マガジンのカバー画像

「日本論」

92
日本人が大好きな「日本」とはというテーマ。国際化が進み「日本」の存在感は薄くなってきているように思いますが、今まで気づかれてきた長い「日本」社会の影響は日本人の心の中に少なからず…
運営しているクリエイター

#コラム

[江戸幕府]将軍というポストの決まり方(「能力」か「おさまり」か)

江戸時代は将軍が一番偉いとされた時代だ。そして、その将軍は世襲だった。基本的には嫡男から嫡男へ地位が引き継がれていくわけだが、実際はそういはうまくいかない。実は何回も世継ぎがいない事態が発生する。ここではそのような場合、どのようにして将軍が決まっていったかを見ていきたい。 一番初めは5代将軍、徳川綱吉の時だ。4代将軍家綱は子供がいなかった。そのため、聡明であった家綱の弟綱吉が病床の家綱に指名されて将軍になった。このとき綱吉の後継のライバルだった家宣も、綱吉に子が残されなかっ

「将軍」になるには徳川家であること、「老中」には譜代の家であること、「奉行」になるのは旗本の家であること。江戸時代、政治的に有力な役職につくには相応な「家格」が原則的に必要だった。200年以上続いたこの仕組みが、現代日本において政治家の世襲に寛容な一因になっている様に思える。

SDGsについて(2)

SDGsのターゲット10.2としてこんなのを見つけた。 どこかで、聞いたことがあるなと思ったのだが、憲法の14条第1項か。 比較してみると、我が国憲法の方が歯切れがいいと思う。SDGsを理想論的だなと思っていたけれど、80年以上も前に定められた我が国憲法もなかなかに革新的なんだなと思った次第。(現実がおいついているかどうかは置いておきたい。) さて、目標16.「平和と公正をすべての人に」のターゲットを読んでみると、国家間の戦争の放棄はしっかりと書かれていない。(あらゆる

SDGsについて

SDGs。持続可能な発展のため定められた17個の目標のこと。よく環境にやさしくとかそういうことかなと思いがちだが、そもそもSDGsとは温暖化や生物多様性の議論からではなく、「持続可能な開発」の議論から引き継がれて生まれたものらしい。SDGsを下に掲げてみる。 1番初めに貧困問題が取り上げられていたり、飢餓やジェンダー、教育などにも言及されている。環境問題だけにフォーカスを当てていないことがわかる。8番目には経済成長も目標の一つとされている。これらのすべてがゴールなのである。

宗教の問題は自分事

今、統一教会に関する話題が盛り上がっている。報道等で知る限りにおいては、看過できない状況が今も続いているようだ。しかし、統一教会のあり方の是非についてはいったんここではおいて置きたい。今回、考えたいのは宗教の問題を日本人はどこか他人事として考えていないかということだ。 われわれ日本人はどこか宗教に対してなじみがない。日曜日に教会に行くわけでもないし、毎日念仏を唱えるわけでもない。解脱を求めて出家もしていないし、宗教儀式として断食もしていない。 そして、20年位のスパンで訪

今日は諏訪湖の花火を別角度で撮影。10分間の花火大会。結構な音量のBGMがかかる。Ed Sheeran からの桑田佳祐。共通点は顔が四角いことか。 花火はビジュアルにも美しいが、音やその広がりあるいはお祭りにおいのようなものも含めて構成されているように思われた。

日本史版「銃・病原菌・鉄」考えてみた。

ダイヤモンド博士の「銃・病原菌・鉄」を読んでいる。 主な主張は農耕社会は狩猟社会よりリスクが少なく、余剰生産を産む。余剰生産が生まれることによって、非生産部門を養うことが出来て、軍事力が強化され、中央集権制が進み、文字や発明などの文明が発達する。また、文化・文明は南北よりも気候が似ている東西に広がりやすい。 ユーラシア大陸の勢力が現在世界の覇権を握っているのは、農耕社会に必要な条件である、人が育て食せる穀物と家畜が生育可能であること。(穀物と家畜は天然で育つあまた種の中で

前回のつぶやきで言及した昭和天皇に関しては、100分de名著 松本清張スペシャル 第三回「昭和史発掘」第4回「神々の乱心」で貞明皇后及び秩父宮との関係について興味深い考察がなされている。

「青天を衝け」での慶喜の「人は誰が何を言おうと戦争をしたくなれば必ずするのだ。欲望は道徳や倫理よりずっと強い。」というセリフと「昭和天皇が語る開戦への道」での昭和天皇の「結局勢いというもので戦争はしてはいかぬと思いながら、ああいうことになった」という言葉が相似形に映る。

この選挙、地方分権が全く議論になっていないのがすごく残念。特に基礎自治体としての市町村のあり方。公助の議論の中でもっと重要視されて良い組織。市町村は崩れてしまってきている公助のプラットホームになるものだと思っている。市町村の充実により新しい公共がみえてくるのだと思う。

岸田総理の「官民共同の分配」という発想はいいなと思う。というより若干安心した。今までのメッセージを聴いていると官のみで分配を行おうしているのではないかと思っていたから。官のみで分配を行おうとするとものすごく無理があるというのは歴史が証明しているように思える。

公立図書館の資料費約280億円。気象庁の年間予算600億円。図書館予算は2000年と比べると約60億円減。気象庁予算も2000年と比べると約50億円減。景気のいい話の一つの基準となる10兆円あれば約100年分の予算になる。

9月27日現在のG20の直近7日間の新規感染者数の状況。 日本は下から5番目。 国別で相対的に見ても数は大分減ってきたかな。

小選挙区制もういい加減見直しても良いのかと。 もともとは、政策が大きく変わらない2つの党が出来ることで、議会に緊張感が生まれるだろうとして作られた制度。 現実は両極に振れた2大政党ができ、政権を取ったら数の力で強権的な国会運営をしているように見える。