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求人先の訪問で感じること

こんにちは!
今回は、雇用案内(求人)が来て、私(ジョブコーチ)が初めて求人先へ訪問をするとき、いつも感じとることをお話してみたいと思います。事前にハローワークからの求人票等の紙ベースで知り得た情報を頭に入れ、求人先へ訪問します。いろいろな求人先へ何度も足を運んでみると、建物の門から入って、求人先の環境(作業環境)働く人の雰囲気(人的環境)を感じとることが出来ます。
今から18年前になりますか・・・?ある求人先での訪問をお話したいと思います。

🌺 私(ジョブコーチ)が求人票の内容を頭に入れて、お約束の見学訪問時間15分前に到着。正門前には駐車場が広がっていて、ほぼ満車状況で車が駐車されている。門番はいない環境であり、車を停める方は、これからゴルフを楽しむお客様。
整然と駐車がなされている。活気のあるところであり、駐車場もゴミもなく、迎い入れる準備が整備されていて、周りの木々もきれいに感じる。また、車が停めやすく整然としている。(作業環境)
玄関から中へ入ると、広いロビーがあり、数段登って正面にある大きな窓から一面の緑の芝生が見え、開放感がいっぱい・・・。

求人の作業種は、調理補助。ゴルフのお客様がお食事をされるレストラン。 お会いした担当者は、ポロシャツにエプロン、そしてキャップをかぶり、笑顔で迎えてくれた。フードコートで見るような軽快な制服。ご挨拶と名刺交換をさせていただいたのは、このレストランの責任者およびシェフ。明るいさわやかな印象。きっと他の働くスタッフも明るく元気のある現場なのかと期待感を持った。別室で、これからの就労支援についてお話をさせていただいた。担当者の方は、現在の場所での障害者雇用は初めてとおっしゃいながらも、あとで現場の見学をしてもらいますが、〇〇さんは、きっと出来ますよ!と明るい声で話された。この一言がとても強く残り、良くとらえれば、どんなことも十分に受け入れをしていこうという気持ちなのか、担当者の人間性を見たようで期待感を持ちながら、実際働く調理場の現場の中へ入った。(人的環境)
調理場はそれほど広くなく、料理を出すカウンター、洗い場、火を使うコンロ、冷蔵庫、盛り付け場などコンパクトに見渡せる(作業環境)

案内をされて、「こんにちは!」と入って行くと、調理場の方々が、担当者と同じ軽快な制服で、元気よく「こんにちは!」と声が返ってきた。
忙しく動いているが、訪問者に対し、顔を合わせ笑顔で挨拶をしてくださる様子があり、明るく元気な現場だと感じた。(人的環境)

お料理が出来上がるとカウンターに置かれる。コンパクトな調理場であるが、出来上がったお料理は繊細できれいである。たとえば、黒塗りの大きなお盆に小皿が複数ありお料理が盛り付けられている。赤紫の蘭の花が添えられて色味が華やかできれいである。
そんな中、担当者が、洗い場に限らず、焼き場で魚を焼いてもらいたいと話された。魚は干物やシシャモが焼かれていた。焼き場はコンロの上で格子の焼き網ではなく、縦の1,5センチぐらいの感覚の焼き網(イラスト🐡)

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で、干物の種類も様々(鯵、金目鯛、サンマなど)、焼き具合は自分の目で判断し焼きあげる。洗い場の作業については手順を示してすぐに習得できると思われるが、魚を焼きあげる作業については、まず、現在、使われている焼き網(縦の焼き網)で細いシシャモを焼く難しさや、干物の種類や大きさが様々なので焼きあがりの時間について、目で見た判断の難しさを感じ、では、タイマーのツールを使ったら?と考えるが魚の大きさ、脂のった魚など魚の状態がいつも同じではないこともあり、使えないツールである・・・。目で確認と言われても、一人作業で進めるものだし・・・。

このことについて、現場の支援に入った時、どのようにして習得していけるかが頭の中に残った。このあと、雇用前実習になり、洗い場と魚の焼き場に入ったのですが、心配なくクリアして滑り出した実習の様子とその後、ナチュラルサポートに入っての訪問時の担当者と私(ジョブコーチ)のやりとりが良い形で今の私(ジョブコーチ)の支援に役立っています。その実習の様子とその後のやりとりについては、次回、お話させていただきます。

*ジョブコーチが支援に入る際に、作業環境と人的環境を推察し、支援計画を事業主支援も含めて考えていきます。なので、どのような環境下なのか、ファースト(初回の訪問)で入る際は、期待と不安で支援に入るのです。
何十年、この仕事をしても変わらない支援の入口なのです。
 
ご覧いただきありがとうございました。

※ナチュラルサポート (Natural Support)
職場の従業員がジョブコーチに代わり、就労継続に必要なさまざまな支援を自然に、または計画的に提供すること。ジョブコーチは直接障がいのある人を支援するだけでなく、ジョブコーチが職場から退いた後、職場の従業員が主体的に障がいのある人を支えることを目標にナチュラルサポートの形成を重視することが大切である。

出典:公益財団法人 日本障害者リハビリテーション協会 情報センター
障害保健福祉情報システムHP

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