豪華客船の光に灼かれて(2024年5月24日の日記)
・もう全然時系列がおかしいな。日記の意味をもう一度辞書で引くべきである。
・何日も前のことになるが、大阪に行く用事があった。用事があっただけなので旅行というわけでもなく、車に7~8時間乗って大阪に入った。大阪に来たのは中学校の修学旅行以来だから、これは初めてと言っても過言ではないだろう。途中に神奈川、東京、静岡、滋賀、京都と、降り立ったことは無いが通り過ぎただけの県が更新された。関東はまだしも、関西より下は沖縄以外全然行ったことが無い。
・金曜の夜に出発して行けるところまで行き適当なサービスエリアやホテルで休憩しつつ大阪へ向かう。大阪って遠いな。
・もうすぐ無職になるかもしれないのに300円もする地域限定ぽいジュースを飲む。でも圧倒的に普段飲んでる100%ジュースとは違った。根本の生まれ持った特性が違う。これはどっちが良いとかではなくタイプ違いなだけだと思うけど、許されるならこれをずっと飲みたい。
・高速道路は壁が高いので外の様子がほとんど見えないが、そのぶん時々垣間見える景色が普段と全然違うとテンションが上がる。Googleマップを見ながら周囲に何があるか見た。
・途中にジェットコースターのレールばかり見える遊園地があったので何だろうと思ったらナガシマスパーランドだった。ちょっと高い位置から見ていたので必然的に高所にあるレールしか見えていなかった可能性はある。
・遠くへ行くときって、その道中に魅力的な場所がありすぎてそのすべてを振り切って行くのは大変だなと思った。大阪に行くには名古屋も京都も見送る必要があるのだ。全部に寄っていたら目的地まで何日かかるかわからないが、それぞれの場所が単体で行くにはかなり労力が必要なので、「せっかくここまで来たならば」と思ってしまうのは当然と思える。みんなどうしているんだろう。
・大阪に入ったのは14時くらいだった。休みつつだったとはいえ、前日の22時から3時、今日の10時から14時だから9時間だ。すごいな。
・三洋電機の跡地の前には「三洋電機前」の信号もバス停もある。このまま変わらなければいつか誰も「三洋」が何なのかわからなくなるのかな。
・近くの店に入ったら、当たり前に関西弁が聞こえてきた。その「土地」感があって嬉しくなる。
・大阪は外に洋式便器が捨ててある。マットレスも出してあったから、引っ越したのかもしれないが、原状回復するのにトイレも外さないないといけないのか?もともと和式だったのを洋式に外付けしていたのかな。
・ここが有事の際は変形して合体ロボが出てくると言われても信じられる。
・用事が終わった時点で大体の観光地が閉まる時間だったので、海遊館に行った。海遊館のさらに奥にめちゃくちゃでかすぎる船が停泊していて、あまりのでかさに訳がわからなくなった。海遊館のチケット種別に「サンタマリア号乗船券付き」というものがあり、あのでかすぎる船がサンタマリア号なのかと思っていたら、サンタマリア号は海遊館の裏にある海賊船みたいな船だった。じゃああれはまじで何?と思いながら魚を見る。
・サービス精神旺盛な生物が多い。ここの生き物たちは明確に自分たちが「見られている」ことを自覚し、そしてそこに何らかの矜持を持っている気がする。ペンギンエリアに群れから離れた場所でずっと羽を広げて見せつけている個体がいた。この個体のすごいところは、ガラスに対してちょっと斜めに立っているのである。人間側が工夫すれば、インカメラでツーショットが撮れる角度でポーズを決めている。めちゃくちゃ人気を集めていた。あいつすごいな。
・少し泳いでまた戻ってきてはこの姿勢になる。
・水族館の構造もすごい。ジンベエザメのいる大水槽は色んな場所から見られるようになっているし、アザラシの水槽の下にもこうした出窓が設けられている。接近してきて顔がもっちりする瞬間が何度か見れた。
・狭そうだな。
・お前がやったんか。
・電光掲示板みたいに「あしたのてんきは」と流れたあと数秒溜めてから「くもり」ってでかすぎる字が流れていったの、オチがなさすぎてださい。
・結局あのでかすぎる船は何なんだろうと調べたら、「セレブリティ・ミレニアム」という本当の豪華客船だった。タイタニック号を初めて見た地元の少年はこんな気持ちだったんだろうか。
・40~50万円払えば、中間ランクくらいの部屋に泊まれるらしい。いいな。金持ちにならなくてもお金を貯めて一回くらい乗ってみたい。
・豪華客船の光を見ながら日本一低い山に登頂した。
・遠くから見てもでっけ〜。
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