恋の映画
最高気温17℃に落ち着いた春
日影と夜にはひんやりするけど
薄着に一枚羽織るだけの勇気が
これから先 なにを生むだろう
綺麗に全部終われたら
ずっと想い続けていられる
恋の映画にはわからないさ
赤い電車の足色は泥か錆か
すぐそばの闇に見送って
僕は僕の明日を待ってる
トンネルに挟まれたこの駅のホームは
いつもの狭間にいるような気がする
入口と入口 出口と出口
誰もその先が同じ世界とは思わないさ
さあ
愛と罪と夢と闇を
カバンに詰め込んで
上着の上から羽織って
肌に塗りたくって
口いっぱい放り込んで
そのドアに飲み込まれよう
綺麗に全部終われたら
ずっと想い続けていられる
恋の映画には描いてないことさ
赤い電車の足音が加速してゆく
あの闇にあいつとこれを連れて
僕は僕の明日になだれ込むよ
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