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謎の政党「参政党」に迫る

bloodwoodです。初記事なので拙い文章ですが、最後まで見て頂ければ幸いです。

参政党とは

皆さんは参政党をご存じだろうか?参政党とは2020年に立ち上げられた政治団体(現在は国政政党)である。中心人物として松田学氏、神谷宗幣氏などの元自民党員の政治家たちが活動している。
政党DIYというYouTubeチャンネルが前身であり、そこから2020年3月に政治団体届け出、4月に正式結党を行った。
今年夏に行われた第26回参議院議員通常選挙にて、比例代表で5名の候補者、45の選挙区を擁立するというビッグスケールな活動を行い、インターネット上で一時期話題となった。その選挙の結果神谷宗幣氏が比例代表として当選し、1議席を獲得。また公職選挙法などで定められる政党要件を満たし、晴れて国政政党となった。

参政党の政策

ここで参政党の政策を見ていきたいと思う。
参政党公式HP(https://www.sanseito.jp/)によると
参政党には3つの重点政策と言う物があるらしい。
1.子どもの教育
学力ではなく学習力の高い日本人の育成を目標とし、国、地域、伝統を大切に思える自尊史観(筆者注:自虐史観を捩った言葉だと思われる。)の教育を目指しているらしい。
2.食と安全、環境保全
農薬、肥料、化学薬品を使わない農業、漁業を推進しているらしい。
正直なところ、この食と安全の達成には疑問が残る。
頑張ればできるというレベルではなく不可能なのだ。
私は食の専門家でもなければ農家でもないが、私でも解るレベルで不可能。言ってしまえば妄想である。
農薬や肥料を使わないで農業など、現代ではほぼ不可能だと言えるだろう。まだ個人規模での農業なら成功の確率は高いだろう。だがそれを国レベルでやるとなるとそうは上手くいかない。農薬を使わなければ虫に食われたり病気になったり、肥料を使わなければ育たない。確実に今の生産量から大幅に低下するだろう。
3.国のまもり
日本の舵取りに外国勢力が関与できない体制づくりとして、外国人労働者制限、外国人参政権反対など。
ここまで見てきて勘の良い方は解るだろう。これ右翼だと。
実際に参政党とgoogle検索をすると、出てくる結果は週刊誌が面白おかしく書いている記事や、参政党を批判しているサイトが多数出てくる。
様々な切り口での批判がある中で、ほぼ必ずと言って良いほど出てくるフレーズがある。
参政党は陰謀論政党、カルト、トンデモ政党
陰謀論と言っても様々な種類がある。今流行っているのは主に新型コロナウイルスに関する陰謀論である。そう、皆さんご存じ反ワクだ。
反ワクというのは新型コロナウイルスワクチンの接種に懐疑的な人々の中でも特に過激な人々を指したネット上の造語である。ワクチン未接種だという人は一定数いるが、その中でも特にヤバいのが反ワクである。
彼らが良く言う話に、ワクチンにはマイクロチップが入っているだとか、5gに接続されて人体に有害である。といった話がある。勿論こんな話は根も葉もない全くのデマではあるが反ワクはそれを信じ、ネット上で拡散して仲間を増やしていくのだ。そして増大化した反ワクは徒党を組み、更に過激になって来る。有名なのが神真都Q(ヤマトキュー)だろう。神真都Qは謂わば日本版Qアノンである。Qアノンと言うのは簡単に言えば前米国大統領ドナルド・トランプ氏を崇拝しているアメリカの保守過激派である。それの日本版が神真都Qだと受け取って頂ければ良い。彼らの思想はまるでSF映画の話かと思ってしまうほど突拍子もなく、信憑性に欠けた物だ。例を挙げると世界はディープステート(筆者注:米国政府の裏でアメリカを動かしているとされる裏の政府の事。DSとも言われる。)に支配されている。トランプ氏こそがこの世界を救う救世主であるという物が挙げられる。これを見ただけで正常な人は何だコイツらと思うだろう。私も初めてそれを目にした時は驚きで口がふさがらなかった程だ。他にも色々な話があるが、とんでもなく多いので割愛させて頂く。だが神真都Qは本家とはちょっと違う思想をしている。例えばトランプ氏を支持しているのは変わらないが、大和民族(日本人)は竜神の末裔で善なる宇宙人だと定義している所などが挙げられる。Qアノンをベースにしているが、Qアノンとは違う、派生した思想である。結局その神真都Qはワクチン反対デモの末、建造物侵入の容疑で代表他4名が逮捕された。それがきっかけとなり神真都Qではメンバーの離脱などが相次ぎ、その他の不祥事が暴露されたのも相まって消滅した。ここらで参政党に話を戻そう。何故参政党がカルト、陰謀論だと呼ばれるのか?それには深い理由があった。

参政党の歴史

参政党は冒頭で述べた通り2020年3月に政治団体として届け出をし、4月11日に正式結党をした。結党時のメンバーはYouTuberのKAZUYA氏、渡瀬裕哉氏、松田学氏、篠原常一郎氏である。だがこの内渡瀬氏、KAZUYA氏、篠原氏が退任をし、参政党から離れている。
元は渡瀬氏とKAZUYA氏が神谷氏の陰謀論路線を批判したことから始まった物である。3人のメンバーが去った後、参政党には新たに武田邦彦氏、赤尾由美氏、吉野敏明氏が加わった。武田氏はフジテレビのホンマでっかTVなど数多くのTV番組に出演していたので知っている人は多いだろう。赤尾由美氏は一円硬貨の素材を作っているアカオアルミメーカーの代表であり、吉野氏は歯科医師である。経歴も何もバラバラな異色の3人だが一つ共通している事がある。それは3人とも反ワクチンで右翼だという点だ。吉野氏は公式ブログにて子どもへのワクチン接種を批判し、波動で病気を治癒するという波動測定機器メタトロンなどという謎の機械を使った治療をしている。赤尾氏はtwitterにて反ワクチン的なツイートをしており、武田氏はPCR検査は意味がないと言っていたり、インドでは糞口感染でコロナウイルスが蔓延しているので、生ワクチンとしてガンジス川の水を使えばパンデミックは収束するなどの主張をしている。実際にこの3人と神谷氏、松田氏が手を組むようになってから、参政党には反ワクチン系、いわゆる陰謀論的な主張が増えてきた。演説ではユダヤ資本、ワクチンなどの言葉が飛び交い、それを聞く支持者は頷き、そうだそうだと相槌を打つ。(勿論マスクなど着用していない)結党からたった2年しか経過していないにも関わらず、党員数は9万人を突破し、参院選での得票数は約177万票。会員による会費収入は2400万など、あらゆる意味で規格外、正に恐怖である。

何故ここまでの急成長を遂げたのか

では何故ここまで急成長したのか。私が考えるに原因として三つの事が挙げられる。

神真都Q

前述した神真都Qがまたここで出てくる。
神真都Qは、代表の逮捕などにより内部分裂、事実上の崩壊となった。メンバーは行き場を失い、どうすればワクチン批判を続けられるか悩んだ。そこで受け皿となったのが参政党である。参政党はマスクやワクチンだけではなく陰謀論では定番のロックフェラー、ユダヤ資本、国際金融資本、ナチスドイツの擁護及びウクライナ侵攻でのロシア正当化を演説などで話している。そうした所に神真都Qのメンバーが引き寄せられ、急成長を遂げたのではないかと私は思う。

既存政党への不満

現在テレビでは自民党と旧統一教会の疑惑が騒がれているが、そうした騒動などによる不満が参政党を増長させたのではないかと考える。それだけではなくコロナウイルスに対する政府の対応、急激なワクチン接種の推奨などによって不信感を抱いた人々を参政党が吸収しているのではないか。参政党支持者に保守が多いのはこのためだろう。

若者の支持

参政党はSNS戦略に力を入れている。Facebookにtwitter、そしてtwitter。現代社会でSNSは最早無くてはならない存在である。既存の政党がSNSでうまく支持を得られない中柔軟にSNSを利用した宣伝を行い、若者などの支持を獲得。更にTikToKなどでの演説の切り抜き等により現在の政治に不満を抱く若者たちの支持を獲得したのではないか。

参政党は悪か?

ここまで記事を執筆するうえで、インターネットを使い情報収集を行った。参政党についての記事を書いているニュースサイトはどれもこれも参政党を面白おかしく仕立て上げ、陰謀論ばかりのカルト政党、悪であると言いたげな書き方だった。では参政党は本当に悪なのだろうか?
政党を評価するにあたって、善か悪かはあまり正しくはない。何故なら人により善悪の指標が違い、人それぞれの正義があるからだ。ある人にとっては悪でも、ある人にとっては善だという事もある。私はこの記事で参政党を批判するような書き方をしたが、それは私の中で参政党という政党がとんでもなく胡散臭く、そしてかつてのオウム真理教のような恐ろしさを感じるからだ。だからと言って参政党が丸々悪だという訳ではない。参政党の主張の中には納得できる主張も多数ある。どんな政党にも良い所と悪い所というのがあるのだ。勿論その良い所悪い所も人によって感じ方が違う。私がこの記事で皆さんに伝えたい事がある。物事を片面だけで判断してよいのか?という事だ。参政党は悪だカルトだと騒ぐ人々が今は多数派だろう。だが近い未来に参政党を悪だと騒ぐ人が今と同じ多数派のままだとは限らない。多数派は時に間違っている事もある。参政党という政党を通してまだ見ぬ裏側を見てみても良いのではないだろうか。
未だ謎が多い政党参政党。今後も参政党の動向に注目していきたい。












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