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弊社の話をしよう

前回のnoteの続き? になります。今までやってきたこととか、なんで個人会社なんてやってるのかの経緯とか。結構長い。

前置き(自社サイトへの動線)

会社のWebサイトはこちら。

http://www.soujou.co.jp/

レンタルサーバ(大塚商会さんのアルファメール)のWebモジュールバージョンがちょっと古いので、WordPressも(5年前に設置したときの)古いまま運用しています。セキュリティ的によくない。

別のnoteでもちょっと触れているんですが、趣味の個人サイトみたいなのを作ってきた経験があるので全部自前構築です。ごく稀にWeb製作会社から営業が送られてくるんですが、自分でやった方が思い通りに出来るし楽しいので、今後も含め他社に頼むことは無いでしょう。

アルファメール2という後継サービスがあることを最近届いた「Webメールシステムの変更お知らせ」で知ったので、契約移行のついでにサイト構造を全面刷新しようかなと考えてます。

会社の規模・方針と設立経緯について

役員1人(私です)のみの個人会社。ほぼ個人事業主、フリーランスと思って頂ければ。規模を拡大して従業員を雇用するなどの意思は今のところなく、自分個人が餓えて路頭に迷わない程度に生きていければいいなと。しかしそろそろ袋小路で行き倒れるかもしれない…

客先常駐の案件を受けることは基本的に無く、自前の事業所内で完結出来る規模のことをやってきました。被雇用者ではないので正確には違うと思いますが、昨今何かと話題のリモートワークみたいな仕事の仕方を10年以上前からやっているフリーランサーなのかもしれないと今更気が付いているところ。

個人でやっているので、生産設備であったり量産設計であったり、規模の大きい内容は基本的に受けるのが難しいです。これは父の代から変わらない方針。先行開発とか、不具合原因調査とか、そういうのが実績としては多いんですが、外に出てくることが少ない領域なので、なかなかうまく営業を掛けられていません。信頼を得るための実績を作る案件を受けるのに実績が必要(循環参照)。

要請があれば出張して打合せに出る事もありますが、問合せは基本的に全部eメールベースとしています。電話対応や対面しての打合せはやり取りの記録を残すのが面倒なので、最初からメールで文書化した方が双方のためだと考えております。この辺は宗教信仰に近いかもしれないですね。

あとまあ、個人会社と言うと仕事を受けるだけ受けて全部外注に流してマージンを取るだけの人脈ブローカーみたいな形態もたまに聞きますが、私の場合は自分が出来ることを受けて直接作業する職人みたいなスタイルです。中間業者になる気は無いので、明らかに自力では出来ないなと判断したら受けて他社に流すのではなくNoと言います。実務の一番面白いところを他人に投げたら何もなくなっちゃうじゃないですか、と。

設立の経緯は弊社サイトの会社案内にも書いてあるのですが、元々は父が某大手A社を辞めて個人でやっていた会社(有限会社スコーレ・ティー・エー・リサーチ)で一緒に仕事をしていました。5年前に父が前立腺がんの通院治療をすることになり、それを一つの区切りとして仕事の代表権を私に引き継ごうと言い出し、2人で話し合った上で現状の形態を選択しました。2010年頃から、打合せから報告まで(確認・承認は取りますが)私1人で回すことも多くありましたので、実務範囲では問題ないと考えたんですね。営業面はお察しの通りですが…ええまあ。

ちなみに父の会社をそのまま役員変更で引き継ぐという選択肢もあったのですが、20年以上の間に役員借入金がそこそこの金額であり、債権として残ると相続の対象になる(≒相続税が増える)だろうということで、新規に会社を設立して事業を引き継ぐという格好になりました。登記上は繋がりが無いので書類上の信用情報とか取引先登録とかにややこしい話がちょっとあったんですが、そこは別の話。

当初目論見では父を取締役としてそれまでお付き合いのあった取引先、得意先と繋ぎをして徐々に移行というつもりだったのですが。会社を設立して間もなく父が(前述のがんとは別の原因により)急逝しまして、バタバタしているうちに得意先と疎遠になってしまい、営業ルートが蜘蛛の糸より細くなって今に至るという感じです。

事業規模的には法人ではなく個人事業主として再出発した方がよかったかもしれませんが、当時お付き合いのあった得意先の商習慣上、法人間取引を出来るようにした方がよかろうと判断したものです。あるいは株式会社ではなく合同会社の形式を取った方がよかったのかもしれませんが、そこは当時の自分の知見不足ですね。

何が出来る会社?

登記事項の目的は以下の通りです。

1. 3D-CAD、3Dプリンタを用いた製品の研究・開発、設計、製作並びに販売
2. 受託解析、技術指導、技術コンサルタントの業務
3. 技術計算用コンピュータプログラムの開発、販売
4. マイクロプロセッサ応用機器及びソフトウェアの研究・開発、設計、製作並びに販売
5. 機械装置の研究・開発、設計、製作並びに販売
6. 遊戯用品、ソフトウェア、冊子のデザイン、開発、製作並びに販売
7. 前各号に付帯関連する一切の事業

公的証明の中身なのでだいぶ堅苦しい書き方ですね。ちなみに7割くらいは亡父の会社の登記事項と同じだったりします。以下ザックリ解説。

3D-CAD関係

まあ見たまんまですね。インターネット上だと製造業は3D-CADの時代みたいな感じですけど、中小の異業種交流会とかいくと相変わらず古い2D-CADを(最新OS非対応なので)マシン入れ替えも出来ずに使ってるみたいな話を聞いたりして、いったいどこで断絶してるんだろうと思ったり。

新卒の頃に2年ほどCADオペの特定派遣(今はそういう区分無いですが)で某大手自動車T系部品メーカーに常駐したことがありまして、ソレ系の機械部品図面を読んで書くことは出来ます。とはいえCADモデリング、図面作成を仕事として受けることはほぼ無くて、後述する解析用のモデリング、支給CADデータのコンバート、修復に使っていたという感じです。

なんかホントごく稀にCADってキーワードから建築・建設関係のお話を打診されることもあるんですが、私の出自は機械工学なので建築系の案件はまったくわかりません。

時々派遣会社からCADオペ雇いませんかみたいな営業電話が来たりするんですが、人に振る仕事はないんじゃーいとか思ったりして。余談。

受託解析関係

世間で言うところのCAEというやつです。自分の職務経歴における実績の9割がこれ。具体的には書けない色々の経緯事情(当然ですが非合法のアレではないです)により、個人規模でありながらANSYS Multiphysics(当時のライセンス区分)を所有しているという珍しさから、父(とスコーレ)の名前はサイバネットシステムさんの社内などごく一部に有名だったとかなんとか。

受託という関係上、依頼元の先行開発だったり不具合調査だったりの機密に関わる内容がほとんどで、自社サイトも含め公開の場に書けない案件ばかり。客先常駐の案件を受けたことは無く、自前の計算設備で対応出来る範囲の仕事を。スタンドアロンのワークステーションで、夕方に流して朝には計算が終わってるくらいの、設計案を右か左か決める材料にするくらいの規模が守備範囲です。

CAEをやる人にも幾つか種類がありますが、私は数式や理論を元に計算機のコードを書く人ではなく、既存の計算ツールを利用して対象物の評価などをする、CAEを使う側の人です。

過去に受けてきた分野は、線形構造、弾塑性、塑性加工、振動、伝熱、熱応力、流体、熱流体、電流伝熱、磁場、落下衝撃、などなど。ひとつの道具(ANSYS)を使っているので実作業的な幅はそこまで広くないのですが、機械工学に関する物理現象ひととおりといった感じです、節操ないなー。手広くやり過ぎたのでこれという専門性、強みを出しづらいのが難点。父の買い集めた資料が六畳間一部屋分以上あるので、過去事例の蓄積も活用して(半分以上独学で)何とかしております。

父はWorkbench環境がリリースされる前からのユーザだったので、教わる側の私もClassic環境(今で言うMAPDL)中心に使い方を覚えました。趣味レベルのプログラミング知識はあるので、それを応用してAPDLマクロを組んで計算を流すとかも出来ます。Workbenchマクロ(Python)は触れてないので正直よくわかりません。やれば出来る気もしますが、APDLの方が個人的には楽。化石ユーザー。

サブスクリプションを維持するだけの収益が現状無いので更新は失効しているのですが、昔は恒久ライセンスが存在したので今も稼働可能なマシン(バージョンとしてはR17くらい)が手元に残っています。ハードウェアの寿命がちょっと怪しいかも。

計算用プログラムの開発?

念頭に置いたのはExcel VBAで製作した計算ツールの販売とか。あんまり込み入ったことは実務でやってないです。高級なCAEソフトウェアを使わない簡易技術計算とかそのあたり。教科書レベルの数式をVBAに書き下して計算の手間を軽減する、くらいの道具作りですね。過去に数件納品したかな、程度。

設計計算の仕事も細分化していそうなので、汎用ツール開発よりは個別依頼で用途別オーダーメイドとかになっちゃうんですかね。フルスクラッチは高くなりがち&継続性が無いので商売には向かなそうですけど。個人だとサポートも難しいし。

マイクロプロセッサ応用機器?

いわゆるマイコンプログラミングというやつです。一度だけPICを使った試作案件を受けたことがあるんですが、実績としてはだいぶ弱いので今すぐ出来ますとは言いがたいところ。

母校の名城大学で学生実験の非常勤講師をやっていて、担当分野のひとつにマイコンプログラミングがありますので、そっちの知識が多少使えることもあるかな、くらい。

機械装置の研究・開発?

いわゆる外注設計というやつです。とはいえ私自身は工場勤務とかの現場経験がほぼ無く、父が何件か依頼を受けて、3D-CADでモデリングや図面化の手伝いをしたくらい。量産や製品化を前提にした詳細設計は手に余るかも。試作以前の構想設計を、前述のCAEと合わせて提案できるかな、くらい。

遊戯用品???

会社を設立した当時にボードゲームとかにハマっておりまして、ボドゲ者が一度は罹る自作したい病の発露。いまのところ実際に製作したモノは特に何もありません、ハハッ。笑っている場合ではない。

あと、大学生の頃にSRC(Simulation RPG Construction)というフリーゲームツールに触れていたこともあり、20年近く経って未だに当時の燃えカスが自分の中に残っているような気もします。

まとめ

ひとことでまとめると御用聞き型何でも屋さんですね。いや、なんでもはできないよ、わかることだけ。モノづくりで発生したお困りごとを解決するお手伝いをします。主体性、無いなー?

お問い合わせは info@soujou.co.jp まで。

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