キャロット20産駒キャンセル募集勘案

はじめに。これは自分用のメモになります。

私、blazeは20産駒募集でキャロットに入ることができました。ヒットした馬はビットレート20。ヘニーヒューズ産駒の牝馬でした。ヘニーヒューズは産駒勝ち上がり率が5割を超える、その点においてはディープインパクトよりも優秀な種牡馬です。おそらくダート短距離かつ牝馬ということでも、新規入会するには十分満足できる馬でした。この年はこれ一頭です。

そこで、キャンセル募集の告知。1頭にしか応募できないとはいえ、出資1頭の私はぜひとも権利を取りたい場面になります。しかし壁がありました。キャロットに入るために"余りそうな馬で応募する"という戦略が多数とは思いますが、自分としては入れなくてもいいやくらいの気持ちでほしい馬にしか応募しなかったので、ここで安全に人気なさそうとか口数多いからとかで行っていいのか?と。増やしたいところですが初志を貫徹し、自分の悔いのない1頭を選びたいと思います。

結論から言うと、8頭まで絞ることができました。順位をつけると

◎8番ローガンサファイア・43番ウィープノーモア・87番グローバルビューティー。2番手で〇6番クルージンミジー・61番ラフォルジュルネ・66番プラチナブロンド・81番シャンドランジュ。三番手で△で60番リリカルホワイトです。それぞれ自分の意見をまとめるために書いていきます。

◎8番ローガンサファイア。牡馬。父エピファネイア。林徹厩舎。5000万円の一口12.5万円。生産はノーザンファーム。現在はノーザンファーム空港で調教中。クロスはSSの4×3、HtRの5×5、NDの5×5。母は芝で4勝、OpenLのマーガレットS芝14勝ち。という状況。まずエピファで見るべきは「SSクロスが発生しているかどうか?」で、ここはクリアしている。個人的なねらい目の価格からはちょっと外れていて、高いという印象。基本的に入会チャレンジの時も高い馬は外していた。具体的には一口10万以上の馬。だが、これはキャンセル馬かつ1頭限定ということもあって、それを許せる状態だからこそ。そしてそれを覆したのは血統。母は短距離のリステッドを勝つスピードの持ち主。父系の重さをプラスに変えられそう。(まぁエフフォーリアは母ダート中距離勝ちだから全然違うんだけど)さらに言えばSSとHtRのクロスはエフフォーリアと同じで、SSとHtRとNDのクロスはデアリングタクトと同じで面白いかなというところ。ふたつめには調教動画。2月10日のものはかなりよく見えた。前脚の動きと迫力に感じるものがあったので、〇評価だったところを◎評価に格上げ。それに反して厩舎は少し不安が残る。近5年の順位は139位→82位→113位→50位→60位。生涯成績は勝率7.7%連対率14.1%複勝率20.1%。20馬房貸与で出走回数24回(2月11日まで)の1馬房1.2回出走。同時に入会している広尾TCでなら喜べる厩舎なのだが…。馬自体はとてもいいと思うし、広尾会員からの視点ではいい先生に間違いない。近年はノーザンからの預託馬も増えているとのこと。以上。

◎43番ウィープノーモア。牝馬。父QualityRoad。武井亮厩舎。3000万円の一口7.5万円。生産はノーザンファーム。現在はノーザンファーム早来で調教中。クロスはミスプロの4×4、シアトルスルーの4×4、NDの5×5、RaNの5×5×5、セクレタリアトの5×5×5。母は米国G1アシュランドステークス(D17)の勝ち馬で、計3勝。クロス大好きと言わざるを得ない。。G1馬の仔が2600万円かぁ。という驚き。価格と母成績だけでいえばかなり好き。父QualityRoadは見慣れない方が多いと思うので、血統背景から。その父ElusiveQualityは父GoneWestということでデビュー以来ずっとダートを走ってきた。転機が訪れたのは引退から4戦前に芝に転向したとき。その力を発揮し芝のG3を2連勝。しかしそこが限界だったようで、ラストのG2はいいところなく、6着。その子QualityRoadはダートに出たようで、一貫してダート。そして地味な芝馬だった父を超えてダートG1を3勝する馬になった。米国ダービーの前哨戦であるG1フロリダダービーを制するなど、ダート16~18で活躍。種牡馬入りした。その仔である本馬は間違いなくダートに出るだろう。上記のようにD父とD母、ともにダートG1馬なのだから。ちなみにBMSのMineshaftもダート16-20で活躍したエクリプス賞年度代表馬で、日本で通用する血であるA.P INDYの直子ということも評価できる。…そこで懸念は「ダートの牝馬」ということ。ただでさえダートの扱いが軽い日本で(ドライスタウトで学んだ)かつ牡馬と戦うには分が悪い牝馬である。余計に番組がない。だのになぜ◎か?まず、内国産馬なので牝馬限定戦に出られるということ。そして父の代表産駒を見たから。前者は問題ないとして、後者については説明が必要になる。代表産駒にはフーテナニー(BCジュベナイルターフ)、イルミナント(ゲイムリーS)、米国牝馬2冠でエクリプス賞3歳優駿牝馬のエイベルタズマン(ケンタッキーオークス・エイコーンS・CCAオークスなど)、ダンバーロード(アラバマS)、カレドニアロード(BCJフィリーズ)、ベラフィナ(サンタアニタオークスなど)、ソルティ(ラトワンヌS)という馬がいるが…実はここに列挙したものはすべて牝馬である。ほとんどの代表産駒は牝馬に偏る。フィリーサイアーの可能性が出てきたことが、ダート牝馬でもOKと考えている理由である。早熟に寄りすぎている感はあるが…。早生まれなだけあって540Kgというのも立派で、大きすぎて不安なくらい。ここまで馬のことだけなら何も心配いらないのだが…こちらも調教師には疑問符が。近5年の順位は51位→31位→84位→112位→40位。生涯成績は勝率8.0%連対率15.4%複勝率23.2%。林師よりは生涯成績いい。20馬房貸与で34回出走(2月11日)、1馬房1.7回出走で回数も多いのはいいところ。キャロットの1月会報誌で本馬に対して「QualityRoad産駒にをぜひ手掛けてみたいと考えていた。本当に楽しみ。ダート向きで、厩舎にやってくるのが待ち遠しい」とのコメントがあり、これを信じるならちゃんと手掛けてくれるんじゃないかなと。以上。

◎87番グローバルビューティ。牝馬。父GunRunnner。松永幹夫厩舎。2600万円の一口6.5万円。生産はノーザンファーム。現在はノーザンファーム空港で調教中。クロスはBlushingGroom5×5×5、Fappiano5×5、ND5×5。母はアルゼンチンG1マンシリャ大賞典(芝20)勝ちを含む3勝。こちらもG1馬の母でこの値段。特に、この仔は新規入会で最優先に指定した馬だった(もちろん既会員で満口に)ので思い入れがあったりする。GunRunnner産駒が欲しかった。その後、4000口9000万とかいう広尾のGunRunnner産駒が募集されたので代替ができてしまったこともあり、このように再度キャンセル募集場を全頭チェック→8頭に絞るということをした。400口2600万円と4000口9000万円。今のところ広尾の頭広尾かよとしか言えないので、結果で見返してほしいところ。頭広尾にもほどがある。さて、この仔は5月21日生まれとかなり遅いのでちょっと不安なところもあるが、調教はいいペースで進んでいるように見えるので、あまり問題ないかと。体重も募集時401kgから446gまで増やしており、成長もいいペース。血統面からは、クロスにあるようにFappiano系。これはダート新馬戦で猛威を振るっているArrogateと同じ系統。同父系でダ16-20で活躍したGunRunnner産駒にも期待したいところ。こちらも牝馬なのでウィープノーモアと同じ「ダートの牝馬」問題がチラつくという不安もあり。アメリカでの種牡馬成績では初年度からいきなり、3年連続2歳サイアーのIntoMischiefを破って2歳サイアーに。初年度産駒獲得賞金も歴代1位のUncleMoの記録を塗り替えた。父としてかなり優秀。22年種付け料は12.5万ドルに設定されている。期待度は高い。厩舎は松永厩舎。近5年は15位→9位→37位→32位→40位。生涯成績は勝率10.2%連対率18.6%複勝率27.4%。近年は下降傾向も生涯成績良し。26馬房貸与で出走回数39回。1馬房1.5回出走。いわゆる”牝馬の松永”であることも調教師の面から不満がないと言えるだろう。以上。

〇6番クルージンミジー。牡馬。父ハーツクライ。古賀慎明厩舎。3400万円の一口8.5万円。生産はノーザンファーム。現在はノーザンファーム空港で調教中。クロスはLyphard4×5。母はダート10で1勝。母父はMizzenMast。米国の芝重賞&ダートG1の勝ち馬。父と血統とからは候補外、もしくは△位の評価だったが、調教動画を見て評価が一変。前足の掻き込む力がとても強く、走りに迫力があった。募集時477Kgから502Kgという成長もよし。ハーツクライのダートという印象はやっぱり父からはそれほど持てないところ。しかし産駒の通算成績で見ても芝とダートの連対率にそれほど差はなく、近3年の産駒成績ではダート連対率のほうが高いということで。6番の更新を見ると適正はダートと認識されているらしく、母がダート短距離で1勝していること、母父からもそういう根拠か。近年ダートに寄っている父ということ、走り方とパワーからもダートを主戦場にしそうな更新は前向きに考える材料となりそう。母系米国型で、ハーツ×米国型は個人的な最低条件と考えているので血統はまったく問題ないと判断。古賀慎明厩舎は近5年で47位→125位→113位→69位→146位。生涯成績は勝率8.0%連対率17.2%複勝率24.9%。20馬房貸与で21回出走(2月11日まで)。1馬房当たり1.05回出走。出走回数がとにかく少ないのが気がかりなところ。以上。

〇61番ラフォルジュルネ。父ドレフォン。平田修厩舎。3000万円の7.5万円。生産は白老ファーム。現在はノーザンファーム早来で調教中。アウトブリード。母は4歳までに4勝、芝18-22で活躍。サンデー入りで好みのドレフォン。早熟の米国型には相性いいかもしれない。母父はスペシャルウィーク。SS系なのでこの仔は芝でも走れる、母は芝4勝だけあって、SS持ちという点も併せて芝で走れると予測。ただ主戦場はダートを望む。3歳までは芝でもいけるだろうが、古馬になったらダートでっていう流れになればうれしい。ずっと芝で走れはしないだろうから、そういう希望は捨てよう。ドレフォンは2月11日まで42勝。衝撃を与えたドレフォン産駒。芝でも走れるというだけで、特に芝では強いわけではない。ジオグリフ、カワキタレブリーはすごい。典型的な芝でも走れる米国型(なおサンデーがなければ勝てない)。ダートはとっても強い。現3歳世代で勝ち数と賞金数で1位。シニミニやヘニヒュよりも高い成績で、ダートならとにかく安定している。白老ファームだから△寄りかな、どうせならノーザン産出資したいし。厩舎については139位→69位→67位→61位→146位という微妙な位置にいるも、生涯成績は勝率9.3%連対率17.9%複勝率25.3%。20馬房貸与で26回出走(2月11日)の平均1.3回。厩舎リーディングの順位と生涯成績の差からは”少ない出走回数で1戦必勝態勢”という予測ができる。めっちゃ少ないというわけでもないのでそれなりに走りそうな感じではある。以上。

〇66番プラチナブロンド。牡馬。父サトノダイヤモンド。橋口慎介厩舎。3200万円の一口8万円。生産はノーザンファーム。現在はノーザンファーム空港で調教中。クロスはSS3×4、トニービンの3×5、Haloの4×5×5、ヌレイエフの4×5。母は芝で3勝、勝ちはすべて1200m。サトノダイヤモンド評で「効率的な走りをする馬で燃費が良かった。だから長いところで最後の一押しが効いた。それに比べればスピードや運動神経に秀でているわけではない」というのを見たことがある。そういう意味では運動神経のいい牝馬につけるのがいいだろうと。この視点はサトノダイヤモンド産駒を判断するときの目安(仮)として設定している。母は上り最速や3位以内も繰り出せる馬だったので、速さを足せているのではないか。血統はSSクロス持ちというのもそうだし、大箱に強いトニービンのクロス。コーナーを効率よく回って、長い直線をしっかり加速して飛んでくるというイメージか。初年度産駒という点では面白い存在になりそう。4月生まれということもあって、馬体や進捗はまだまだという感じ。厩舎は近5年リーディングで107位→40位→51位→36位→66位。生涯成績は勝率8.6%連対率16.9%複勝率25.8%。20馬房貸与で出走回数25回(2月11日)。平均1.25回出走。以上。

〇81番シャンドランジュ。牡馬。父ヘニーヒューズ。寺島良厩舎。3000万円の一口7.5万円。生産はノーザンファーム。現在はノーザンファーム空港で調教中。クロスはHalo4×5、ND4×5。母は勝利なし。中央から地方移籍後も未勝利で引退。しかも唯一の産駒(ロードカナロア)は未デビュー引退繁殖。繁殖として測れるものが本当に何もない。そういう点で怖い部分がある。でももともとは◎評価していた。ヘニーヒューズ産駒だから。これは譲れない部分。それでも〇評価にしているのは母良績なしの部分と唯一の産駒が”デビュー戦決まりながら”取り消して引退した部分。さらには1月2回の更新で頓挫している部分。…もうヘニーヒューズだから◎というそれだけ。それだけの理由がヘニーヒューズにはある。ダート御三家はヘニーヒューズ、シニスターミニスター、ドレフォン。これだけ選んどけば間違いなし。母父マンカフェというのは?と思って調べてみたけど4/11?で期待値よりは下かなという印象。父ヘニーヒューズの牡馬であれば広尾にもいるのだが、出資したくない。1、某馬主からの提供である。2、受胎済みの母馬を買った金額よりも高い値段で仔馬を出してくる。というところで。気に食わない。会員をなめているから出資したくないので。だから出資するならここしかないが…上記のような◎から〇に引き下げた理由もあり、強気にはいけないところ。厩舎はいい成績を残していて近5年の成績が25位→16位→21位→15位→40位。生涯成績は勝率8.6%連対率17.0%複勝率25.5%。特筆すべきは出走回数で20馬房貸与で42回出走(2月11日)。1馬房につき2.1回出走。多く走らせて多く勝たせる、ダート短距離タイプと相性のいい厩舎じゃないかと思う。以上。

△60番リリカルホワイト。牡馬。父ドレフォン。武幸四郎厩舎。3400万円の一口8.5万円。生産は白老ファーム。現在はノーザンファーム早来で調教中。クロスはDM5×5。母は芝ダで計3勝、勝つときは毎回上り最速を記録。これも61番と同じで、どうせならノーザンに出資したいために評価を落としている。blaze的ダート御三家のドレフォンではあるが(上記参照)。馬体重は良しという認識だが、11月ごろに一度頓挫を経験。次いで1月には皮膚病。ここでも評価を落としている。血統にはサンデーを含んでおらず、芝では勝てないという見立て。ドレフォンは別にSS入っていなくても勝てるので心配はない。特にダート18で勝つドレフォンにはSSが入っていないことが多い。そのため、ダートで大きいところをとるドレフォンにはSSが入っていないことが前向きに働くのでは?と考えている。もちろん芝で勝つにはジオグリフのようにSSを持つことが絶対条件と認識。さらに言えばドレフォン×キンカメはニックスじゃないかな、と思うのでチェックはしていきたい。調教師の面からは、近5年成績が99位→116位→34位→15位→40位。右肩上がり(最後の数字は22年のため)を描いている新進気鋭の厩舎。生涯成績もかなり良く、勝率9.9%連対率19.4%複勝率29.0%とハイアベレージ。ここで紹介している調教師ではトップクラスの成績になる。勝率2位連対率1位複勝率1位。みんな大好き加藤征弘師に肉薄している。20馬房貸与で37回出走(2月11日)。1馬房当たり1.85回出走。これは寺島厩舎に次ぐ出走回数で、走らないじゃないかというストレスに会いづらいかも。個人的には広尾で出資しているドグマの調教師という印象で、悪い印象は持ち合わせていないところもナイス。リーディングも上位予備軍だし、通算成績で見ても平均出走回数で見てもOKだ。以上。

調教師について再考する。2021年の成績で見て、馬房当たりの出走回数を見る。林師238回、平田師269回、松永師318回、古賀師224回、武井師267回、武師276回、橋口師270回、寺島師356回。これだけ見ると寺島師、松永師が出走回数多く、しっかり使ってくれるのではないかという印象。1馬房あたりの年間平均出走数では林師20馬房で11.9回。平田師20馬房で13.45回。松永師26馬房で12.23回。古賀師が20馬房で11.2回。武井師が20馬房で13.35回。武師が13.8回。橋口師が20馬房で13.5回。寺島氏が20馬房で17.8回。寺島師がダントツで出走回数が多かった。300回を超えていた松永師は馬房あたりだと12回だった。反対に林師は思ったよりも少ないな、という印象。武師も結構多い。いわゆるノーザン系クラブでは1世代で90頭近く募集するため、一馬主当たり入厩90頭という制限にいともたやすく引っかかってしまう。どれだけ調教師が馬を使う厩舎だったとしても、そのせいで平均以下の出走回数に収まってしまうのではないかという懸念もある。成績を残せなければ放置を食らってしまう可能性もある。あくまでほかのクラブでも使える知識として、そして馬のこと馬主のことを考えてくれる厩舎なのかどうかという指標としてとらえたい。

情報を整理した結果、現在はこのような評価。◎+8番ローガンサファイア・◎+43番ウィープノーモア・◎87番グローバルビューティー。〇6番クルージンミジー・66番プラチナブロンド。△で60番リリカルホワイト・61番ラフォルジュルネ(↓白老生産)・81番シャンドランジュ(↓母成績と頓挫)です。待ち遠しいのは2月15日の更新。これでまた順位が入れ替わったり確定したりあるのかな、と。いまのところはローガンサファイア、ウィープノーモアの一騎打ちの様相。それぞれ1口と4口なので同率で悩んだら確率の高い後者に行くって判断もありかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?