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2020/12/11 ホープ&マッカラーズ@阿佐ヶ谷SOUL玉TOKYO

昨夜はホープ&マッカラーズ、阿佐ヶ谷ソウル玉トーキョー、でした。

蓋を開けてみればまさかの入り、予約者も当日も、なんとかディスタンス取るためにカウンター内にもお客さん、
2曲おきにドアを大きく開けて換気タイム休憩、それで3部構成にしました。

といっても十数人なんですが。
いつもは片手で余裕、みたいなのになんでこんなにお客さんが来たんだろう?
謎です。

2曲ずつ、というのは集中力的にいいかもしれない。
一曲が長く、即興的で構成も決まってなくて変化し続けるので、アイデア的にも良い感じ。

この日はいつもと違う気持ちで臨んで楽器を変えた。
最近オークションで手に入れたヤマハYBB-103。
かつて持っていたのをなくなく手放して後悔していた、オークションで見かけて酔っ払って一桁間違ってビットしてしまい、その気もないのに無敵の落札者になって前に買ったときの倍以上の価格になっていた…。
結構凹んだ(銀行の残額が特に)

この楽器は大したことのない安物で、主に小中学生向けの大衆的初心者用楽器だ。
これが好き、という人はあまり知らない。

だけどこれは僕にとっては特別な機種だ。

かつて関島さんがコンポステラやストラーダで演奏していたのはこれだ。
あの音は僕にとって特別。
今聞いても胸に響く。
こないだ買ったストラーダのライブアンソロジーCDをたまらず手に入れたのも同じ気持ちで、聴いたらその音がして嬉しかった。

だから、ちょっと高かったけど、いいんだと思ってる。(でも、これからどないしょう…)

吹いてみると驚くほどすぐに吹ける。普段の楽器の弟分みたいなものなのでそれもそうだが、それにしてもすぐフィットした。
ピストンが一本少ないだけでやたら軽い。

こっから楽器の話ですみません。

まずtubaというのは形が決まってません。ほぼ、長さだけ。関島さんの楽器は僕の楽器よりずっと大きく見えるかもしれないけど、僕のより5度も音程の高い楽器(アルトサックスとテナーくらい違う)。ピストンの数も僕のは3本関島さんのは5本。適当なんです。

僕のメイン621とこの103は見た目似てるけど決定的に違うのはマウスパイプがメインのは1番ピストンから入るのに今回の103は3番ピストンから入る。見た目でいうと、口から出た管が一旦下の方に行ってから上がってきてぐるぐる巻いてる。
このせいか、やたらと息の通りが良くて楽。なんだか下から突き上げて吹いてるみたいな気持ちになる。面白い。

ボア(メインの音色の太さが決まる管の直径)がかなり細いので音の線は少し細くなる。驚いたのは、同じマウスピース(巨大)を使ったのにおんなじ音量が出ないこと。細いから管の中に息が全力で入り込めない、押し返される。こんなことあるのか。

以上楽器話終わり。

1部のGOOD MORNING LITTLE SCOOL GIRL、桜井さんのARAD。のっけから熱かった。何度やっても飽きないこのバンド。

2部はAt last I am freeと大原裕のdino。この2曲泣き節並び。というか泣けるよ僕は。
At last、は渋さやってる時、誰かが亡くなったら必ずやっていた曲だ。鈴木新君が吹いていたソプラノサックスの音が忘れられない。その彼もずっと前に逝ってしまった。
dinoもどうしてもそういう気持ちになる。
「お前はtubaなんかやめてまえ!やめて、トロンボーン吹け」
今考えると、どういう意味だったのか。
ボロボロのまま死にやがって、許さん。
生き返って、もう一度思いっきり吹け!と言いたい。俺の横で。

3部、サンラのspace is the placeではゆう子さんのドラムが変幻自在で素晴らしかった。最初はあんなにソロとか即興とか嫌がってたのに。人って変わる。関島さんのリコーダーにも惹き込まれる。ところで今度サンラ映画あるらしいですが、あれみたことある人いますよね。僕も見た。若い頃泥酔してみたのでわけがわからなかったけど面白かった。画質悪かった。

最後はカンデラ。桜井さんの名曲。
聴くのも好きだけどやるのも最高。
何故かいつも桜井さんのギターが鐘のように響く。ナチュラル・リングモジュレーション。
ただクレッシェンドしていき、巨大になった構造物がその自重て崩壊して、最後に小さな歌が残るような、素晴らしい曲だ。
これを聴きながら死にたい、とよく思う。

終わらない拍手の中、桜井さんがすっとドアを開けて去ったのも、かっこよかった。


会場にはイノトモさんが来られて初対面挨拶。楽しく会話、写真も撮ってもらった。

帰る前に関島さんに、今日の僕の音はどうでしたか、と尋ねた。

「いつもと同じ、高岡くんの音だよ」

と言われた。
なんか、言葉を失った。

やっててよかった。

関島さんの音はとてもいい音だと思う。
とてもいいtubaの音。
僕のはtubaの音がしていない。
tubaでない僕の音しか出ない。

関島さんと同じ楽器やってるなんて、信じられない、と言われたこともある。

僕はこれしか出来ない。
そうしてやってきて、普通は並びたってやることが無いはずの二人でずっとバンド出来ているのが、とても嬉しい。


なんかまた、すごい日だったな。

ありがとうございました!

次は月曜日14日、また桜井さんにはご登場頂いて、我等がツワモノたち、
Dead Man's Liquorのライブがあります。

http://www.bloc.jp/daysuke/

そして2月には関島さんと再び本八幡cooljojoで岡部洋一さんをお迎えして、というのも!

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