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シャー芯の攻防(2022年1月23日の日記)

・試験に行ってきました。もう朝8時40分から受付のあたりから疲れる要素が詰まっている。会場までは車で40分くらいかかると見込んで、コンビニに寄る時間や朝の準備の時間なんかを逆算して起きる時間を決める。既にだるい。しかし頑張らねば。

・ワイシャツ、セーター、ジャケットと着て最後にコートを着たところで、かなり動きづらいことに気付いてジャケットを脱いだ。前にも書いたかもしれないが、わたしは服で腕や上半身がぎちぎちになると暴れ出したくなるのでなるべく着込みたくない。荷物を確認して車に乗ろうとしたところで、脱いだジャケットを忘れてきたことに気が付いた。

・あ、危ね~~~~~~。

・こういうところだ。最近前よりこういうのが増えた。大丈夫かな。

・コート脱いだら夏みたいなスタイルで受験するところだったぞ。


・コンビニで朝ご飯を買う。やはりね、普段は食べないけど朝ご飯て大事だと思うんで…。

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・サーモンの寿司。

・あとチョコレートを買った。わたしはチョコの力を信じているので。

・運転しながらyoutubeで流し聞き用の一般教養動画を流す。これいいな。もっと早くやっておくんだった。当日にこんなことやっている時点でもうだいぶ駄目だろうな。

・今回受ける会社に来たことが無かったのだが(普通に縁が無いので)、建物古いな。まあホームページが古かったもんな。トイレに行ったら和式しか無くて引いてしまった。建物が古くてもトイレは入れ替えているところが多い昨今、ど真ん中和式だ。あの、和式に取り付けるタイプの洋式も売ってるじゃん。職員や客はこれでいいのか?


・筆記具を机に並べていたら、持ってきたシャーペンが0.5mm芯のところ替え芯が0.9mmなことに気が付いた。

・倍じゃん。

・こんなの入るわけがない。

・お察しの通り、わたしは今日シャーペン一本しか持ってきていない。周りはみんな数本のシャーペンや鉛筆を用意しているぞ。おい。

・幸いシャーペンの中に一本の芯が入っていたので、今セットされている芯と、この一本がわたしの命綱らしい。早くも首に縄がかけられた気分だ。センター試験や資格試験なら係員の人に助けを求めることも出来るが(実際わたしは電気工事士の試験の実技試験でボールペンしか持ってこず、鉛筆を借りている。筆記じゃないからもういらないかと思ったら受験表の記入があった。当たり前である)今回は就職試験なので、係員は全員関係者だ。こんな過失を知られたくはない。

・つまりこの2本のシャー芯にすべてを賭けるしかない。今日は教養試験と適性試験と作文。これらをこの限られた資源で乗り切るしかないのだ。計算式なども最小限で行かねば。

・前半は計算もいらないので丁寧にマークを塗っていく。必要以上に筆圧をかけて芯を削らないように、かつ薄すぎないように塗る。わたしは普段から筆圧が強く、芯もボキボキ折るので注意を払わないといけない。何でこんなことに神経を尖らせているんだ?

・前半5問ほどを塗ったところで、一度ペン頭をノックして芯を繰り出す。この一押しにも精神が削られるな。そして再び塗りつぶそうとしたところで

・スッ……。

・芯がペンの中に引っ込んだ。

・短くなり、これ以上押し出せなくなったとき特有のあのスッ…だ。

・つまり2本だと思っていたシャー芯は実質1.2本ほどしか無かったのだ。頭を抱えるしかないが、時間も無いので抱えている場合ではない。一旦芯のことは忘れて問題を解く。

・教養試験が終わったところで休憩が入った。わたしの頭の中は残りの芯のことでいっぱいだ。作文を最後まで書けるのか?よほどスマホで「シャー芯 1本 何字書ける」と検索しようかと思った。作文もあまり書き直すと芯を消費する。原稿用紙2枚だから800字だ。書き直すことも考えると900字書ければ間に合うはず。

・ちょっと書くの面倒になってきたな。どうでもいいだろこんなこと。

・結論から言うと間に合った。芯は大分余裕を残した状態で今もシャーペンの中にいる。

Q.1本のシャープ芯でどれくらいの距離まで書けるの?
A.一般的なシャープ芯の長さは60㎜ですが、シャープには残芯がつきもので、この分を差し引くと約45㎜が筆記可能なシャープ芯の長さになります。0.5㎜HB芯を1㎜出した状態で、約5m筆記できますので、シャープ芯1本を使うと約225m筆記できるということになります。ただし、この筆記距離は一般的な筆圧で普通紙に書いた時の計測なので、筆圧の差や、使用する紙の材質なとによっては影響を受け、筆記可能距離が変わる事が考えられます。また、最近では残芯が少ないタイプもありますので、さらに長い距離を筆記することができます。

・1mmで5m。1本で225m。すごいな。すごい書けるじゃないか。わたしのあの追い詰められた心は何だったのか。シャーペンの中の芯が「自分、225m書けますけど?」と挑発してきているように感じる。ブチ折るぞ。

・来週の試験はちゃんとmm径のあった芯を持っていこうね!


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