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小山龍介のイノベーション・トーク

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イノベーション人材が育つ‹場›についての講演や対談をお届けします。
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#ビジネスモデル図解

ビジネスモデル創造の図解術と、新しいエコシステム・フレームワークを求めてー近藤 哲朗・小山龍介対談『ビジネスモデル・ビジュアライゼーション』(3)

近藤氏からビジネスモデル図解について、小山からビジネスモデル・キャンバスについての紹介が終わった後、ビジネスモデルの図解についての対談に移っていった。話題は、ビジネスモデル創造のための図解アプローチの可能性へと広がっていった。(文・構成 小山龍介、写真・片岡峰子) 共通言語としてのビジネスモデル小山龍介(以下、小山):近藤さんのビジネス図解研究所としての活動自体、会社の枠組みを超えているところがおもしろいです。働き方改革のなか、副業なども認められるようになってきて、会社の中

オントロジーとしてのビジネスモデル・キャンバスと競争優位の5つの階層ー近藤 哲朗・小山龍介対談『ビジネスモデル・ビジュアライゼーション』(2)

近藤哲朗氏の講演に続いて、ビジネスモデル学会プリンシパルの小山龍介から、ビジネスモデル・キャンバスについての紹介へと移った。(文・小山龍介、撮影・片岡峰子) 小山龍介:近藤さんの話を受けて、ここからはビジネスモデル・キャンバスの説明をしていきたいなと思います。これが、9つのブロックで構成されるビジネスモデル・キャンバスです(下図)。近藤さんの説明を借りるなら、右側には「誰に対して何を」というマーケティングの話が入ります。左側には、「誰がどのように」というエンジニアリングが記

ビジネスモデルに革新をもたらす「逆説の構造」とビジネスモデル図解ー近藤 哲朗・小山龍介対談『ビジネスモデル・ビジュアライゼーション』(1)

ビジネスモデルの議論はえてして、空中戦になりやすい。それは、経営上のさまざまな要素が複雑に絡み合っているからである。複雑な構造体を議論するための共通言語として、「ビジネスモデル・キャンバス」が開発され、多くの企業で採用されている。また、ビジネスモデルを図解する動きとして板橋悟によるピクト図解や近藤哲朗によるビジネスモデル図解の手法が登場した。 ビジネスモデル・キャンバスが構造の可視化であるのに対し、こうした図解は取引関係やカネ・モノ・情報の流れなどの、プレイヤー間の広義のコ