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水色の風が まつげに触れ 僕は そっと まぶたを開けた どれほどの 時間がたったのか それとも どれほども たたなかったのか 水色の水彩絵具を流したような風景が どこまでも続き 天頂を知らない明るい空が どこまでも広がっている
絶え間なく雨が 降り続いている 海にかえりたいと 思った日 太陽の陽が 燦々と降り注ぎ その足を止めたことを 思い出す
まっさらなキャンバス 震える手で 筆を伸ばし 引っこめる 窓の向こうに 水色の空 筆を伸ばし 色をふくませ キャンバスに置く 描かれていく 果てのない地平線 立ち上がる水色の風が キャンバスを超えて 吹き抜ける