［英単語の感覚・語法］動詞 marry
英語の基礎力は、基本語のネイティブ感覚と語法を身につけることにかかっています。
今回は marry 。 大学入試などの文法・語法問題でよく出る語です。一度は詳しく、意味と語法の確認・整理と用例練習をしておきましょう。
「結婚する」
● A marry B 「AはBと結婚する」
（三人称単数のｓは省略。以下同様）
「～と結婚する」は、他動詞marryを使う。
I'm going to marry him. I can't marry you. ー「彼と結婚することになってるの。あなたとは結婚できないわ。」
「～と」という日本語でも、前置詞 with は使いません。文法・語法問題で頻出なので注意。 （古くは with を使う語法もあったが、現在では使われておらず、誤答とされる）
● A and B marry 「AとBは結婚する」
主語が複数（二人）で A and B, they, we などの場合。 marryは自動詞で、他動詞用法 'marry each other' の 'each other' が脱落した表現とも考えられる。
● A marry 「Aは結婚する」
主語が１人で 単に「結婚する」と言う場合。 marryは自動詞。副詞（句）をあとに加えて言うのが普通。
marry late in life 晩婚である marry again 再婚する
「結婚させる」
● S marry A to B 「AをBと結婚させる」
当事者はAさんとBさんだが、別の人S（親や牧師/神父）が「させる」という、使役の意味になる場合。（牧師/神父の場合、「結婚式を行う」）
‘A to B' という並びは一方向的で、❛ A が Bのところに行く❜、❛ A が Bに結びつく❜ のような感覚か？ 対等な関係であれば to ではなく with や and を使うはずだが、実際に S marry A and B の言い方もある。（S marry A with B おの言い方は比喩的な表現ではあり）
この語法からは、再帰的な
A marry oneself to B 「Aは自分をBと結婚させる」 （A=I なら、oneself=myself）
という表現があり得る。この表現自体は まず使われないが、これをもとにしたと考えられる受動態の表現はよく使われる。
● A get married to B 「AはBと結婚する」
「～と結婚する」で、先の A marry B と同じ意味になっている。
上の再帰表現の受動態と考えられる２つのうちの一つで、こちらの get を使う方は動作的な意味、❛ 式を挙げる❜、❛ 婚姻届を出す❜ という時に使う。
主語を複数にして A and B get married も可。
● A be married to B 「AはBと結婚している」
こちらはもう一つの受動態で、状態的な意味、❛ 夫婦である❜ という時に使う。夫婦関係が続いてきたのなら、現在完了形
have been married (to _) for ___ / since ___
● A be married 「Aは結婚している」
「誰と」を省いた表現で、これだけでは「既婚者だ」というだけの意味。修飾の副詞を加えることもある。
主語を複数にして A and B be married も可。
They got [were] married in 1969, and have been married ever since. 二人は1969 年に結婚して, それ以来ずっと夫婦です。
※ 英語の受動態
日本語の受け身「～れる」「～られる」「～される」は、自分で自分に何かをする時にはまず使われない。英語では再帰表現に由来し、自分で自分にする意味の受動態がある。commit, engage, dedicate, devote, convince などを辞書で参照。
課題
１，それぞれの語法ごとに、例文または用例・フレーズを１～３ずつ書いてみよう。（辞書を参考にしても可。というより、辞書の説明・用例・例文をよく読んでください。）
２，そのうちいくつかを覚えて暗唱できるようにしよう。
３，最初の表のように、自分で意味・語法をまとめてみよう。
４，divorce 「離婚する」「離婚させる」について、同じように意味・語法の整理をし、例文の作文をしてみよう。 （to と対象的に from を使うのが面白い） wed, engage も辞書で意味と語法を見ておこう。
※模範解答は用意していません。
歌で覚える
marry を含む歌の歌詞はこちら
https://www.lyricsfreak.com/search.php?a=search&type=song&q=marry
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