みずほ銀行さんへの金融庁の指令について
みずほ銀行さんのATM障害が話題となっていますね。金融庁から報告徴求命令がだされました。
報告徴求命令とは?というところですが以下のような内容のようです。
・報告徴求命令の次は?→改善がみられないと、行政処分がくだり営業停止や免許取り消しなど。よって、行政指導の段階でなんとか対応しないといけない
・報告徴求命令によって対応する内容は?→多くの行員・協力会社が一連の報告書作成のために不眠不休で働くと思われる
・直近で報告徴求命令が下った事例は?
-東証のシステム障害(丸1日止まった件)
-ドコモ銀行の不正アクセスの件
私も社会人1年目から4年間、某メガバンクの協力会社としてシステム開発に取り組んできて、規模は小さいですが自分のミスなどで障害対応も経験させて頂いたので、どれだけの方々がこの障害で苦労されているのか、少なからず分かるつもりです。
定期預金のデータ移行作業のトラブルが原因、ということですが、なぜATMに影響があるのか謎ですね。ATMは一番、システム部門としては影響を与えないように気にしている箇所ですからね。
銀行の本番のシステム作業は一番業務影響が少ない土日に実施されるのが通例です。そのために作業手順書のレビューだとか、リハーサルだとか、結構な段取りを経て作業をすることになります。ましてや、過去に大きい障害を経験されている銀行さんですから、この辺のプロセスは厳重なはずですが、作業者のちょっとしたコードミスなどはいくらシステム部門の行員といえども気付くことはできません。やらかしてしまった担当者及びその関係者の皆さんは、大変でしょうね。。
みずほ銀行さんは合併に伴う旧システムの延命統合を捨て、フルスクラッチに取り組んできた勇敢な会社だと思いますし、経産省が提言する、いわゆる"2025年の壁"(老朽化したシステムを刷新しないとDXに乗り遅れ、崖を転がり落ちる)に先んじて取り組んできた会社さんです。他行は明日は我が身かも、と戦々恐々としているかもしれません。
銀行のシステムは、何かあるとこのような一大事になりますし、海外に比べて日本の金融庁の監視は厳しいですから、世界的に見ても日本の銀行システム業界は厳しいのだと思います。
私は二度と、戻りたくありません。。精神的な病になる方も何人もみました。ただ、一度経験した皆さんで各方面に羽ばたいていっている方はいっぱいいるので、鍛えられたい人は最初に経験してもいいかも。でも遅れた業界となってしまっていますからね。日本のシステム業界も潮流はアジャイル、クラウドですから、大量のサーバーを保管している銀行システムは今後どのようになるのでしょうね。
この辺りの老朽化システムの刷新を今yahooさんで募集しているギグワーカー(副業)のようなかたちで作業者を集め、みんなで案とタスクを分担していいシステムを作ったり、できないのかなあ、と思いましたが、金融庁の監視下で、銀行のシステムを副業の作業者で賄うのは無理ですね。。そう考えると、近い将来銀行システム老朽化による大きな障害とその対応に大量の人員が割かれる日がくるかもしれません。
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