善意のエコバッグ(2022年10月19日の日記)

・近所に新しいスーパーが出来た。この間潰れてしまった家から徒歩5分のところよりは遠いが、まあ近い位置だ。最近その地区の開発が目覚ましく、大型スーパーやホームセンターがぽこぽこ建って、便利さが急上昇している。土地の値段上がってるんだろうな〜。

・出来たばかりでかなり混んでいるので、ひとりではまったく行く気にならなかったが、知人に誘われて行ってみた。普通のスーパーよりは少し階級が上らしく、イオンスーパー以上成城石井以下というかんじのようだ。微妙だな。たしかに何か店内もｻﾝｯとしている。スーパー特有の雑然さというものはあまり感じない。白っぽい。そういう意味で成城石井はまだスーパー感がある。そのへんのスーパーではあまり見受けない感じの豆腐がある。でも野菜は安い。大きめの玉ねぎが3玉100円だ。香辛料が異常にある。一週間に一回香辛料をひとつずつ買っていってコンプしてみたい。実際香辛料って今まで感じたことのない味のやつがあるから、興味はあるんだよな。前も書いたけど、人生においてのクリア可能タスクみたいなものをできるだけ抑えていきたい。犯罪以外のトロフィーをね、獲得したいんだわ。

・反対側から歩いてくる老夫婦のカートにエコバッグが轢かれていた。気付いていないのか、タイヤに巻き込んだままずるずると引きずりながら向かってくる。車と人間だったら大惨事だぞ。カートの下に入れていて落ちたのかと思い、すれ違いざまに「落ちてますよ」と言いながらエコバッグを拾ってカートの下に入れた。

・老夫婦は何だか面食らったような声で「え？」と言い、どちらかが「どうも……？」と不明瞭な返事をした。すれ違いざまだったのでわたしはそれらを背で聞く形になったが、何となく違和感がある。知人が肉を選んでいる間にその後の老夫婦の様子を見ていたら、二人で首を傾げた後にエコバッグを近くの棚の上に置いた。

・落とし物だったんかい！！！！！！！！！！

・老夫婦のじゃなく純然たる落とし物かい！！！！！

・純然たる落とし物を市中引き回しの刑にしてただけかい！！！！！！！

・知人は「(拾ってあげて)えらいよ」と言ってくれたが、老夫婦からすれば完全に誰のとも知らないエコバッグを急に押し付けてきた謎の人間である。恥ずかしい。己の行動は間違ってないけど、持ち主を間違えたことは恥ずかしい。棚の上にくしゃりと置かれたエコバッグを横目に店を後にした。

・知人がカレーをくれた。やったぜ。カッチンコチンに凍ってるから、レンジで解凍する。

・オラッ！！！！！！！

・…………？？？？？

・この写真を知人に送ったところ「うそだろ」とコメントをいただいた。いや、タッパー型になっちゃっただけで、スプーンで崩せばちゃんとカレーだから。崩す前の写真を撮ったわたしが悪いが。

・ほらね！

・からあげの王冠を乗せましょうね〜。