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奥歯にゴム(2023年5月22日の日記)

・祖父がいないことを折にふれて思い出すけど、もともとわたしの生活自体は祖父の介入なしで回っていたので、特に日々に影響は無い。それが逆に悲しくもある。母は数か月間毎日のように食事を作りに通っていたから、生活の喪失感は大きいだろう。やはり昼時になると「行かないと」と思うらしい。それはそうだよな。習慣で祖父を意識したあとに、もういないことを再確認する切なさは何にも代えられない。

・祖父が亡くなった日から数日後、ふとGoogleマップのストリートビューで祖父たちの家を見た。最新の写真は2021年12月で、この時点ではすでに祖父は病気を患ってあまり外には出なくなっていた。Googleマップは記録があれば過去の写真も見ることが出来る。古い写真は11年前の2012年だった。平屋の縁側にはたくさん植木鉢が並び、小さな畑は整備されて野菜が育っており、物干し竿には洗濯物が揺れている。11年前は祖父も趣味の園芸や畑仕事を元気にしていたし、祖母も洗濯などの家事をしていた。もう一度写真を2021年に戻すと、縁側の植木鉢は枯れて何も生えていない鉢だけが並び、畑は何も無くなり、物干し竿はそこにあるだけの物になっていた。何度か2012年と2021年の写真を行き来した。

・人が生きて死ぬということはこういうことだと、理屈ではわかっていても、こうもはっきりと近しい人間の例で出されると応えるな。理屈で理解していても、わたしは取り返しがつかなくなるまで何もしなかった。いや、それは理解していなかったことと同義だよな。わかってますよ~と知った風にしていて、本当は何もわかってなかったんだろう。もう祖父の縁側で植物が育つことは無いだろうし、畑に野菜が育つことも無い。

・祖父以外の誰かが畑を使い始めたとしても、それはもはや祖父の畑ではないものな。有効活用するに越したことはないけど。

・今日が矯正歯科の予約日だったことを退勤5分前に思い出した。しかも定時から30分後というぎりぎりの時間に予約をしていたから定時ダッシュを決めないと間に合わないなと思っていたのだ。

・雨がゲリラ豪雨のように降っていたこともあって5分ほど遅刻をした。今日はやっと診断がおりるらしい。1ヶ月に1回しか事が運ばなかったために初回から5ヶ月もかかってしまったが、ようやく同意書を書いて治療がスタートする。

・奥歯にゴムを挟まれた。

・まずいきなりワイヤー等の器具を付けるのではなくて、奥歯を動かすための金具を付けるらしい。そしてそれを付けるためには奥歯と奥歯の間に器具が入るだけの隙間が無いといけない。いきなりダイレクト金属だとダメージがあるから、まずゴムを歯と歯の間に挟んで隙間を開ける。これを1週間付けてから金属に移行するそうだ。

・次の予約、1か月後~~~~~~~~!!!!!!!!!!

・いや、歯医者が悪いわけではない。夜の時間にしか来られない自分が悪い。そしてわたしのように夜の時間にしか来られない人は多いので必然その時間帯は予約でいっぱいになりがち……1週間で事足りるゴムを1ヶ月……。前の仕事だったら平日休みだったからあっという間に治療開始していたんだろうな。始めるのが遅すぎた。

・ゆるやかにではあるものの、歯を押して隙間を開けようとしているわけなので、3~4時間後には痛みがあるかもと言われたが、現状そんな気配は無い。このまま行ってくれ~。

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