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立派な図書館に行きました(2024年6月28日の日記)

・今日は立派な図書館に行きました。

・今週のわたしの目標は主に2つあった。1つは、午前中のうちに外に出る準備を終えて、歩いて15分程度のこじゃれたパン屋へ行き、そこのイートインでパンを食べること。2つ目は、車で30分程度離れた隣の市にある立派な図書館に行くことだった。

・これが今週のわたしがわたしに課した、人間らしい生活を取り戻すための課題だった。正直1つ目なんて元気がなくなる前もしたことが無い。しかしした事がないからこそ、今の有り余る時間をそうしたことに充てたら、また普段と違った心持ちになるのではないかと思ったのだ。

・家の近所には、歩いて3分の位置にもおいしいパン屋があるが、数か月前に久しぶりに入店したらあまりの値上げ率に眩暈がしたものだった。パン屋が悪いわけではない。小麦農家が悪いわけでもない。

・パンのおいしさで言ったら、すでに信頼がありしかも徒歩3分のそちらのパン屋に行った方が効率は良い。15分のパン屋は一度も入店したことが無いので、味の信頼度はまだ未開放だ。ただその店はある程度広く、イートインスペースがあるらしい。近い方のパン屋は激しく狭いのでそんなスペースは無いのだ。本当に洒落にならないくらい狭いので、人とすれ違う時には棚のパンをひっくり返す緊張感で脳内が埋め尽くされる。パンが空を舞った時、それらを自分の盆に乗せ、トングで掴み、最後の1つは自分で咥える……アニメだったらお決まりのそんな展開を思い浮かべるが、この店の狭さでは受け止めるために動いただけで他のパンが全部落ちて終演になる。そもそもすれ違うことを想定していないんだと思う。常に一方通行。ボンバーマンだったら即詰みのステージだ。一応その店にも、外に申し訳程度の鉄製のテーブルが置いてあるので、そこで食べることは可能なんだろう。しかしあくまでインテリア感が否めない。ここで食べたら税率は店内飲食になるのか?

・近所のパン屋のことばかり書いてしまったが、目標にしていたのは15分先の広いパン屋だ。午前中の余裕のある時間帯に明るいスペースでパンを食べる。何だかそれが出来ただけで心が落ち着く気がするのだが、一切実行できずに金曜になってしまった。そして昨日までは晴れていたのに、今日はめちゃくちゃ雨が降っている。



・パン屋は来週に持ち越すとして、せめて図書館に行く目標は達成したいと思った。これまでわたしは家に一番近い県立図書館に行っていて、今も本を借りているのだが、隣の市にある市営図書館の方が何だか立派だし蔵書も多そうだという情報を得た。ホームページを見ると、確かに建物は新しく近代的だし、蔵書検索をしても、県立図書館には無い本がたくさんある。正直、県立図書館は建物は古く、館内は薄暗く、空調設備は調子が悪いので蒸し暑く、蔵書もそこまで多くない(気がする)。もしかしたら歴史的に価値のある本や、郷土資料なんかは県立の方が揃っているのかもしれないが、何より暑いのが嫌だ。

・しかし隣の市の図書館も、新しいだけで中身は大して変わらないかもしれない。それなら近い県立に今後も通った方が良いので、検証も兼ねて行ってみたいと思っていた。これが今週の課題の2つ目だ。


・圧倒的に隣の市の方が良かった。

・無意識にあほづらで高く白い天井を見上げ、「すげー」と感嘆する自分が情けなかった。真新しさに充てられているだけじゃないか?とも思ったので、帰ってから各図書館や県が出している統計資料もぱらぱら見てみたが、おそらく隣の市の方が勝っている。いや、こういう施設において勝ち負けという優劣の付け方をすると一体何基準で、というところはあるにしろ……。まずもって面積が倍くらいあった。単純な蔵書数で言うと五分五分ではあったが、それはあくまで中央図書館のみに限った話であり、隣の市は今日行った一番でかい中央以外で市内に拠点となる小~中規模図書館がいくつもあり、そこにも蔵書がある(かぶっているものもあるだろうが)ので、縦断貸し出しも出来るから、全部の図書館がまるごと市の蔵書と捉えると、県立の何倍もあることになる。あの「すげー」は一応、理には適っていた。

・施設自体も開放的で明るくて、本を読むスペースもたくさんある。スペースも用途に合わせてパターン分けされてたのには驚いたな。小さなお子さんも入れるラフな読書スペースと、大人向けの静寂エリアで分かれていたり、静寂エリアの中でもパソコンの持ち込みがOKの場所とNGの場所があった。NGの場所は本当にタイピング音すら聞きたくない、という完全本気読書集中領域なのだ。何かそこに入るの怖いな。

・セルフレジみたいな場所があったので、自分でバーコードをピッとするのかな~と思っていたら、テーブルに書かれた四角の中に本をまとめて置いた瞬間、全部の本のタイトルがモニターに映し出された。若干恐怖しました。ユニクロのレジと一緒じゃん。展開についていけなくて、説明をしてくれている司書さんの前で挙動不審な動きをしたあと、ようやく事態を飲みこんでから「すごいですね」とだけ漏らした。

・もともとこの市は県内でもお金があることで有名ではあったので(実際のところ本当にお金があるのか、それとも特に知的財産に対して投資する傾向なのかはわからない)、あまり県立と比べてどうこうということが正しいことなのかはさておき、シンプルに、今の新しい図書館ってこうなんだ……とかなりのカルチャーショックを受けて帰ることになった。突然大規模なアップデートが行われたため動きが緩慢になってしまう。もう少し家の近くにあればなあ。県立の良いところは駐車料金がかからないところだが、ここは立体駐車場なのでお金がかかる。図書館利用で2時間無料になるので、タイムリミットは2時間だ。集中力が切れそうになるちょうどいい時間かもしれない。

・片田舎のちょっと良い図書館ですでにこうなのだから、都内の図書館なんてどうなっちゃってるんだろうな……。あまりに自分の常識が覆りそうなことが起こることが予想されると、逆に怖くなってしまうね。


・枕みたいなサイズのスポンジのみが150円で売っていた。すごい。

こういうシールの開け方が永遠にわからん
むしり

・毟って食べる時に、ケーキ屋の子どものおやつってこうなんだろうかと考えてしまった。何もついていないスポンジ生地は、でかいバームクーヘンに近い味がした。

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