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狂乱のカルビクッパ(2022年10月30日の日記)

・今日こそ掃除機くらいかけたいと思っていたけど、かけてない。そういう人生だなあ。夜暗い部屋で電気を付けた状態だとわからないけど、朝家を出る時に電気を消して、部屋が窓からの陽光のみで照らされた瞬間に隅に溜まったほこりが晒される。陽光の下でしか存在を示さないもの、それがほこり……。

・知人の演奏会を見に行く道中、近くにカツカレーが有名な店があって、演奏会の前に食べて行こうと思っていたけど家を出るのが遅すぎて全然時間がなかった。


・昨日の日記で「メディアに載せられる映像なのかどうか」ということを書いたけど、韓国のハロウィンイベントの事故、SNS上にはかなり際どい(死に瀕している人間が映っているという意味で)動画が拡散されていて、いくつか見てしまったのだけどかなり怖いな。あからさまに出血などをしている人がいないので削除対象になっていないのかもしれないけど、人と人とが押しつぶされてこの世の物とは思えない叫びをあげている映像もなかなかショッキングだ。わたしはもうちょっと見れないかもしれない。以前「孤独死」で画像検索してしまった時もしばらく思い出しては嫌な気持ちになっていたけど、じわじわと人々が死に瀕している様も恐ろしい。

・わたしは人間の狂乱がとても怖い。特にアルコールが入った人間の狂乱だ。わたしも酒を飲むと前後不覚になるタイプだが、大勢が野外に集まるようなイベントごとでは絶対に飲まないようにしている。何かのはずみでその群衆が狂乱した時に、酒が入っていてはまともに逃げられないからだ。

・わたしがわかりやすく人間が狂乱する様を見たのは、大学の体育祭の打ち上げだった。ビールかけ祭りが行われるからだ。4年間一度も参加しなかった。1年生の時に校舎の2階から見たことがあったが、酒を飲んだ大学生たちが半狂乱になり叫びながら瓶ビールを頭からかぶり合う。逃げる人を追いかけビールをかける。飲んだビールを吐き散らしながら倒れるものもいる。すべてが終わった後は、中庭から校舎の入り口までビールで水浸しになり、数日アルコールのにおいが充満し続ける。見慣れた知人たちが別人のようになって走り回る様が怖かった。4年生の時には最後だし一回くらい思い出で参加しようかと思ったこともあったが、結局ビールまみれになる勇気が出なくて行かなかった。行かなくてよかったと思う。さすがに今は時勢もあってやっていないとは思うが。

・平常時でいられなくなった時、人間は色々な行動を見せるが、狭い通路に人が詰まり、身動きも取れずに潰されていく恐怖はどれほどだろう。

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・カルビクッパだ。

・うまい。演奏会で謝礼をもらった知人が「今日のうちに使い切る」と宣言してきたので、ご相伴に預かり高い肉を食べてきた。5切れで1,980円だと1切れ400円弱。そういう計算をすぐしてしまう自分がいる。高い肉はうますぎたが、高い肉の油に胃がついていけないことが多い。

・今は膨らんだカルビクッパが胃の中を圧迫している。

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