Power Automateは安いのか?

RPAの話をするときに必ず出てくるのが Microsoft の Power Automate。
一般的に機能には各社のRPAに一長一短があり、WinActor以外は何を*1選んでも問題なし。

ただし、価格についてはだいぶ違う。

ではどのくらい違うのか?

一番安いと思われているPower Automate と Blue Prism を比較してみる。
※ライセンスの価格のみ

Power Automate のライセンス価格

Microsoft のページによると

Per user plan with attended RPA ユーザーあたり ¥4,350/月
Unattended RPA add-on Botあたり ¥16,310/月

Blue Prism のライセンス価格

代理店の日商エレクトロニクスのページによると

Blue Prismは本番環境のみ課金される仕組みになっており、同時実行1ロボットの価格はProduction Supportを適用した場合で年間138万円となっています。年間ライセンス価格は、本番環境の最大同時実行数×138万円となり、開発、運用端末、人数、開発およびテスト環境の数にひも付きません。

ライセンス価格の比較

同時実行数1の場合
Unattended User が1の場合、開発者が22人まではPower Automate のほうが安い。
Unattended User は権限の都合上、最低でも各部署ごとに用意するのが機密情報漏洩防止上推奨する。そうするとフルに動いているわけではない。例えば月末処理だけに使う部署、週末や夜間に集計する部署等あるので、経験上、10 Unattended User では同時実行は1で十分可能だが、ここでは半分の5 Unattended User が同時実行1で稼働するとする。
その場合は開発者が7人まではPowerAutomateのほうが安い。それ以上はBlue Prismのほうが安い。
Unattended Userが7以上なら無条件にBlue Prismのほうが安い。

画像1

同時実行数2の場合

同時実行数が2の場合、開発者が20人と仮定すると、Unattended User が8まではPower Automateのほうが安い。
Unattended User が10でも開発者が15人までは同様。

画像2

結論

結局はどのようにUnattended Userを使うかによる。
Power AutomateはUnattended Userを集約し、同時実行させるのに強い。
Blue Prismは会社中に開発環境、Unattended User 実行環境をばらまいてスケジューリング実行させるのに強い。
個人的にはCoEの組織を作れるのであれば、Power AutomateのようなUser単位もありかと思う。
逆に、誰が使うかわからない又は各部署がちょっとずつ使う使い方であればBlue Prismが向いている。
また、管理もしない、監査もしない、ロボットの管理もしない、コードの管理もしないというようなExcel マクロ的に使うのであれば、Power Automate の無償版を使ってもいい。
それぞれの会社の環境や使い方によって一長一短があるので、決め打ちせずにあった製品選ばれるといいと思います。

※1 … Power Automate, UiPath, Automation Anywhere, Blue Prism のこと 

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