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私的SDGs元年

駆け出しのライターとして出会ったメンバーたちが、毎回特定のテーマに沿って好きなように書いていく「日刊かきあつめ」です。
今回のテーマは「#SDGsとの向き合い方」です。

「先生は顔を洗う時、水を出しっぱなしにしないように気をつけています。想像してみてほしい。お湯で顔を洗うことも冷たい水で洗うことも難しい人たちがいる。みんなも顔を洗う時、気をつけてほしいな。」

これは小学生の頃、全校集会で教頭先生が話してくれたことだ。その頃、少し離れた地域で大きな災害があって、連日報道される今まで見たこともない映像に、子供たちそれぞれが動揺している時期だった。先生は、小さい私たちにもできる具体的な行動を示してくれたんだ。その日から、しばらく私は、顔を洗う時に水を出しっぱなしにするのをやめた。

SDGsについて学校で習う世代ではなかったから、この単語を初めて耳にした時、「何処かの国々の新たな経済連合の略称か」と思っていた。勤めている会社に売り込みに来た営業担当者の胸元にSDGsのドーナツ型バッチを目にした時、「カラフルなドーナツだな、この人は、こういうのが好きな人なんだな」と思った。

……話を戻す。

SDGsについて、調べた上で「私にとってのSDGsは何か」と問われたら、冒頭の先生が教えてくださったこと、「目の前に広がる世界だけを見ていたらわからない、でも確かにある問題を知ること、想像力を働かせ、自分には何ができるかを考え行動すること」だと答える。

だけど……初めはモチベーション高く行動していても、時間が経つと忘れてしまう。実際、今回のテーマで書くにあたり、先生の話を思い出したのだから。反省しつつ、再び、水の出しっぱなしに注意しながら顔を洗うようにしている。

賞味期限の管理だってそうだ。食べ物を大切にしようと思いながらも、よく失敗する。冷蔵庫の奥に押しやってしまった調味料や「これ何でしたっけ?」と変わり果てた姿になった野菜を見つけ、毎年、年末の大掃除が懺悔の時間になっている。うーん。

それくらいの知識量の私だけれど、改めてSDGs各項目を見ていくと、意識せずとも取り組んでいることになっている内容もある。また、少し身を乗り出せば、企業として取り組んでいることもあるし、仕事上で巻き込みながら何かできるような気もしてきた。今年は社会派をアピールしてみようかな、一歩踏み込んでSDGsの詳細を学んでみようかな。……遅ればせながらではあるけれど、私的SDGs元年である。

文:彩音
編集:真央

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