元民としては嬉しい限り。ありがたい。

村「スナック2つも買ってるんだぞ」
北&酒「2つ'しか'でーす」
あきれ顔のリーダーだったな(笑)

そのあと、細井タカフミさんも参加。
「風が聴こえる」の誕生秘話も。
ゴスペラーズのファン、と公言してる細井さんが、曲公募を知ったのは締め切りの1週間前。
曲作りに取りかかったのは5日前。
なんとか仕上げて、応募しようとしたら、アカペラが条件だったので、再アレンジ。
と、かなりギリギリになったとのこと。
それで通ってるからすごい。メンバーも驚いてた。

最終選考時、各メンバーが3票ずつ持っていて。
北山さんは「アカペラにするなら、本腰入れてきちんと向き合わないといけないと思った」から投票しなかった、なんていう裏話も。
なので「風が聴こえる」に決まったとき、覚悟を決めてアレンジに名乗り出たとのこと。


番外編 ~細井タカフミ氏とゴスペラーズ~


実は細井さん、「風が聴こえる」以前にもつながりがあった、というお話。

映像系の会社で働いていたころ、ある日先輩に聞かれた。
「細井の実家(鎌倉の方だそう)の周りで、いい感じの坂、ない?」

「ありますよ。」
坂めぐりロケハンに先輩を案内。
だが、なんの撮影かは教えてもらえず。(もちろんですが)
途中、公園やレストランも寄り、
「ついでに自宅も見ます?」
と立ち寄ったところ
「いい感じですね。」
とこちらもロケハンされ…。
後日、その撮影がゴスの「陽のあたる坂道」と判明して衝撃を受ける。

さらに当時、細井さんのお姉さまが結婚を控えていて、お父さまの反対にあってゴタゴタしていた。
PVの(喧嘩した女性が部屋に入る)風景が実際にあったのを、細井さんは目撃している。
幸い、お姉さまは挙式の前に、お父さまからの承諾をいただくことができ、結婚式でもそのエピソードは披露されたのだとか。

残念ながら、ご自宅は現存しておらず、MVの中でかつての自宅に出会える、というオチまでついてました。

どんなMVだっけ?な方は今一度見てほしい。
私はこの話を聞いた後に見返して、エモさに溺れそうになりました。
https://music.apple.com/jp/music-video/%E9%99%BD%E3%81%AE%E3%81%82%E3%81%9F%E3%82%8B%E5%9D%82%E9%81%93/1538614886

最後に、この話を公開したい、という私のわがままを快諾していただいただけでなく、細やかなエピソードも教えていただいた細井さん、本当にありがとうございます。
細井さんのyoutubeチャンネルには、セルフカバーverの「風が聴こえる」を聞くことができるので、聞き比べていただきたい。
これもこれで、とても、よい。(語彙力!)


エピローグ

ここまでたどり着くのに、いったい何日かかったのだろうか。
記憶はどんどん曖昧になり、書体もどんどん変わっていく。
これを読んでいる方は、つわものでしかない…。
乱文にお付き合いいただき、感謝と恐縮で押しつぶされそうですが。
また、最高で最大の推したちに会えるまで、いろんな媒体を通じて、彼らを応援していこう、なんて、思っている。
みんな…
「死ぬんじゃねぇぞー!(cv.村上てつや)」
(わかる人いるかな?)